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スマホの通知と共に来る最悪な知らせ
まろとペアを組むことになったあの日から数日
体育祭へ向けての練習日課が始まると同時に 体育祭から必然的にまろとかに関わることが増えてしまった
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魂が抜けている俺には聞こえないだろうと思ってんのか 躊躇もなしに声量を落とすこともなく話続ける2人
その会話の内容がひどい そのことが否定できないのもそうだが 普通に傷つく
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そう言って俺は自分の手元にあるスマホの画面を2人に見えるように向ける さっきのまろとの会話を2人に見せた
二人は俺のスマホの画面を覗き込んだ
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目を細める2人 先に言葉を発したのはほとけっちだった
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こんな誤解されるんだったら見せるんじゃなかった
しょうちゃんはわかっててやってるだろうけど
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そう言って2人を自席に戻した
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放課後になり、部活動へ行く生徒に加え、体育祭に向けて練習するために自主的に居残りする生徒もいるため 普段より教室に残っている生徒が多かった。
俺もその1人だった だけどほとけっちはそうではなくもう帰るらしい
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ここからはスピード勝負 まろがこの教室に来る前に俺が運動場に 行ってしまえばこっちの勝ちだ
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2人にそう言い捨てて 俺は荷物を持った
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しょうちゃんとほとけっちが手を振っている最中俺は教室を出た
……… というより出ようとした のほうが正しいだろう
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最悪なタイミングでまろが来てしまった 今、丁度目の前にまろがいる
せめて教室を出てからが良かった
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そう言われた途端ガラ空きの俺の手を強く握り 勢いよく前に引っ張られる
引っ張られ、前のめりになると同時にまたも強く引っ張られそのまま走っていった
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まろに引っ張られ その勢いのまま運動場に出た
長距離まろのペースで走らされ 息が続かない
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俺が呼びかけ振り向いたまろ 少し苦笑いを浮かべる
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そう言うまろを置いて俺は更衣室に入っていった
地獄の時間がやってきた
苦手なやつと二人っきりで嫌いなことをする まさに最悪な時間だ
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少し離れたところで準備運動をしているまろが見える
ぼーっととしいたせいか俺の歩みは止まっていて、 まろとの距離が少し空いていた
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ハッと意識が戻ってきたところで 俺はまろの方に小走りで駆けて行った
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マジか 俺、全然走れないんだけど
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そう言ったまろが 俺の左足とまろの右足を1つの紐で結ぶ
左足の自由を奪われ動いてない今でも若干動きづらい なんだか変な気分だ
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本音が声に出てしまっていたのか しゃがんで紐を結んでいるまろが見上げ、俺を見つめてくる
顔立ちの良いまろの そのキョトンとした顔が少しだけ可愛く見えてしまった
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足の速さからして引きずられる未来しか見えない
それは絶対に嫌だ 痛い思いはしたくない
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安心させてもらえたかと思えば さっきの一言で一気に不安が募る
そのせいかどんどん肩にも力が入っていく
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一通り走ったことろで まだ余裕そうな表情でタイマーを覗き込むまろ
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疲れ切った俺に気づいたのか半笑いでそう言ってきた
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途端に顎に手を当て考え込むまろ なぜか嫌な予感がするのは気のせいだろうか
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普段全く運動せず、こんな走ったのも久しぶりだったせいか 変な反応をしてしまった
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衝撃を受け動きが固まってしまった 思考も動きも言葉も全てが止まってしまった
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やっと意識が戻ってきたと思えば 一番初めに出た言葉はこれだった
真面目な顔して何を言っているんだこいつは
お前の口から今なにが発されたのか自覚がないのか
まさに今、俺の頭の中はパニック状態だった
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照れることも驚くこともできずに ただただ彼を引いていた
もうドン引きするレベルにまで達している
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軽くまろの頭をコツンと叩いた
だがこんな身の危険に曝されているのに 呑気に過ごしてる訳にはいかない
あいつの言うことは冗談に聞こえない
嫌でも練習しなければ 冗談抜きで犯されるかもしれない
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あれから数週間が経った
あの脅された日からほぼ毎日の用に練習をし 俺も、まぁまぁ運動できる人くらいなら 対等に争えるほどになってきた
そしてそれに追加して明日は 体育祭当日であった
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こういうときにしかちゃんと言えないから しっかりまろの目を見る
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ちゃんと言えたは良いが 面と向かって伝えるってなるとやっぱり恥ずかしい
そのせいか頬が少し火照る
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目を輝かせ見るからに嬉しそうにするまろ 顔が整っているせいか悔しくも可愛く見えてしまう
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他に誰もいない帰り道 俺たちは二人きりで自然の音とともに歩く
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俺が声をかけるとちゃんと俺の方を向いてくれるまろ 俺は不思議と下を向いてしまう
しばらくの沈黙 言いたいことはあるのに次に出てくる言葉がない
それでもずっと静かに待ってくれるまろ やっぱりこういう気遣いができるから誰にでも好かれるのだろう
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その発言が少し心に刺さる
だが練習中ずっと気になっていたことを ようやく聞くことができた
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そう問いかけても反応がない 急に黙り込むまろ
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何を言い出したかと思えば このタイミングで突然なカミングアウトをしてきた
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なんで体育祭前日に言うのだろうか その気持ちは嬉しいが、明日同じ競技をするペアとして すごく気まずくなりそうだ
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俺がそう言うとまろはなにも言わなくなった 俺もそれにつられて黙り込んでしまった
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しばらくの沈黙のあと、まろが言ったのはこの一言だけだった
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そういうまろはいつもなら俺が帰ろうとするまで ずっとこっちを見てくるのに、今日はそんなことなどなく 返事をする俺を見ることなく走っていった
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まろが見えなくなったところで 疑似告白みたいなことをされた反動が今きた
その場でしゃがみ込む俺 とても顔が熱い。おそらく頬が赤く火照っているのだろう
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なぜか無理やり気付かされたかのような感覚になった
気づかなかった俺が馬鹿みたいだと自虐した
コメント
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1位取らないでほしいです……(最低)
えー!!!!!これ!!どうなるん!! ちょっと1位取って欲しい気持ちが勝っちゃったよ!!😭 最高すき!!!︎🫶🏻