TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

そうして、何週間か経った。

電話のコールが鳴り響く。 яは勢いよく受話器を手に取った。

ソビエト

...あぁ、

ソビエト

そう、か、.....。

ソビエト

いや、なんでもない。感謝する

ソビエト

....直ぐに向かうよ

空っぽの言葉を打ち出しながら、なんとか電話が終わる。 ツー、ツー、と受話器から音が鳴り始めた。

ソビエト

っ、はぁぁああぁ、....。

ナチスを引き取ることになった。

安堵のため息か、不安のため息か、それとも。 少なくとも、яの気が少し重くなったのは事実だろう。

...яは、急いで準備をして、 小走りで家を出た。 あれ、...鍵閉め忘れたっけ。 いや、もう、....なんでもいいや。

スイス

...善処はしたのだがな

スイスは申し訳程度にそう言って、 車椅子に乗ったナチスをこちらへ見せた。

やはり彼に生気は感じられなかった。 顔だけをこちらに向けている。 こっちを見ているはずなのに、君のその真っ黒な目は、 どこか遠い遠い虚空を見ているように感じられた。 虚空、...というか、 яには見えていないものを見ているような、そんな感覚だった。

スイス

...お前を目の前にしても、反応なしか

スイス

この状態なら問題無いだろう

「яを見ても暴れる様子が無いから大丈夫」 という意味だ。 яは心底安心した。 何に安心したのかはわからないが。

ソビエト

.....

ソビエト

ああ

яはそう言って、車椅子に手をかけた。 取っ手はわかりやすいゴムの感触がした。...不思議なくらい、冷たかった。

スイス

...ソビエト

スイス

お前にナチを預けて、...本当に良いんだろうな

яは足を止めた。 ぐるりとスイスの方を振り向くと、 なんともいえない表情のスイスがそこに居た。

スイス

...もしかしたら、お前も....、

яは、スイスが言おうとしていることが、なんとなくわかった。

ソビエト

...おい

ソビエト

それ以上言ったら、....どうなるか判ってるだろうな

スイスはちょっともどかしそうに、 「...あぁ、」 とだけ呟いた。

яはものすごい嫌悪に襲われた。 ふとナチの方を向くと、ナチスは何も判っていない様子でこちらを見ていた。

ここまで殺気立っているяを見て、 ここまで純粋でいられるのか。

яは言った。

ソビエト

...あぁ、ごめんな

ソビエト

行こう

яはふと、ナチスの身体に触れた。

....瞬間、ナチスの身体がピクッと反応した。

ソビエト

....ナチ?

ソビエト

....

顔を覗き込んだ。 言葉を失った。

ナチスは、とても恐ろしそうな顔をして、 яの方をふるふると向いた。 ...かと思ったら、すぐに表情は直った。

もう一度触れてみても、反応はない。

だけど、яの頭には、その顔が非常に鮮明に刻まれていた。

ソビエト

...ごめん

яはそうつぶやいた。

ごめんな、本当に、

もう、яなんて、яなんて、......

「もしかしたら、お前も」

「壊れてい」

ソビエト

――ッ!!!

パチッ、と目が覚めた。

どうやら、随分と昔の夢を見ていたようだ。

ソビエト

(....昔の事の筈なのに)

ソビエト

(なんで、こうも鮮明に覚えてるンだよ....)

殴ったときの記憶も、 その後の記憶も、 яは一切を覚えている。

それが苦しくてたまらない。

яは書類の上に突っ伏していて、 ナチスはそんな俺を不思議そうに見つめていた。

ひとつ、頭を撫でてやろうかと思ったが、 ...なんだか怖くて、 яは手をひっこめた。

P.S.壊れちゃった君へ

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

2,082

コメント

8

ユーザー

もう好き愛してる(急な告白)

ユーザー

デェエエエエエエエンと美大落ちちょび髭国家ってやっぱいいよね

ユーザー

うっわ、ド性癖ストライク(?) ありがとうございますッッッッ 嗚呼、もっと欲しいッッ(?)

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚