冴島 美咲
…(見れば見る程、綺麗な顔)
片瀬 涼
早く、
冴島 美咲
…大丈夫、だよ
冴島 美咲
…無理しないで、私がいるから
涼の手を自分の胸に当て、目を瞑る。
冴島 美咲
…こうすれば安心するらしいよ、人間って
片瀬 涼
……
冴島 美咲
…?(なんで黙ってるんだろ)
片瀬 涼
…美咲
冴島 美咲
…?
片瀬 涼
…この体制、ヤバいんだけど
冴島 美咲
…っあ"
私が無意識にしてた事は、涼にとってめちゃくちゃ気まずい事だったんだっ…
冴島 美咲
ごめんっ…私そんなつもりじゃ
片瀬 涼
大丈夫だよ。俺が健全な男子でよかったね
冴島 美咲
…だね?
そう、所詮ペット。
だけど、そう考えてしまうと何だか胸が苦しくなる。
冴島 美咲
…(よっぽど寂しかったんだな、あたし)
片瀬 涼
使ってない部屋がひとつあるから、そこ使ってね
冴島 美咲
…うん、てか、
冴島 美咲
…家には帰れないわけ?
片瀬 涼
ううん、俺が寂しくなった時ここに来て欲しい
冴島 美咲
…それって単なる家政婦的な扱いで私の事使いたいわけじゃ…
片瀬 涼
違う違う笑
片瀬 涼
美咲といたら安心できるからだよ、それに
冴島 美咲
…それに?
片瀬 涼
また、癒して欲しいから
片瀬 涼
あ、変な意味じゃなくてね
冴島 美咲
…うん…
私といたら、安心出来る
その言葉だけが脳内でリピートされる。
冴島 美咲
…(ダメだ)
冴島 美咲
…(好きになっちゃ、ダメ)