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Stellar Symphony〜Wonder・Underground編〜

第4話 - 第4話　ライバルからの警告

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2025年08月09日

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#音楽

#ドラマ

宵月シノ

翌朝。

いつも通り登校してきた紬は、昇降口付近でとある人物に出会った。

天塚紬

……どうしてここに居るの？

？？？

言いたいことがあるから。

天音ゆい

話、聞いてもらってもいい？

天音ゆい。sky-highのベース担当。 Wonder・Undergroundのライバルでもある。

天塚紬

いや、時間あるから別にいいけど……。

天音ゆい

昨日、あんたのクラスの奴ともう1人が階段で話してるのをたまたま聞いたの。

天音ゆい

それが、Wonder・Undergroundの話だった。

天塚紬

そうなの？

天塚紬

……どんな話？

天音ゆい

途切れ途切れにしか聞こえなかったけど……。

天音ゆい

『敵に回す』とか『潰す』とか物騒な話をしてたのは確か。

天音ゆい

……だから、気を付けておいた方がいいんじゃない？

天音ゆい

あーしはその辺よく分かんないけど。

天塚紬

……なるほど。

天塚紬

分かった。教えてくれてありがとう。
でもどうしてそんなこと教えたの？

天塚紬

ライバルが減るのはいいことでしょ。

天音ゆい

……ライバルとは正々堂々戦いたいからね。

天音ゆい

どこの誰かも分からないような奴らに潰されても嬉しくないし。

天音ゆい

それだけ。じゃーね。

そのまま、ゆいは階段を上っていった。紬は、そんなゆいの背中を見送りながら思考を巡らせる。

『敵に回す』、そして『潰す』。ゆいが見かけた、階段で話していた人物達が何をしようとしているのか、紬は何となく理解した。

そこで思い出したのは昨日のことだ。昨日。紬のクラスメイトである斎藤が、4人に対バンイベントに出てほしいと頼み込んできた。

天塚紬

『潰す』……。

天塚紬

『潰す』？どうやって……？

天塚紬

……ひとまず報告かな。
昼休みに屋上に集合？

天塚紬

いや、練習前に──。

如月幸斗

……何朝からぶつぶつ言ってんだ、お前。

日宮城神楽

報告ってなにー？

天塚紬

うっっっっわぁ！？

紬が振り返ると、そこには幸斗と神楽が居た。 ……どうして一緒に居るのだろうか。

天塚紬

おはよう、2人で来たの？

如月幸斗

気付いたらこいつが後ろに居ただけだよ。

日宮城神楽

とりあえず驚かせてみたらめっちゃビックリしてたよ？

如月幸斗

いらんこと言うな。

日宮城神楽

はぁーい。

如月幸斗

……で？

如月幸斗

どうしてこんなところ立ってるんだよ。

天塚紬

……あ、そうそう。

天塚紬

2人とも、昼休みに時間ある？
4人でちょっと話したいことあるんだけど。

日宮城神楽

4人……ってことはバンド関係？
俺ちゃんはいつでも行ける！

如月幸斗

あー、今日の昼休みか……。

如月幸斗

今日の昼休みは予定あるから行けねぇな。

天塚紬

んー……。

天塚紬

それじゃあ、放課後の練習前にちょっと時間取れない？

如月幸斗

そんなに急用なのか？

天塚紬

まぁまぁ急用かも。

如月幸斗

放課後……練習前か。

如月幸斗

そんなに急用なら少しだけ時間取るぞ。

日宮城神楽

……何かあった？

天塚紬

うん、まぁね。

天塚紬

……とりあえず、それは放課後に話すよ。

天塚紬

舞衣からはアタシが伝えておく。

如月幸斗

……分かった。

如月幸斗

それじゃあ、また放課後な。

天塚紬

うん。よろしく。

飛遊舞衣

急に、話したいことがあるって言われたからびっくりしたよ……。

飛遊舞衣

……それで、どうしたの？

如月幸斗

紬が話したいことがあるそうだ。

天塚紬

そう。

天塚紬

それで、本題なんだけど……。

天塚紬

昨日、対バンイベントに誘われたでしょ？

天塚紬

……あれが、アタシ達を潰すための罠かもしれないって。

日宮城神楽

罠？

日宮城神楽

罠って……どういうこと？

天塚紬

詳細は分からない。

天塚紬

とある子から、アタシ達のことで『潰す』とか話している人が居たって言われて……。

如月幸斗

……やられたらやり返す。

如月幸斗

それに、あんなのに潰されるほど俺達もヤワじゃない。

飛遊舞衣

……まぁ、心配しておくに越したことはないよね。

天塚紬

まだ確証はないから何とも言えないけど……。

如月幸斗

……一応、警戒しておくぞ。

如月幸斗

紬。それは誰から言われたんだ？

天塚紬

……sky-highの天音ゆい。

天塚紬

今朝、昇降口に立ってて突然そんな話をされたの。

天塚紬

きっと、嘘はついてないんだろうけど。

日宮城神楽

まぁ、何があるか分からないし、
常に気を付けておいた方がいいよねー。

日宮城神楽

俺ちゃんも気を付けないと！

飛遊舞衣

あれ、でも……

飛遊舞衣

あの対バンイベント、キャンセル出来るんじゃなかったっけ？

如月幸斗

あぁ。

如月幸斗

だが、キャンセル料がかかるな。

飛遊舞衣

そっかぁ……。

飛遊舞衣

よくよく考えてみると、キャンセルのための手続きとかも面倒くさそうだね……。

如月幸斗

ひとまずイベントには出るぞ。

如月幸斗

俺らを潰そうとしてきた奴は逆に潰す。いいな？

日宮城神楽

なんか燃えてきたー！
ね、早速練習しない！？

如月幸斗

練習はするから待て。

天塚紬

賛成だよ。

飛遊舞衣

私も賛成！
私たちの実力、見せつけちゃおう！

そうして、『イベントには出る』という方向で話し合いは終わった。

話し合いが終わると、それぞれが楽器の準備を始める。そのまま、いつもの通りに練習が始まった。

日宮城神楽

ふぅー。

日宮城神楽

つっかれたー！

飛遊舞衣

今日もいっぱい練習したね〜。
楽しいけどやっぱり疲れちゃう……。

如月幸斗

対バンイベント……

如月幸斗

最初はただのイベントだと思ってたが、
まさかこんなことになるなんてな。

天塚紬

まぁまぁ。

天塚紬

負けるつもりはないんでしょ？

如月幸斗

もちろん。

飛遊舞衣

うおぉ、即答……。

日宮城神楽

それでこそゆきちゃん！

如月幸斗

お前らだってそうだろ。

天塚紬

まあねー。

天塚紬

普通に潰されるだけじゃつまらないし。
……ま、潰される気はないけど。

飛遊舞衣

私達……Wonder・Undergroundが最強だって証明しなきゃね！

飛遊舞衣

……でも、潰すって言っても何してくるんだろう？

日宮城神楽

イベントに代わりに出ることになったし、
参加者全員がグルとか？

日宮城神楽

場合によっては主催側も……？
うわっ、怖！

如月幸斗

なんで自分で言って自分で怖がってんだ……。

日宮城神楽

いや怖いもんは怖いっしょ！

天塚紬

確かに、方法とかは気になるかも。

如月幸斗

……とにかく勝つぞ。

飛遊舞衣

うん！

天塚紬

おー！

日宮城神楽

イェーイ！

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宵月シノ

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