“大好き“をもう一度

どうして

どうしてあの時動けなかった

俺のせいで、

真上はこの世を…

夢でいつも、でてくる言葉

毎日それで、苦しんでいる

真上は俺が好きだった人

せっかく、告白できたのに…

やることを終えた俺は、帰ることにした

その最中に起こったんだ

俺が少し歩いた後、騒がしくなっていって サイレントたちも聞こえてきた

そして、俺が目にしたのは…地獄だった

そう、通り魔に刺されたんだ

真上が

そう願った瞬間、視界が真っ白になった

そして、気が付けば

真上が…殺される少し前だった

そう言いかけた、その瞬間に見たのは地獄だった

血まみれのナイフに、永遠に眠る真上の姿

そこに犯人は、もう居なかった

その後、何度も何度も助けようとした

でも、無理だった

更に気付いた事があった

それは…

通り魔じゃなくて、ターゲットを決めて動いてる、 殺し屋だったんだ

気付けば…もう何回繰り返したか分からなくなっていた

失敗、失敗、また失敗と繰り返すだけ

そういってるうちに、足音が聞こえ始めた

策を考えていた

どうやって助け出そうか

でも

考えるより先に、体が動いていた

俺は死を覚悟した

でも、不思議と痛くなかった

そして…

途端に視界が真っ暗になった

なんでだ

これでもだめなのか

どうすればいいんだ…

次に目が覚めても、同じ光景なんだな

そう、思っていた

＿＿さん

＿斗さん

奏斗さん！

それと…

ちゃんと、言えた…

（“大好き“をもう一度）

“大好き“をもう一度 完