西村拓哉
西村拓哉
みなみ
結局、
こんにゃく風雅くんの口から、
何かが伝えられる事は無く、
気づけば時間が過ぎ、
下校を知らせるチャイムも鳴った。
ぼーっとこんにゃく風雅くんの席を見つめる。
いつもなら拓ちゃんとこんにゃく風雅くんが私の席まで来てくれて、
"帰るで"
と、
その一言で立ち上がって行くのに、
…そう思うと、
きゅっと胸が締め付けられ、
苦しくなる。
西村拓哉
西村拓哉
西村拓哉
"ごめんな、力になれなくて。"
本当に申し訳なさそうにしゅんっと落ち込む拓ちゃんに、
"その気持ちはお互い様。私も拓ちゃんの力になれなくてごめんね"
と無理矢理笑って見せた。
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
苦笑いしながら鞄を持って、
一緒に廊下に出る。
部活動やら、
真っ先に帰る人やらで、
廊下も教室も誰も居ない。
…静かだな、
物凄く。
それは拓ちゃんも思うところが合ったらしく、
"ふぅがいないからやろうな"
と俯きながら話した。
西村拓哉
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
みなみ
西村拓哉
みなみ
いつも通り。
拓ちゃんと笑いながら
"どこのスイーツ食べに行こか"
とスマホ片手に悩んでいると、
下駄箱から聞こえた、
"大西くん!"
という可愛いらしい声。
ずきん
っと音を立てる心臓。
恐る恐る下駄箱の方を見ると、
鈴木アゲポヨ
鈴木アゲポヨ
こんにゃく風雅くん
可愛らしい笑顔と共に、
こんにゃく風雅くんと腕を組んで歩き出す、
鈴木さんの姿が見えた。
急に振り返ったこんにゃく風雅くんと、
バッチリ目が合って
また心臓が跳ねる。
こんにゃく風雅くんが居る事を既に気付いていた拓ちゃんは、
私の腕を掴んで、
"ここ空気悪いからはよ行くで"
と強引に歩き出した。
私の靴が入っている所からローファーを取り出し、
"ほら、しまって"
と指示する。
私は指示の通りに入れて、
丁寧にローファーを履くと、
もう既に履き終わっていた拓ちゃんが、
今度は私の手を握って歩き出した。
みなみ
みなみ
西村拓哉
みなみ
みなみ
みなみ
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
天使西村でも男子という事実は変わりない。
私だって、
そりゃあ女子だし?
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
みなみ
そう言うと、
ぐっ
と拓ちゃんの方に引き寄せられて、
一気に距離が近くなる。
だんだんと湧き上がる恥ずかしさ。
少し寒い冬に何でこんなにも顔が熱くなってるんだろう。
繋がれてない方の手でほっぺを抓り、
"あつ"
と拓ちゃんに聞かれないような声で呟いた。
西村拓哉
みなみ
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
確認するように拓ちゃんに顔を覗き込まれる。
そのせいで顔との距離は近くなって、
それを意識すればもっと顔が熱くなるのを感じた。
"見ないで!"
そういえば、
"ごめんごめん、からかいすぎた"
と悪魔のようにクスクス笑って。
みなみ
西村拓哉
西村拓哉
みなみ
西村拓哉
みなみ
西村拓哉
手を繋いだ私達の事を、
こんにゃく風雅くんが見ているなんて、
知る由もなかった。
コメント
13件
あい、ごめんなさい。 鈴木アゲポヨでん……?ってなって笑いました( ˙-˙ )
なりませんでしたね←
おもしろかったです!!!!