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橘靖竜
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勢い良くテーブルから飛び出せたのは――しかし尾崎だけだった。
ふと背後を振り返ると、どうやら桜が飛び出せなかったらしい。
善財と流羽は、彼女の後ろにいる形になっており、だからこそ一緒になって飛び出せなかったようだ。
流羽
流羽
飛び交う銃声の最中、尾崎の背中を押すように叫ぶ流羽。
立ち止まっていては危ない――その考えもあり、尾崎はそのまま勢いで、食堂の外へと転がり出た。
尾崎
食堂の外に出ることができた尾崎。
現状、彼女達を助けに戻るのは得策ではない。
武器らしい武器もないし、どう考えてもプラスに作用することはないだろう。
無言で頷いた流羽の顔を見て、尾崎は食堂から離れる。
幸いなことに、尾崎のことは気づかれなかったのか、誰も追っては来なかった。
尾崎
流羽達を助けに来るにしろ、これから解放軍と渡り合うためには武器が必要だ。
真っ先に思い当たったのは、坂田と面会する際に渡されるリボルバーだった。
あれを管理しているのは中嶋だから、きっと刑務官の詰め所に置いてあるはず。
尾崎の場合、理論的な思考というよりかは、本能的な直感――すなわち、犬の帰巣本能に近いものが働いて、そのような結論にいたったわけだが、どうやら本能というものも、あながち馬鹿にはできないらしい。
詰め所に飛び込むと、一斉に銃口が向けられた。
まさか誰かがいるとは思っていなかった尾崎は、思わず得意のシャイニングウィザードをかまそうとして、それをぐっと堪えた。
縁
縁
楠木
中嶋
中嶋
詰め所にいたのは、縁、楠木、中嶋だった。
縁はすでに、いつものリボルバーを持っていた。
そして、楠木はアサルトライフルを持っている。
中嶋
中嶋
お互いに情報をまとめる。
縁達は同行していたライオンの隙をついて拘束。
アサルトライフルはライオンのものらしい。
そして、ここにある黒電話を使って倉科に応援を要請したそうだ。
尾崎も自分の状況を説明する。
食堂ではいまだに硬直状況が続いているが、一部の職員が反旗を翻して混乱状況に陥ったこと。
それに乗じて、尾崎は脱出したことなど――。
中嶋
中嶋
中嶋
楠木
中嶋
縁
縁
シャツの上にホルスターを装着させながら縁は言う。
楠木
楠木
楠木
縁
縁
尾崎
尾崎
尾崎
縁
縁
それは、これまで坂田と接してきた縁と尾崎だからこそ言えること。
尾崎
楠木
中嶋
中嶋
楠木
楠木
楠木
楠木はそう言うとアサルトライフルを担ぐ。
少しずつだが、状況は動き出していた。