テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
薄曇りの午後
蝶屋敷の廊下には、遠くから聞こえる鳥の鳴き声と、風の音だけが響いていた
芙梛は一人、庭の縁側でぼんやりと空を見上げていた
目の前には、咲き始めた蓮の花
けれどその美しさは、今の芙梛の心には届かない
芙 梛
無惨とのやり取りが、まだ胸に棘のように刺さっている
殺さずに済むよう懇願したあの夜のこと
猗窩座との会話
そして "待つ" という一言に込められた、限られた猶予
芙梛の瞳は、何処か遠くを見ていた
そのとき
元気な声が屋敷に響いた
炭治郎の声だ
胡 蝶
胡 蝶
しのぶが笑顔で炭治郎に話しかける中、芙梛は少し戸惑った表情を浮かべた
芙 梛
炭治郎の声が近づいて来る
芙梛は、庭からそのまま立ち去ろうとしたが
不意に無一郎の声が背後から届いた
ゆっくり振り返ると、無一郎がこちらを見ていた
何処か安心したような、それでいて何かを確かめようとするような瞳
芙梛は笑ってみせる
芙 梛
芙 梛
その笑顔の裏で、胸の奥がチクリと痛む
無一郎はじっと芙梛を見つめた
目の前にいるこの少女が、あの上弦の零と同一の存在であるとは──
まだ、信じられなかった
でも、心の奥に広がる疑問は、確実に芙梛を指していた
そして、芙梛もまた──
芙 梛
そう心の中で呟いて、けれど何も言えないまま、その場を去った
空に浮かぶ雲が、少しだけ形を変える
次に、何が変わるのか
それは、もうすぐ訪れる
□ ■ □
7000❤️達成しました〜‼️ ありがとうございます〜🥹🙇♀️
最近、テスト勉強でアプリ開いてなかったんですけど 久しぶりに開いて見てみたら、 💬たくさんあって、めちゃ嬉しかったです〜🤭
みんなに❤️たくさん押してもらう為に、私も頑張るので みんなも❤️お願いします🙏🙇♀️
コメント
2件
おめでとうございます!これからも頑張ってください!