テラーノベル
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主。
主。
主。
主。
主。
At
俺が目を覚ますと、病室の窓からは見た外はどんよりと曇っており、 雨がざあざあと降り注いでいた
At
At
At
今日は精神状態が不安定なようだと判断した俺は黙って今日の予定を確認する
At
俺が今日の予定を確認していると、スマホが通知を鳴らした
俺がそれにチラリと目をやると、 メッセージアプリには999件を超える通知が溜まっており、 どれもこれも俺に対する悪口や誹謗中傷ばかり
ブロックすればいいものだとわかっているのだが、 こいつらのためにそれをする時間すらも面倒くさかった
At
ただでさえ今日は精神が不安定なのに 悪口ばかりが目に映ってイライラしていると、 途端にスマホが振動してクラスメイトから電話がかかってきた
At
At
それでもスマホは着信を告げ続けるので、 流石にこれはブロックしようと俺はスマホに手を伸ばす
この機会に他の奴らもブロックするかと 俺はメッセージアプリを操作し始めるが、 久しぶりにスマホに触れたもので操作を忘れ、 間違って受信ボタンを押してしまった
At
さっさと電話を切ろうと俺がボタンを押そうとした時、 俺の鼓膜を聞き慣れたクラスメイトの声が震わせる
クラスメイト
At
クラスメイト
At
彼が放つナイフのような言葉に、 俺は今までの心の痛みを思い出して動けなくなってしまう
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
それだけ言い残して、彼はブツっと電話を切る
俺はそいつも含むクラス全員を黙ってブロックしたが、 久しぶりに俺を突き刺す言葉は俺の心の奥で今も消えずに燻っている 「死にたい」という気持ちに火をつけた
At
俺はゆらりと立ち上がり、ふらふらと窓まで歩いていく
At
俺が窓を開き、そこから飛び降りようとした時、 唐突に強すぎる眠気が襲ってきた
At
急に眠くなった体に抗えず、俺はぽすんとベッドに倒れ込む
At
目の前にある毛布をめくり、自分の体にかけて重い瞼を閉じる
俺の体から、何かがすうっと抜けた気がした
オレが目を覚ますと、 目の前に広がる天井は孤児院のものではなく戸惑ったが、 そういえば自分は昨日からKtyさんとTg先生の家に住み始めたんだと思い出す
Mz
寝坊ではないことを確認してからオレが学校に行く準備をしていると、 階下からTg先生の声がした
Tg
Mz
と、そこまで言ってTg先生達が待つ一階に降りようとしたが、 オレは誰かに呼ばれたような気がして立ち止まる
Mz
Mz
オレがいつも通り登校してからも、 誰かに呼ばれているような気がするのは変わらなかった
Mz
Atに教えてもらったラノベを読み進めようと試みても、 途中で集中が切れてしまって全然ページは変わらなかった
Pr
Pr
Mz
Mz
Pr
いつもはここで「うるせえ、からかうな!!」と言い返すところだが、 今日はPrの“大好きなAt”という単語に引っかかりを覚えただけで 言い返す気にはならなかった
Pr
Pr
Mz
Mz
Pr
その後昼休みまで過ごしてみたものの 誰かに呼ばれているような気分は変わらず、 治るどころかより一層強く呼ばれている気がするだけだった
Mz
保健の先生
Mz
保健室に向かって先生に事情を話して少し診てもらったものの 特に体調が悪いわけではなさそうだ
保健の先生
Mz
正直このまま授業を受けても全く内容は頭に入ってこなさそうであるし、 もし体調が悪くて早退するのであれば後で授業内容は伝える、と Prが事前に言ってくれていたのもあってオレは早退することにした
Mz
保健の先生
Mz
オレが荷物を持って昇降口に向かおうと立ち上がると、 そわそわした気持ちが膨れ上がった直後、脳内でAtの声が響いた
Mz、今すぐ俺のところに来て!!!!
Mz
Mz
保健の先生
Mz
Mz
Mz
Mz
今行かないと、オレはきっと死ぬまで後悔する羽目になる。
なぜか自分の中の本能が鳴らすそんな警鐘に従って、 いつの間にか雨が止んだ空の下、オレは海岸に向かうことにした
Mz
オレがはやる気持ちのままに全力でダッシュして海岸に向かうと、 そこにはいつになく必死な様子で祈るように目を閉じているAtがいた
オレが声をかけると彼ははっとしたように目を開いてこちらを向き、 よかった、とつぶやいてオレの近くまで歩いてきた
At
Mz
オレがそう問い詰めると彼は目を伏せ、オレにこんなことを言ってくる
At
Mz
At
彼はオレの返事に安心したように微笑むと、信じられないと思うけど、 と前置いて静かな声で自分の正体を告げる
実は俺、生き霊なんだ。
Mz
At
At
Mz
その言葉自体は、Atが教えてくれたラノベのギャグ回で 幽体離脱ネタがあったのでわかっている
確か、その人の魂が肉体から離れて 幽霊のような状態になってどこかに現れるだとか、そんなやつだ
Mz
At
ほら、とAtが差し伸べた手に触れてみると、 その体は実体がなく、彼の手に伸ばしたオレの手は空を切った
Mz
At
At
Atの言葉を聞いて頭をよぎったのは、 AkPrが付き合った日に廊下ですれ違ったあの青年だった
Mz
Mz
Mz
At
At
At
At
Mz
At
At
Mz
At
At
At
Mz
At
At
Mz
Mz
At
At
At
Mz
Mz
At
Atは遠くを眺めながら、こう続ける
At
Mz
At
At
Mz
Atはオレの言葉を聞いて薄く笑うと、こう続ける
At
Mz
At
At
Mz
At
At
Mz
At
Mz
At
Mz
彼は俺の返事を聞いて嬉しそうに笑うと、 やっぱりMzが適任だ、とつぶやいた
At
At
At
At
俺のこと、助けて。
Mz
Mz
At
Mz
海の上に広がる空に目をやれば、太陽は西に傾きかけており、 太陽が沈むのにそこまで時間はかからないと悟る
At
At
Mz
海岸に立つAtに背を向けて、オレは病院に向かって走り出す
Mz
少しでも早く。
Mz
誰よりも愛しい、アイツの元へ。
Mz
太陽が沈む、その前にっ!!!!
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