スカラビア寮内で地図を基に話し合いを進め、航路の断片を少しずつ明らかにする。ジャミルは慎重な姿勢を崩さないが、カリムは協力的だ。
カリム
オレたちの記憶が役に立つかもしれないぞ!この模様についてもっと話そうぜ!
ジャミル
リオル……手がかりが見つかれば、それをどうするつもりだ?
リオル
俺の目的は地図が示す場所に辿り着くことだけだ。それ以上は関係ない。
ジャミル
本当にそれだけかどうか、見極める必要がありそうだな。
リオル
お前がどう思おうと、俺は自分の道を進むだけだ。
緊張感の漂う中、カリムの無邪気な声がその場を和らげる。
カリム
2人ともそんなに怖い顔しなくていいだろ?リオル、オレたちができることは手伝うからさ!
ジャミル
じゃあ逆に聞くが、宝物庫自体ここには無いのにどうするつもりだ。
カリム
そ、そうだよなぁ……
ジャミル
はぁ……お前はいつも無計画すぎだ。
カリム
でもオレはリオルの力になりたいんだよ。
ジャミル
まったくお前ってやつは……
俺に1つだけ案がある。
リオル
本当か?
カリム
さすがジャミル!そう言ってくれると思ってたぜ!
ジャミル
俺について来てくれ
そう言ってジャミルはため息をつきながらリオルとカリムをある場所へと案内した。
ジャミル
着いたぞ。
リオル
なんだよただの壁じゃねぇか。
ジャミルが壁の近くにあった装飾を引っ張ると、そこに地下への隠し通路が現れた。
カリム
おお!すげぇなこれ!
こんなのいつ見つけたんだ?
ジャミル
お前が入学したとき、念のため寮内をチェックしたんだ。これはそのときに見つけた。
リオル
隠し通路まで見つけるなんてどんだけ隅々まで見たんだよ……
カリム
とりあえず入ってみようぜ!
ジャミル
待てカリム、先走るんじゃない。
リオルとジャミルはカリムを追って地下通路に入って行く。