テラーノベル
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ATTENTION この回には特にショッキングでグロテスクな描写が含まれています。 苦手な方はご注意ください。 もう一回言います。 グロいです。 もう一回くらい言っときます。 グロいです。 ショッキングです。 大丈夫な方はお進みください↪
それは、突然の出来事だった。
яとナチスは犬猿の仲であった。 本気で嫌い合っていた訳じゃないけど、いつも喧嘩していたのは本当だ。
そんな彼を、яは好きだった。 ゲイじゃない。俗にいう、「君だから好き」..みたいなものだ。
だから、いつもの喧嘩や口論でさえ可愛らしい愛らしいものだと感じていた。
あのひまでは
卍
ソビエト
卍
君は、そういってへらっと笑った。
君らしくない笑みだったので、яは少しの違和感を抱いた。
君はゆっくりяの方へ歩いてきて、言った。
卍
君はナイフをяの腕へ刺した。
ソビエト
文字に起こせないような、鈍い痛みが走った。
яは一瞬意味がわからなかった。 ”なちすからこうげきされた” その事実さえも、焼き魚の骨の如く上手くのみこめず喉に突っかかるように脳内処理が出来なくて、 яは「死んだ」と思った。
死んだ、と思った。
死んだのは君だった
確かにяは状況を理解できていなかった。 でも、яは”考えずに”感覚だけで君を押し倒した。
「身体が勝手に動いた」というヤツだ。
ナチスはうめき声をあげて、必死の形相でこちらをギロリとにらんだ。 彼の眼球には血がほとばしっていた。 それが、更にяの中の”何か”を引き立てた。
яは君の首を精一杯絞めた。 両手で、精一杯。 数秒で君の目は許しを乞うような目に変わった。 だけど、少なくとも”あの時のя”は、そんな目なんて視界に入ってすらいなかった。
君の力が抜けたところで、яは君の持っていたナイフを手に取り、 まず君の右腕の付け根に向かって思い切り振り上げた。
ぬるい赤い液体と、 ぬるい痛い悲鳴がяに飛びついた。
君は意味も分からず悲鳴を上げていた。 яは意味も判らずただナイフで腕を骨ごと砕いていた。
右腕がちぎれるくらいに至ったら、 яは何を思ったのか左手の付け根にもナイフを突き刺し始めた。
ナイフの刺さる効果音と君の悲鳴に交じって、 「許して」だとかいうセリフも聞こえたが、 яの脳に響くはずもなかった。
яはそのまま、君の身体から四肢を無くした。
君は国家だからこのくらいで死にはしない。 つまり君にとってこれは生き地獄だ。 自分のしたことに後悔しながら痛みに震え助けを求めていた。
яはナイフを床へ捨てた。 視線をナチスの顔へ戻した。
君は恐怖の目でяを見つめていた。 助けや罵倒、苦しみなどの単語が混ざっていて、君もяも何が起こっているのか判っていない様子だった。
яはそんな不協和音に耳障りを覚えたのか、左手でまた首を絞め始めた。 右手では、ナチスの顔やら胸やらを何回も何回も何回も殴っていた。
それから何分経っただろう。
яは、血に塗れた右手を見た。
唐突に、今の状況を理解した。
ソビエト
この惨状を作った者とは思えない間抜けな声が出た。
愛する者に裏切られた。 愛する者にこんなことをした。
さっきまで気にならなかった君に刺された腕の痛みも感じるようになったが、 それよりもっと痛々しい君を見ているとまた痛みも感じなくなった。
ソビエト
ソビエト
ソビエト
ソビエト
こんな重体のヤツを連れてけ、なんて言われても救急車で来た人は混乱するだろうし、恐怖のあまり逃げてしまうかもしれない。 яは、すぐに国際連盟に連絡をした。
ソビエト
ソビエト
君の耳にそれは入らなかった。 君は、完全に”恐怖の人外”を見るような目をしていた。
яの恋は、終わったと思った。
結果的に言うと、ナチスは死ぬことはなかった。
ただ、大きな大きな障害を残した。
スイス
ソビエト
スイス
スイス医師は引いてるとも軽蔑とも取れない言い方でそう言った。
スイス
スイス
スイス
スイス
スイス
ソビエト
スイスは判りやすく顔を曇らせた。
スイス
スイス
スイス
スイス
スイス
スイス
スイス
スイス
яは目の前がまっしろになったかのように思われた。 そのくらい、....希望を持てなかった。
яはナチスを”愛していた”。 それにもかかわらず、яは酷いことをしてしまった。
スイス
スイス
яはこれからどうすればいいのかわからなかった。 唯一の心の拠り所を自分で壊して、 周りからの目は? これからのяは?
ソビエト
その時、яは何を考えたのか、こういった。
ソビエト
スイス
スイス
スイスは大きく目を見開いたが、すぐに冷静さを取り戻して、 頭を高速回転し始めた。
スイス
スイス
スイス
スイス
ソビエト
スイス
スイス
яはそれ以上、何も言えなくなった。
スイス
スイス
ソビエト
スイスが部屋から出ていく。 パタン、と扉が閉まる。 それに感化されたように、яの心もパタンと閉まる感触がした。
コメント
7件
こういう系本当に好き過ぎる…文章力神レベルやん…
ナチス可愛いねえへえへへへ
↓個人的に好きな表現↓ 「焼き魚の骨の如く」「ぬるい赤い液体と、ぬるい悲鳴」「心もパタンと閉じる音がした。」