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サイキッカー!!

第6話 - 6杯目/欠陥品だから

645

2025年07月29日

#司類

#冬彰

あかまる🍓🐾໊@イラコン開催

「〜〜〜〜」

冬弥

(天馬司と、神代類の声…)

司

カッパは流石に無理か…不自然だよな。

類

なんかシールドみたいなの作る？プラスチックとかで。

司

しかし、それも中々不自然ではないか？

類

うぅん、難しいねぇ…

冬弥

(一体なんの話を？)

彰人

お前が濡れないようにするために、どうしたらいいかだってさ。

冬弥

！

冬弥

あの2人は、俺がアンドロイドだと気付いているのか？

彰人

まぁな。

冬弥

彰人が話したのか？

彰人

うーん…いや、話したわけじゃない。

彰人

店長には気付かれた。神代センパイも、自分で勘づいてる。

冬弥

それは、2人が超能力者だから？

彰人

そうだな。

冬弥

(2人が超能力者だと認めた。)

冬弥

(東雲彰人は、2人が超能力者だと確信をしている。)

冬弥

(それなのに、恐らく本部へ報告する気が無い。)

冬弥

(東雲彰人が超能力者と共謀を企んでいる確率、34%)

彰人

店長ー、センパーイ、こんにちは〜

司

おぉ！彰人に冬弥！

類

ふふ、こんにちは。そろそろ準備しようか。

冬弥

(超能力者は、国民の安全と平和を脅かす、悪。)

冬弥

(あの2人の存在はきっと、民を脅かしているはず。)

司

〇〇さん、今日何だか元気が無いですね。

常連さん

あぁ、分かるかい？やっぱり司くんにはバレちゃうね。

常連さん

実は、妻と少し喧嘩してしまって…家に帰りづらいんだ。

司

喧嘩？珍しいですね。いつも円満なのに。

常連さん

はっはっは、しょうもない事なんだよ。本当に小さな事なんだ。

常連さん

けど、時間が経つにつれ謝りづらくなってねぇ…

司

謝りましょう、すぐに。

司

今日はお酒もやめて、ケーキでも買って帰ったらどうですか？

常連さん

おぉ…丁度、迷っていたところだったんだよ。

常連さん

けど……うん。背中を押してくれてありがとう。

常連さん

今日はこれで帰るよ。ご馳走様。

常連さん

次は…妻を連れて、2人でお邪魔しようかな。

司

はい！お待ちしてます！

冬弥

(恐らく、あの人の心を読んだのだろう。)

冬弥

(しかし、今のは…悪だと言えるのか？)

お客さん

今日雨すごいねー

お客さん

それな〜。電車で帰れるかなー？

お客さん

どうする？タクって帰る？

お客さん

どうしよー

類

電車の方が安全じゃないですかね。

お客さん

そうですかー？

類

えぇ。タクシーだと、雨でスリップした車と衝突して、事故に遭うかもしれませんよ。

お客さん

具体的なの出されると怖くなるな〜

お客さん

じゃあ電車で帰ろ！

冬弥

(あれは未来予知か。)

冬弥

(人々を脅かす…悪、)

冬弥

(あの2人の行動や言動は、悪なのか？)

冬弥

(しかし、さっきの2人の行動で人々が脅かされた様子は無い。)

冬弥

(……悪って、なんだ？)

彰人

お前、本当にたたむの下手だな〜

冬弥

これはプログラミング外だ。

彰人

そうだな。

冬弥

…東雲彰人、

彰人

ん？

冬弥

天馬司、神代類の2名は99%超能力者だ。

彰人

あぁ。それが？

冬弥

超能力者は国民の安全と平和を脅かす悪であり、国民のためにも排除する必要がある。

彰人

おう。

冬弥

俺が本部へ報告をすれば、あの2人の逮捕状が出る確率は100%だ。

冬弥

そして、東雲彰人。お前に何らかの処分がある確率も85%になっている。

彰人

そうだな。

冬弥

プログラミングは絶対であり、アンドロイドである俺が、それに逆らうことは無い。

彰人

えーっと、それは「本部に報告するぞ」って意味でいい？

冬弥

…

冬弥

超能力者は悪で、国民を脅かす存在だとプログラミングされている。

冬弥

だが…

冬弥

俺には、あの2人が人々を脅かすような悪に、見えなかった。

彰人

…

冬弥

プログラミングされている事を、俺は納得出来なかった。

冬弥

悪だと思うことが出来なかった。

冬弥

俺は……欠陥品なのだろうか、

彰人

……

彰人

「異能規制隊が作ったアンドロイド」としては、欠陥品かもな。

冬弥

…

彰人

でも、俺は好きだぞ。

冬弥

！

彰人

俺も、あの人たちを悪だとは思えなかった。

彰人

それは、あの人たちの事を知って、信用したからだ。

彰人

で、それが出来るのは人間だけ。

冬弥

…だから、報告しなかったのか。

彰人

そう。排除する必要が無いと判断した。

冬弥

だが…それは、組織に対する重大な裏切り行為だ。

冬弥

超能力者だと知っていながら、見逃すなど…きっと、重い罰が下されるだろう。

彰人

そうだな。

冬弥

そのリスクと重大さを分かっていながらも、何故？

彰人

俺がそうしたかったから。

冬弥

…神代類も、似たようなことを言っていた。

彰人

へぇ。

冬弥

分からない。東雲彰人は、とても優秀な隊員だと組織内でも高い評価を得ていた。

冬弥

マスターが言っていた。東雲彰人は、超能力者に嫌悪を抱いていると。

冬弥

だからあんなにも優秀で、成果を挙げられるのだと。

冬弥

それなのに何故、あの超能力者たちを見逃そうとする？

彰人

今日はやけに喋るな。

彰人

そりゃあ、超能力者のことは…好きじゃない。

彰人

でもな、超能力者全員が全員、悪だってわけじゃない。

彰人

それはみんな同じだ。いい人もいれば、悪い奴もいる。

彰人

超能力者に限らず、みんなそれは同じだろ。

冬弥

…

彰人

超能力者だって、俺らと同じ人間なんだよ。

冬弥

だが…超能力者は超人で、悪だと、プログラミングで、

彰人

そりゃあ、お前を作ったのは、頭のお堅い化石野郎たちだからな。

冬弥

化石野郎…

彰人

あ、そんな言葉覚えちゃダメだぞ。

冬弥

分かった。

彰人

とにかく、だ。俺はあの人たちを排除する必要が無いと判断した。

彰人

あの人たちも、同じ人間だから。

冬弥

(超能力者も、人間…)

彰人

まぁ、どうするかはお前の好きにしたらいいが。

冬弥

…

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

『ナンバー108、応答せよ。』

冬弥

はい。こちら、ナンバー108。

『超能力者について、本日の調査結果を報告せよ。』

冬弥

はい。

冬弥

本日は…

冬弥

…

『どうした？』

冬弥

……少し、トラブルが起き、天馬司、神代類の2名へ深く接触することに成功しました。

冬弥

それにより、今まで検出された数値に、大幅な変更があります。

『良し。報告せよ。』

冬弥

はい。天馬司、神代類の2名が超能力者の確率は、

冬弥

…1.2%

冬弥

彼らは、人間です。

『……何故、そんな急激に数値が減少した？』

冬弥

あの2人に対する理解を深めたことによるものです。

冬弥

その結果、彼らは人間であるという判断に至りました。

『何らかのバグか？故障したのか？』

『至急、本部に戻りメンテナンスを…』

冬弥

俺は欠陥品です。

冬弥

なので、申し訳ありません。

冬弥

通信を切断します。

『何？！おい、ナンバー10

ﾌﾞﾂｯ

冬弥

おはよう、彰人。

彰人

おー、おはよ。

彰人

何、どっか出かけんのか？

冬弥

あぁ。ここから出ていく。

彰人

ふぅん。本部に帰るのか？

冬弥

いいや。

冬弥

本部との通信を一切切断、削除した。

彰人

！

冬弥

GPSも、干渉機能も、俺に搭載された本部との関わりの全てを、昨晩削除した。

彰人

…なんで？

冬弥

俺は欠陥品だから。

冬弥

自分で判断し、実行した。

彰人

…

冬弥

彰人には世話になったから、挨拶はしておこうと思って。

彰人

行く宛てはあるのか？

冬弥

無い。

冬弥

本部にはもう二度と戻れないだろうしな。

彰人

なら、ここに居れば？

冬弥

こんな大きな荷物、邪魔でしか無いだろう。

彰人

あぁ、そういう事言うんだ？

彰人

荷物じゃなくて、居候だって言ったろ。

冬弥

……

彰人

邪魔なんかじゃねぇよ。お前、ちょっとは家事出来るようになってきたし。

彰人

行く宛て無いんなら、ここに居ろよ。

冬弥

それは…

冬弥

…分かった。

冬弥

ならばもう少し、居候させて欲しい。

彰人

おう。

冬弥

もう、俺がここで働く理由は無いんだが。

彰人

人手不足なんだよ。

彰人

お前が抜けたら困る。

冬弥

…分かった。

類

あっ、青柳くん！お願いがあるんだけど！

司

類っ！ち、ちょっと待て！！

冬弥

？

類

ちょっとだけ、ちょ〜っとだけ、改造させてくれない…？

彰人

？！

冬弥

改造…？

司

す、すまん！！気にしないでくれ！

司

こら、類！それは却下だと言っただろう！

類

だ、だって〜！

彰人

えっと…何がどうして、改造って話に…？

司

うむ…類と、冬弥が濡れないようにするためにはどうしたらいいかと考えていてな。

司

そこで、いっその事濡れても大丈夫なようにしては？となったんだ。

司

そうしたら、類が「僕が改造する」とか言い出しよって…

類

僕、機械系の腕には自信あるから！

司

にしてもだ！！いきなり改造だなんて、冬弥も怖いだろう！

冬弥

改造とは、主にどのような事を？

類

今考えてるのは、全面の防水機能追加と、液体を感知するセンサー機能の追加とか…

冬弥

…

彰人

いやぁ、改造は流石に…

冬弥

メモリにはだいぶ空きがあります。搭載する事は可能かと。

彰人

あれ、乗り気？

冬弥

神代さんが機械に自信があるというのは、信用できる。

冬弥

それに、俺は既に欠陥品だ。改造したって問題無いだろう。

類

え〜っと…それは、改造してもいいって事？

冬弥

はい。お好きにどうぞ。

司

何っ？！

司

い、いいのか？！彰人！！類は本気だぞ！？

彰人

まぁ…本人がいいならいいんじゃないですかね。

司

と、冬弥！本当にいいのか？

冬弥

はい。

類

ふふっ、じゃあ早速今晩やろうか！

類

東雲くん、今晩は青柳くん借りるね。

彰人

どうぞ〜

司

類…搭載するのは、防水に関わる機能だけにしておけよ。

類

分かってるよ〜

司

本当に分かってるのか…？

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続きをぷりーず

類くんの機械好き、この連載でも健在でほっこり☺️🍀ほんとに防水機能だけ…なのかな…😊💦 彰人くんと冬弥くんの関わりや、異能者を駆逐する組織の全貌もすごく気になるな… 今回もナイスサイキッカーでした👍👏

冬弥と彰人、バレたらヤバそうけど、2人はそういう思いの持ち主だってことがわかった！類、冬弥の許可(冬弥はよくわかって無さそうだから)得ていろんな機能搭載してそうw 続き楽しみにしてます！

あかまる🍓🐾໊@イラコン開催

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