テラーノベル
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部屋に戻り、俺はスピネルから受け取った天界ダンジョン攻略の資料を眺めながら俺は書斎の椅子に深く腰を下ろした。
机の上には、 攻略結果をまとめた報告書や、 部隊ごとの編成資料が並んでいる。
レイア
俺は一枚目の資料に目を落とす。
今回、天界ダンジョンの攻略に向かったのは、圧倒的な戦力を誇る、 アスフォルデル率いる戦闘特化部隊
アスフォルデルを主軸に、 純粋な戦闘能力を重視して組んだ部隊。
ゲームをやっていた頃も、高難度ダンジョンを力で突破したい時には何度も世話になった編成だ。
念のため、俺は別の資料を手に取り、改めて各部隊の編成と特徴を確認していく。
そして、何枚かめくったところで 手が止まった。
レイア
もう一度、最初から目を通す。
レイア
レイア
偶然かと思い、 他の部隊の資料にも手を伸ばす。
防衛を得意とする部隊。
魔法戦を主体とした部隊。
探索や索敵に特化させた部隊。
配置されている配下も、その組み合わせも見覚えがあるものばかりだった。
レイア
プレイヤーだった頃、敵との相性や能力の噛み合わせを考えて、 何度も試行錯誤しながら作った編成。
レイア
レイア
そしてまずは、この世界がどこまでゲームの『ノクティリス』と同じなのか 確認しなければいけない。
城の構造やアイテム、配下たちの編成まで、今のところ俺が知っているゲームの情報とほとんど一致している。
だけど、それだけで全部が同じだと決めつけるのは危険だ。
レイア
腕を組み、椅子にもたれながら考える。
配下たちはそれぞれ自分の役割についてなら詳しいだろう。
魔王城のことなら、管理者である ラメリスに聞くのが一番だ。
城の構造や各階層のこと、配下たちのことなら、 あいつ以上に詳しい奴はいないだろう。
レイア
レイア
そこまで考えたところで、 右腕にむず痒さを感じた。
無意識に右腕を掻きながら、 ふと一人の配下が頭に浮かぶ。
暗闇に潜み、無数の糸を張り巡らせ、獲物が気づかぬうちにあらゆる 情報を拾い上げる魔族。
レイア
俺は掻いていた右腕から手を離した。
ゲームでも、偵察や索敵、敵地の情報収集ではかなり世話になった。
この世界でも同じ役割を担っているのなら、外の状況を知るにはスピネルに聞くのが一番手っ取り早い。
レイア
スピネルの巣。
外の世界について話を聞くため、 俺は再びスピネルの元を訪れていた。
相変わらず、部屋の中は真っ暗だ。
目を凝らしても奥まで見通すことはできず、物音ひとつ聞こえない。
あれだけ大量の蜘蛛がいるはずなのに、その気配すら感じられないのが 余計に不気味だった。
レイア
返事はない。物音すらも。
レイア
一歩、部屋の中へ足を踏み入れた、 その時。
スピネル
レイア
耳元で突然声がして、 思わず肩が跳ねた。
勢いよく振り返れば、天井から 静かにスピネルが降りて来ていた。
レイア
レイア
スピネルは品よく袖で口元を隠してイタズラが成功した子供のように笑った。
スピネル
赤い瞳が、 暗闇の中で愉快そうに細められる。
スピネル
スピネル
レイア
俺は呆れながらも、小さく息を吐いた。
ゲームの画面越しでは 分からなかったけど、
スピネルにも、ちゃんとこういうイタズラ好きだけど主想いな性格があるんだな
レイア
スピネル
スピネルの言葉で、俺はようやく本来の目的を思い出した。
レイア
危うく本題を忘れるところだった。
レイア
レイア
俺はスピネルへ視線を向ける。
レイア
その言葉を聞いたスピネルは、 一瞬だけ目を細めた。
それから、どこか嬉しそうに静かな 微笑みを浮かべる。
スピネル
袖で口元を隠しながら、 スピネルは恭しく頭を下げた。
スピネル
レイア
予想もしなかった質問に、 思わずそのまま感情が声に出た。
さっきまで世界情勢の話をしようとしていたはずなのに、なんで急に蜘蛛の繁殖の話になったんだ。
レイア
俺が適当に答えると、 スピネルは一瞬きょとんとした後、 いかにも愉快そうに目を細めた。
袖で口元を隠し、くすくすと笑う。
スピネル
レイア
スピネル
レイア
思わず声が裏返った。
レイア
スピネルは俺の反応がよほど面白いのか、ますます楽しそうに笑っている。
スピネル
レイア
俺はゆっくりと暗闇へ視線を向けた。
レイア
さっきまで何もいないように見えていた部屋の隅々が、 急にものすごく気になり始める。
スピネル
スピネルは細い指を一本立て、 静かに言葉を続ける。
スピネル
レイア
スピネル
スピネルは微笑んだまま頷く。
スピネル
俺はようやく、スピネルが 何を言いたいのか理解し始めた。
1個体から、およそ1000体。
そして、その一匹一匹が スピネルを通して繋がっている。
レイア
スピネルの赤い瞳が、 愉快そうに細められた。
スピネル
袖で口元を隠しながら、くすりと笑う。
スピネル
スピネル
レイア
そして俺はさっそく、この世界についてスピネルに尋ねることにした。
レイア
スピネル
レイア
レイア
ゲームだった頃にも、国や種族についての設定は存在していた。
だが、それが今も同じとは限らない。
ましてや、ここが本当に一つの世界として存在しているのなら、ゲームでは描かれていなかった国や文化、歴史だってあるはずだ。
レイア
スピネル
スピネルは静かに頷く。
そして、どこからか大きな地図も持ってきて蜘蛛の糸で空中に 貼り付けるように広げた。
スピネル
俺も近づいて地図を覗き込む。
レイア
レイア
コメント
1件
第3話、めっちゃ良かった…!スピネル、ゲームじゃわからなかったイタズラ好きな性格が垣間見えて、なんだか愛おしくなったよ🕷️💕「1000体」の衝撃と、情報網が蜘蛛の糸で繋がってる設定、すごく丁寧で世界観に引き込まれた。主人公がゲーム知識と照らし合わせてるのも、これからどう展開するか楽しみになるポイントだね。続きが気になる〜!
花月夜れん
1,885
#ファンタジー
成瀬りん
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重田💋(omoda)
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