幼なじみ

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紫橙メイン

今日は日直だったから、いつもより早く登校をした

教室にカバンを置き日誌を取りに行こうと職員室へ向かう

日誌を手に持ち、教室に戻ろうと階段を登ろうとした時に声をかけられた

○○がいた、 新しく転校生につけられた痣が見えた

大丈夫か？、と声をかけようと 手を伸ばしたらその手を 思いっきり掴まれた

そう言って早歩きの○○の後を ついて行った

体育館の倉庫の前辺りに着いた頃 ○○の足が止まった

すると○○はクルっと振り返り

泣きながらそう言った 次の瞬間視界がグラッと傾いた

何が起きたんだ、と思ったけど 転校生たちをみて俺殴られたんだな とわかった

俺は喧嘩なんて強くない そもそも争いごとなんて嫌い

そんな俺を転校生たちは殴ったり、蹴ったりしてきた

痣だらけ、血がついたシャツを見て もう俺はおしまい、助けなんて 来ないんだ、そう思っていた

けど、1人だけ来てくれたんだ 紫髪の俺の親友が

体育館倉庫に着き、少し扉が空いてため 思いっきり開けて親友の名前を呼ぶ

そこには転校生と他3人ぐらいが 橙くんを殴り、蹴っていた

ボロボロの橙くんを見ると 許せないという気持ちでいっぱいになる

泣きながら俺に逃げてと伝える君

そんなボロボロの橙くんを置いて いけるわけないだろうが

転校生が橙を殴り、俺の中の何がが ブチッと切れた

気がついた時には転校生たちを 殴っていた

血だらけになった自分の手 泣きながら謝る転校生たち

橙の目の前で土下座をする転校生たち さっきの態度はどこに行ったんだろう

橙くんは、そんな転校生たちを見てびっくりしているのか、俺を見てびっくりしているのか分からないが

ぽかーんとしている

転校生たちがどっか行って すぐ橙くんの元に駆け寄る

手を見てやってしまったと今更気づいた

怖い！近づかないで！

君になら話してもいいかな、 ずっと俺が隠していたこと

ワンテンポ遅れてびっくりする君に 俺は笑ってしまった

俺は小さい頃から 色んなことを教わった

喧嘩などのことを

そのせいか、喧嘩が強かった

軽く殴ったつもりがそいつは 1週間入院した

元々、組長の息子だって言われて怖がられていたけど、この事件のせいで 俺はもっと怖がられ仲間はずれにされた

先生も幼稚園の奴ら保護者も みんな俺を避けた

父さんに相談をした

父さんは仕事が忙しくて、俺の幼稚園のこととかを知らなかった

父さんは小学校からは遠いところにしようと提案した

俺がいた幼稚園はそのまま小学校に繰り上がるシステムで小6までずっとそいつらと過ごすことになるということ

でも、俺は小学生にあがる前に転校した

組長の息子だということは隠し 性格も変えて、みんなに優しくするように頑張った

俺はもう普通の人

けど、どんなに演じていても 仮面が外れる時もあった

前の癖ですぐ睨んじゃうな、

それで離れてく人も少しいたけど、 それでも、前よりかは友達がいっぱいできた

親友もできたし

前より幸せ

そこからクラスの虐めは無くなった

先生もクラスのみんなも安心した けど俺だけは元には戻れなかった

こいつらのせいで、俺はみんなから少し怖がられてる気がする

元通りに戻れたと思ったのに、

はぁ、最悪

そんな中1人だけ元気に入ってきた

橙くんが入ってきた瞬間みんなが駆け寄る

遠くからその光景を眺めていたら、 目があった

橙くんは走って俺のとこに来て

と、飛びついてきた

みんなの視線が痛い、

俺がやったことになってるんだ 別にもうどうでもいいや

突然の低音にその場にいる全員が びっくりした

もちろん俺も

え？

その後、転校生は退学となった

組長の息子なんて最悪だと思っていた、俺も普通の家庭に生まれたかったと 何度も思った

けど、そのおかげで大切な親友を守れて 初めてそんな俺でよかったと思えた

君を助けることができて良かった

続き♡700 最後まで読んでくれて ありがとうございました