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近くの公園に行き、ベンチに腰をかける。

相変わらず、距離が近い。 たまらなく、嬉しい。

愁斗

はい!ふみ君!
改めて誕生日プレゼント!
受け取ってください!

愁斗

素敵な一年になりますように。

史記

ありがとう。

史記

愁斗がそばにいてくれるだけで、幸せだよ。

頬を赤らめる愁斗を見て、俺も少し恥ずかしくなった。

史記

じゃあ、これ...。
今日、デートしてくれたお礼。
初デート記念ってのもあるかな。

愁斗

え?!

驚いた表情をする愁斗。 サプライズは、成功かな?

愁斗

なに、これ...。

史記

開けてみて。

愁斗

うん。

不思議そうに、でも嬉しそうにそれを開けていく愁斗を見て緊張した。

どう思うだろうか。 どんな反応をしてくれるだろう。 喜んでくれるかな...。

愁斗

えっ...おそろい...?

史記

うん。

史記

愁斗と、お揃いの物がほしくて。

史記

いや...だった?

愁斗

ううん!そんな事ない!

愁斗

めっちゃ嬉しい!

愁斗

ありがと!ふみ君!

その笑顔に嘘はなかった。 本当に喜んでくれているのが伝わってきて、俺の方が嬉しかった。

史記

愁斗、今日は本当にありがとう。

史記

デートできるってだけで嬉しかったのに、誕生日プレゼントまでもらっちゃって...
本当に幸せだ。

愁斗

ううん。
俺もすっごく楽しかったよ。

愁斗

俺の方こそこんなプレゼントもらえるなんて思ってなかったし。

愁斗

幸せだね。

愁斗

こんなに、幸せでいいのかな...。

史記

いいに決まってんじゃん。

愁斗

そうだね...。

お互い、相手の首元へネックレスを付け合う。

愁斗

うん。
やっぱりすっごく似合ってる。

史記

愁斗も、似合ってるよ。

愁斗

ありがとう。

やってる事はカップルそのものなのに、俺たちはただの友達。

それでもいい。 幸せだから。

この幸せが続くなら、このまま友達のままでもいいのかもしれない。

無理に頑張る必要なんて、ないのかもしれない。

そんな風に思えた....。

だけど、続くことですら奇跡なのだと、俺はまだ知らなかったんだ。

幸せなんて、簡単に壊れる。

史記

本当にありがとうね。

愁斗

こちらこそ、ありがとう。

史記

じゃあ、また明日、学校で。

愁斗

うん。
また明日ね。

いつもの公園で、いつも通り、俺たちは別れた。

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