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しばらく経つと、俺は退院した。

退院して、一番初めに会ったのは…

すまない先生

久しぶり!!!レッド君!!

あの七人だった。

何故だろう。

日々、こいつらに会うのが当たり前になってきている気がする。

何か……心地良い。

Mr.赤ちゃん

お前、元気になったか!?

Mr.レッド

あー…まぁ

Mr.銀さん

良かったぜ!!レッド!!

Mr.マネー

はあぁぁぁぁ!!!!!!

Mr.マネー

俺は相変わらず元気だあぁぁぁ!!!!!

Mr.ブラック

…少しうるさいです

Mr.バナナ

もう少し黙ろうか

すまない先生

レッド君

すまない先生が俺に声をかける。

名前は覚えたばかりだった。

Mr.レッド

……?

すまない先生

見せたい場所があるんだ

すまない先生

皆で行こう

Mr.レッド

…わかった

Mr.ブルー

兄貴……行こうぜ

Mr.レッド

お、おう…

Mr.レッド

……ここは?

来た場所は何かの会場のような場所だった。

すまない先生

ここはね

すまない先生

元々僕達が使っていたんだ

すまない先生

今は廃棄と化してるけど…

Mr.レッド

ゴクリ………

俺は思わず息を呑んだ。

ーー元の俺が…いた場所。

何故か懐かしい。

話によると、彼らが活動していたのは「共同アトリエ」だそうだ。

壁には笑顔の写真、壊れた道具、半端な作品。

これ全部が、"元の思い出"。

そう思うと今の自分が少しだけ、情けなくなった。

俺は元のレッドにはなれないのだから。

完璧な人間になって、誰にでもなることができるようになれたら。

そんな叶わないことを俺は思った。

"過去の自分"の痕跡だらけの空間で、俺だけが「今」に取り残されていた。

Mr.赤ちゃん

どうだ?少し懐かしいか?

Mr.レッド

あぁ……何故か…………

Mr.銀さん

……ッ

Mr.ブルー

……なぁ

今度はブルーが口を開く。

確かこいつは俺の弟だと言った。

それすらも全く記憶には無いが。

Mr.ブルー

昔みたいに皆でやろうぜ…?

Mr.ブラック

!!

Mr.バナナ

!!?

Mr.マネー

ッ……

すまない先生

………ブルー君…

多分ブルーは俺のことを思って言ってくれたのだろう。

でもその感謝は、俺からしたらただのありがた迷惑だ。

俺に優しくしないでくれ。

余計に自分が情けなくなるから。

Mr.レッド

俺は"昔"を知らないんだ

気がつけば、俺は静かに首を振っていた。

Mr.バナナ

……無理に戻すな

バナナはブルーに冷静に言った。

だがブルーは諦められないのか、

Mr.ブルー

でも、兄貴は俺達の"中心"だったんだッ…!!!!!

今にも言い争いが始まりそうな雰囲気に、俺は焦りを覚えた。

早く、この喧嘩を止めないと。

そこに銀さんが仲裁する。

Mr.銀さん

お前ら、何を守りたいんだよ

Mr.銀さん

レッドか、自分の過去か

その声はその場に響き渡った。

あの日、僕らは忘れたふりをした

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コメント

8

ユーザー

最高かよ………!いつも読んでるけどこれ読み返してもいいぞ!!(?) 書き方どこで学んだん?上手すぎ…

ユーザー

ぁぁぁぁぁスゴすぎる…!!✨️🫶 続き楽しみにしてます!!

ユーザー

続き気になるぅ

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