時間も12時を過ぎ、
お昼の時間。
私はいつも通り拓ちゃんの席へ向かい、
"食べよ"
と近くの机を持ってきてくっつける。
ただ、
その
"いつも通り"
はちょっと違っていて。
西村拓哉
西村拓哉
こんにゃく風雅くん
こんにゃく風雅くん
みなみ
みなみ
こんにゃく風雅くん
みなみ
こんにゃく風雅くん
コンビニの袋を持ったこんにゃく風雅くんは、
ふらふらと廊下に出ると、
そのまま階段の方へ向かっていった。
私と拓ちゃんは顔を見合わせて、
お互い俯く。
いつもなら拓ちゃんの隣にはこんにゃく風雅くんが居て。
見る度にうつ伏せで寝てて。
でも話には参加してて。
そんな馬鹿らしい、
何気ない日々を楽しみにして来たのに。
みなみ
みなみ
拓ちゃんは希望を捨てず、
"説明してくれる!"
"何か理由が!"
って言ってくれたのに。
それをあっさり裏切るように、
"用ないなら寝る"
と速攻寝ちゃって。
休み時間、ずっとそうだった。
私や拓ちゃんが話しかけようとするとした時に限って、
寝始めたりどっか行ったり。
まるで避けてるかのように。
というか、完全に避けてる。
バレバレ。
明らかな行動に、
そりゃ私達も傷つくわけで。
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
みなみ
みなみ
みなみ
みなみ
西村拓哉
ずん、とまた落ち込む拓ちゃん。
なんやかんや、 拓ちゃんの勘は当たりやすい。
だから尚更心配。
このまま…こんにゃくくんが私たちを避けたら?
何も説明してくれず、
モヤモヤが残ったら?
馬鹿らしい毎日も、
ボケや突っ込みが飛び交う会話も、
当たり前のように見てきた風景…
…全部無くなっちゃう?
みなみ
みなみ
みなみ
みなみ
いつもは手をつけるお弁当も、
まだ蓋さえ手に着けていない。
拓ちゃんも、
大好きなチョコパン目の前に手をつけず、
もはや袋から取り出していない。
拓ちゃんは、
"せやな…俺もなんかモヤモヤして来た"
と軽く微笑みながら、
"まぁ待ってようや。"
"ふぅの気分もあるやろうし。"
そう言って、
チョコパンを静かに取り出した。
コメント
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せ、切ない😢💓⟵何言うてんの