あの子になりたい

前のように悪口を言われていたらどうしよう。

本当は橙も俺の事嫌いなんじゃないのかと考えてしまう。

気になって気になって仕方がない。

聞きに行くという選択肢もあるが

言われていた時のことを考えると聞きに行けそうには無い。

すると、1時間目が始まってしまった。

移動教室。

俺はサボるので関係ないが、

橙たちは遅刻なので可哀想。

暇すぎて

そう、重いため息をつくと、

急に橙が戻って、 驚かせてきた。

あなたのせいで元気が無くなってるなんて言ったら自己中だし。

嫉妬なんて醜いなぁ、

ほんとやだ、

なんでそんな優しいの、？

なんで好きな人との接触を

俺みたいなやつに気使ってやめるの、？

意味わかんない、

もうこんな生きづらい世の中いやだ、

優しくしてくるこいつも嫌だし

こいつにひっつくあいつもいやだ、

前まで俺に引っ付いてたアイツらもやだ、

全部嫌になる、

本当は優しくして、

俺だけを見て、

青ちゃんなんか見ないで、

いっぱいいっぱい心配して、

大好き。

俺以外に話しかけないで、

俺の事だけ愛して

"だった"…か、

俺気づいたよ。

あなたは普通の手段じゃ

俺のものになってはくれない。

だからあなたの"普通"を

俺はぶち壊す。

待っててね、"橙"