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雨が降る

流れる涙とともに

糸がほどける

想いと共に

……ごめん

そう一言だけ言って

帽子をで顔を隠しながらあなたは去る

1人取り残された相合傘の中

…嘘つき

そっとつぶやいてみる

驚く程に 暗い声で

秋の雨は冷たい

気温が低いからか

─それとも 心が冷えているからか

あなたといた時は暖かかった

そんな日が続いていたら

今日も 暖かかったかもしれないのに

私は1人 傘を回す

分かってはいた

けれど 理解したくなかった

季節が冬に近づくように

想いがだんだんと冷えていった事を

辛かった時

嬉しかった時

そこにはいつも あなたがいた

『大丈夫だよ』『良かったね』

その一言だけで嬉しかった

─はずなのに

想いの糸は ほつれていった

恋の奇跡なんて どこにもなかった

馬鹿…

雨が降る

その恋は冬を告げる

越冬出来ないまま枯れ 忘れ去られる

色付くことはない

春になって花開くこともない

気温が暖かくなっても 糸を紡ぐ事は無い

失恋

雨が降る

流れる涙と共に

違う

これはただの 雨のせい

傘から垂れる 雨水のせい

雨の匂いは 静かに恋を終わらせた

その想いと共に

その切なさは 誰が流してくれようか

……

─さようなら

─大好きだったよ、君のこと

雨のせいじゃない

これは自分の

冬の 気持ちなんだ

雨音に隠れて

涙の落ちる 音がした

この作品はいかがでしたか?

135

コメント

5

ユーザー

最近雨ばっかりだったからこういう別れ方をした人もいたのかな…?個人的に春も色付くことは無いっていう表現が凄い綺麗だなって思った。言葉選びが綺麗で尊敬する✨

ユーザー

気持ちが冷めていくことを冬の寒すぎるくらいに冷えた温度に例えて表現してるのめちゃくちゃ好きです🥰💭 テキストを替えて書いているのもすごいしっ……✨ うん!最高すぎる!!

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