テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

💙

ないこ、今日の放課後迎え行くな

💗

来なくていい

💗

はぁぁ〜〜〜…………

スマホの通知と共に来る最悪な知らせ

まろとペアを組むことになったあの日から数日

体育祭へ向けての練習日課が始まると同時に 体育祭から必然的にまろとかに関わることが増えてしまった

🤍

おー、ないちゃんどうした?w

💎

ないちゃん最近溜息つくこと多いねぇ

🤍

あ、もしかして今日から
体育祭の練習日課が始まったからやない?

💎

あー…ないちゃんならありえるね…

魂が抜けている俺には聞こえないだろうと思ってんのか 躊躇もなしに声量を落とすこともなく話続ける2人

その会話の内容がひどい そのことが否定できないのもそうだが 普通に傷つく

💗

それもそうだけど〜……

🤍

否定しないんかいw

💗

ちょっと見てよこれ

そう言って俺は自分の手元にあるスマホの画面を2人に見えるように向ける さっきのまろとの会話を2人に見せた

二人は俺のスマホの画面を覗き込んだ

💎

んー?………生徒会長、…?

目を細める2人 先に言葉を発したのはほとけっちだった

🤍

ってか放課後迎え行くって……

💗

そうなんだよ…放課後その生徒会長がここに来るんだよね…

💎

え、ないちゃんその人とデート行くの!?

💗

はっ!?

🤍

やばっ…w生徒会長と…w

💗

違う!違うから!

こんな誤解されるんだったら見せるんじゃなかった

しょうちゃんはわかっててやってるだろうけど

💗

あ〜〜!もう!お前らに言った俺が馬鹿だった!

🤍

えぇ〜wそれはひどいわ〜w

💗

お前らはやく席につけ!

そう言って2人を自席に戻した

💎

ないちゃーん!一緒に帰ろ〜

放課後になり、部活動へ行く生徒に加え、体育祭に向けて練習するために自主的に居残りする生徒もいるため 普段より教室に残っている生徒が多かった。

俺もその1人だった だけどほとけっちはそうではなくもう帰るらしい

💗

ごめん!俺この後用事あるから!

💗

先帰ってて!

💎

あ、そうだった…忘れてた…

ここからはスピード勝負 まろがこの教室に来る前に俺が運動場に 行ってしまえばこっちの勝ちだ

🤍

あ、僕もあるわ

🤍

イムくん今日ボッチやなぁw

💎

はぁ!?しょうちゃんうるさい!!!

💗

俺待ち合わせしてるからもう行くね!

2人にそう言い捨てて 俺は荷物を持った

🤍

おー、いてら〜

💎

え!?ちょ、バイバイ!!

💗

うんwまた明日!w

しょうちゃんとほとけっちが手を振っている最中俺は教室を出た

……… というより出ようとした のほうが正しいだろう

💙

ないこいますか〜

💗

うげっ

💙

あ、ないこ

最悪なタイミングでまろが来てしまった 今、丁度目の前にまろがいる

せめて教室を出てからが良かった

💙

丁度やなぁwはよ行こや

💗

うぇ、…あ

そう言われた途端ガラ空きの俺の手を強く握り 勢いよく前に引っ張られる

引っ張られ、前のめりになると同時にまたも強く引っ張られそのまま走っていった

🤍

……………ないちゃんも大変やなぁ…

💎

しょうちゃん?どしたの?

🤍

んーん。なんでもないで

まろに引っ張られ その勢いのまま運動場に出た

長距離まろのペースで走らされ 息が続かない

💗

はぁっ……はぁっ…

💗

ま……まろっ……!

💙

ん?あ…

俺が呼びかけ振り向いたまろ 少し苦笑いを浮かべる

💙

ごめっ…wないこと早く二人きりになりたくて…w

💗

………

💗

好きでもないやつにそういう事言うの
よくないと思うよ

💙

なんでそう捉えるん〜〜!

そう言うまろを置いて俺は更衣室に入っていった

地獄の時間がやってきた

苦手なやつと二人っきりで嫌いなことをする まさに最悪な時間だ

💙

おーい?ないこ?

💙

はやくやるでー?

少し離れたところで準備運動をしているまろが見える

ぼーっととしいたせいか俺の歩みは止まっていて、 まろとの距離が少し空いていた

💗

んぁ

💗

あー、はいはい

💗

今行く

ハッと意識が戻ってきたところで 俺はまろの方に小走りで駆けて行った

💙

じゃあまずは

💙

一回試しで走ってみるか

💗

え、

マジか 俺、全然走れないんだけど

💙

一回走ってみないとやることすら見えてこんやろ

💗

ま、まぁ…

💙

よし、じゃあ決まりな

💗

え、ちょっ…

そう言ったまろが 俺の左足とまろの右足を1つの紐で結ぶ

左足の自由を奪われ動いてない今でも若干動きづらい なんだか変な気分だ

💗

ち、近ぁ〜…

💙

ん?なんか言った?

💗

い、いや…!なんでもない…

本音が声に出てしまっていたのか しゃがんで紐を結んでいるまろが見上げ、俺を見つめてくる

顔立ちの良いまろの そのキョトンとした顔が少しだけ可愛く見えてしまった

💙

よしっ行くでないこ

💗

え、ちょっ…

💗

俺走れないんだけど…!

💙

いーのいーの!俺がなんとかするから!

💗

えぇ〜……

足の速さからして引きずられる未来しか見えない

それは絶対に嫌だ 痛い思いはしたくない

💙

そんな心配なん?

💗

だって…俺足遅いし…

💙

別に引きずったりせぇへんよ
そんなん上手いこと調節するに決まっとるやろw

💙

それに普通、肩とか組んで走るやん?
やからそんな心配せんでええよw

💗

あ…そか…

💗

ありがと

💙

まぁ、ないこが転んだら俺もろとも大惨事やけどなw

💗

え、ちょ、!

💗

プレッシャーかけないでよ…

安心させてもらえたかと思えば さっきの一言で一気に不安が募る

そのせいかどんどん肩にも力が入っていく

💙

あははっw

💙

それじゃ行くで?

💗

う、うん…

💗

はーっ…はーっ…

💙

一番初めのタイムは……

一通り走ったことろで まだ余裕そうな表情でタイマーを覗き込むまろ

💙

ってないこ、もうバテてんの?

疲れ切った俺に気づいたのか半笑いでそう言ってきた

💗

ふ、普段運動なんてしないんだから…しょうがないじゃん…

💙

んー……

途端に顎に手を当て考え込むまろ なぜか嫌な予感がするのは気のせいだろうか

💙

あ、そうだ。
じゃあないこ、こうしようや

💗

ん〜…?

普段全く運動せず、こんな走ったのも久しぶりだったせいか 変な反応をしてしまった

💙

体育祭で1位取れなかったら俺がお前を犯す

💙

ってのは、どう?

💗

………………

衝撃を受け動きが固まってしまった 思考も動きも言葉も全てが止まってしまった

💗

……は?

やっと意識が戻ってきたと思えば 一番初めに出た言葉はこれだった

真面目な顔して何を言っているんだこいつは

お前の口から今なにが発されたのか自覚がないのか

まさに今、俺の頭の中はパニック状態だった

💙

ん?だからないこが本番で
1位取れんかったら俺に犯されるって話

💗

…………さらっと何言ってんの…

照れることも驚くこともできずに ただただ彼を引いていた

もうドン引きするレベルにまで達している

💙

そんな引く?

💗

当たり前だろ。バカかお前

💙

あでっ

軽くまろの頭をコツンと叩いた

だがこんな身の危険に曝されているのに 呑気に過ごしてる訳にはいかない

あいつの言うことは冗談に聞こえない

嫌でも練習しなければ 冗談抜きで犯されるかもしれない

💗

ま、まろ…!もう一回…!

💙

お、やる気になってきたね〜w

💗

お前に犯されるという最悪な状況にならないためだから!

💙

おぉ…そんな言う…?

あれから数週間が経った

あの脅された日からほぼ毎日の用に練習をし 俺も、まぁまぁ運動できる人くらいなら 対等に争えるほどになってきた

そしてそれに追加して明日は 体育祭当日であった

💙

ないこ、あれからすげぇ頑張ったよな

💗

まぁ、まろに犯されるより運動したほうがマシかなって

💙

えぇ……そんなにやなん…?

💗

うん

💙

即答しないでやぁ〜!

💗

まぁ…こんだけ動けるようになったのはまろのおかげだし…

こういうときにしかちゃんと言えないから しっかりまろの目を見る

💗

ありがとね、ここまで付き合ってくれて

ちゃんと言えたは良いが 面と向かって伝えるってなるとやっぱり恥ずかしい

そのせいか頬が少し火照る

💙

ないこ……!

目を輝かせ見るからに嬉しそうにするまろ 顔が整っているせいか悔しくも可愛く見えてしまう

💙

…なに?デレ期?犯していい?

💗

は?

他に誰もいない帰り道 俺たちは二人きりで自然の音とともに歩く

💗

………ねぇ、まろ

💙

ん?どした?

💗

あのさ、聞きたいことがあって

俺が声をかけるとちゃんと俺の方を向いてくれるまろ 俺は不思議と下を向いてしまう

しばらくの沈黙 言いたいことはあるのに次に出てくる言葉がない

それでもずっと静かに待ってくれるまろ やっぱりこういう気遣いができるから誰にでも好かれるのだろう

💗

あ、あの…あのさ…

💙

…うん

💗

え、と……そのっ…

💙

うん…ゆっくりでええよ

💗

あ…うん、…ありがと……

💗

そ、その…1つ…聞きたいことがあって、…

💙

…うん

💗

な、なんで…まろは…

💗

こんな俺と…ペアになってくれたんだろうって…

💙

あ〜……そんなこと…?

💗

そ、そんなことって…w

その発言が少し心に刺さる

だが練習中ずっと気になっていたことを ようやく聞くことができた

💙

ん〜……気が合いそうだから…?

💗

な、なんで疑問形…?w

💙

…………

そう問いかけても反応がない 急に黙り込むまろ

💗

……まろ…?

💙

ごめん。嘘付いた

💙

俺がないこのことが好きだからかな

💗

へ…?

何を言い出したかと思えば このタイミングで突然なカミングアウトをしてきた

💙

やっぱ、好きなやつと一緒に行動したいやん、?

💗

………………

💗

…ちょ、ちょっとまって……?

💙

……なに

💗

自分で言うのも何だけど
まろ、俺のことが好きなの…?

💙

まぁ、せやな。一目惚れかな

💗

へ、へぇ…そ、そうなんだ…

なんで体育祭前日に言うのだろうか その気持ちは嬉しいが、明日同じ競技をするペアとして すごく気まずくなりそうだ

💙

………なんかごめん

💗

え、

💙

こんな体育祭前日に言っちゃって、…

💗

いや…え…と、だ、大丈夫だから…

💙

………………

俺がそう言うとまろはなにも言わなくなった 俺もそれにつられて黙り込んでしまった

💙

ほんとごめん。俺先帰るわ

💙

また明日な

しばらくの沈黙のあと、まろが言ったのはこの一言だけだった

💗

え、あ…うん。また明日

そういうまろはいつもなら俺が帰ろうとするまで ずっとこっちを見てくるのに、今日はそんなことなどなく 返事をする俺を見ることなく走っていった

💗

……………………

💗

………まじか…

まろが見えなくなったところで 疑似告白みたいなことをされた反動が今きた

その場でしゃがみ込む俺 とても顔が熱い。おそらく頬が赤く火照っているのだろう

💗

はぁぁぁ〜〜………

💗

なんで俺…気づかなかったかな…

なぜか無理やり気付かされたかのような感覚になった

気づかなかった俺が馬鹿みたいだと自虐した

絶対に振り向くまで追いかけ続けられる俺が命の危機を感じるため絶対に振り向きたくない話

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

950

コメント

20

ユーザー
ユーザー

1位取らないでほしいです……(最低)

ユーザー

えー!!!!!これ!!どうなるん!! ちょっと1位取って欲しい気持ちが勝っちゃったよ!!😭 最高すき!!!︎🫶🏻

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚