真っ暗闇に、少女が1人
志歩
志歩
少女が目を覚ました
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩
志歩の腕は胸の前にあり、 顔の近くに持ってくること しかできない
目の前に壁があるらしく、 動く範囲で触ってみると 冷たかった
かろうじて立てているが、 足も動かないまま固まっている
重力はちゃんとあるようだ
志歩
コツ、コツ……
志歩
_も〜い〜ぃかぁ〜い♪
志歩
突如不気味な声が 志歩の耳に入り込んでくる
志歩
コツッ、コツッ、コツッ
段々と大きくなっていくその音に、
志歩は恐怖を感じ始めた
も〜い〜ぃかぁ〜いっ♪
志歩
志歩
ガラッ
志歩
?
どこからか声が聞こえた
それがどこなのかは 分からないが、
明らかに異常であることは いくら暗闇にいる志歩でも分かった
?
志歩
?
その言葉に、志歩は思わず 口を抑えた
志歩
志歩
?
ガンッ
志歩
何かがぶつかった音
だがそれは志歩が隠れている 場所とは違うところ
?
志歩は悟った
こいつに見つかったら 帰れなくなる、と
?
志歩
志歩は必死に息を殺した
心臓の音すら聞こえてそうで 恐ろしかった
_ガタッ
志歩
志歩の左、すぐ近くから 物音がした
?
志歩
コツ、コツ
コツ、コツ
志歩
志歩
コツ、コツ
コツ、コツ
志歩
志歩
ガチャ
志歩
ドアか何かが開いた音
思わず志歩は 声を漏らしそうになる
志歩
志歩
?
声のトーンが高くなった
?
志歩
その声は真左から聞こえた
近い
かなり近い
?
またもや真左から 声が聞こえてきた
しかし、この声は志歩にとって_
ドンッ
志歩
?
?
グサッ
?
ガンッ、ドタンッ
?
志歩
志歩は必死に声を抑えていた
志歩
今自分が音を立てれば、 注意がこちらに向くかもしれない、
そう志歩は思ったものの、 恐怖と気持ち悪さで 身体が動いてくれない
ガンッ、グサッ、 ガタンッ
志歩
?
?
志歩は恐らく、 このもがき苦しんでいる声の主を 知っている
だからこそ、耳に入って ほしくなかった
グチャッ
志歩
1番聞きたくなかった音が、 すぐそこから聞こえた
?
志歩
?
?
ガラガラッ、バタンッ
トンッ、トンッ
トンッ、トンッ……
最初よりも弾んでいる足音が、 段々遠ざかっていく
志歩
__ガチャ
志歩
志歩
志歩は気づいたら 教室の黒板と反対側に 座っていた
志歩
志歩
後ろを向いてみる
そこには、開け放たれたロッカー
中には掃除用具などが ぎゅうぎゅうに入っている
志歩
それはそれは、 身動きが取れないわけだ
志歩
志歩
志歩の視界に、 真っ赤な何かが映り込んだ
志歩
ロッカー
でもそれは、 普通のロッカーではない
紅い、紅い、 ロッカーだった
扉は志歩の方に開いているため、 中は見えない
志歩
志歩はゆっくり立ち上がり、 ロッカーの前へ移動した
ロッカーの中身が 見えるところまで来たとき、
志歩の足が止まった
志歩
志歩
そこには
血まみれになった姉_雫がいた
目は固く閉ざされ、 胸には深い傷が何個もついていた
全身が返り血で真っ赤になっている
血が床までも紅く染めていた
志歩
志歩は、その場にへたり込んだ
嘘だと、
これはすべて夢だと 言ってほしかった
志歩
志歩
_悪いのはしぃちゃんじゃないわ
志歩
どこからか聞こえたその声に、 志歩は顔を上げる
志歩
しかし、姉の姿は 変わらないままだ
志歩
_しぃちゃん、逃げて
志歩
柔らかい、優しい声
けれどもまっすぐで通った声が、
志歩の耳に入ってきた
_真ん中の机、見てみて
声はそこで途切れた
志歩
志歩は机の群れに目を向ける
震えを堪え、立ち上がった
志歩
そのまま真ん中ら辺の机へ 向かった
志歩
志歩
指示通り向かった先には、 2枚の紙
読め、ということだと思い、 志歩は1枚の紙に目を落とした
志歩
志歩
志歩
志歩の顔が強張っていく
志歩
志歩は雫に目を向けた
残酷なその姿が、 事実を物語っている
志歩
志歩は、震える手で もう1枚の紙を見た
志歩
そこに書いているのは、
大切な人たちの名前
中には知らない人の 名前もあるが、
そんなことはどうだっていい
ここに書いてある名前の人たちが、 姉と同じ結末を迎える
その事実が恐ろしくて 仕方がなかった
志歩
その中に、自分の名前を見つけた
定められてしまった運命に、 志歩は声も出なくなった
_カサッ
志歩
紙の1番下に、 新しい名前がのった
志歩
さぁっと血の気が引くのを感じた
そこに載っていた名前は……
____
かくれんぼ 敗者一覧
·日野森雫
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コメント
11件
続き楽しみです!←はつこめごめんね フォローします、
初コメ&フォロー失礼します☆ なるほど…つまり神だ…(?)
悲しみ……続き楽しみにしてますッ!!