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“アオ”が似合う君

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“アオ”が似合う君

15 - 第15話 呪縛

♥

320

2022年04月28日

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莉羽

こんにちは!

莉羽

莉羽です!

莉羽

“アオ”が似合う君

莉羽

第15話 呪縛

莉羽

今回は最初だけころちゃん視点です

莉羽

それでは早速本編へどうぞ!

これはnmmnです ご本人様とは関係ありません

苦手な方は見ないでください

僕はずっと縛られている

“失敗作”というレッテルに

“家族”という呪いに

???

何でお前は何もできないんだ!

ごめんなさい

???

ちゃんとしなさいよ、この役立たず

ごめんなさい

???

何でお前なんかが俺の弟なんだよ

ごめんなさい

僕は失敗作なんだから、せめて家族の役に立たないと

そう思って言いなりになって

失敗して、怒られて

謝って

謝って

謝って謝って謝って

壊れた

それでも僕はずっと

あの家に

あの家族に

大嫌いな自分自身に

囚われ続ける

その呪いは

身体中にアザとなって現れて

腕の傷となって僕を支配して

心を蝕んでいく

体の痛みなんてどうでも良くなるくらい

僕の心は

いつも傷だらけだった

消えたかった

死にたかった

それで僕を縛る鎖を、全て綺麗に振り払えたら

どんなに楽だっただろう

でも

逃げる勇気はなかった

そんな呪いにかかって

僕は今生きてる

生かされている

僕は何のために生きていたんだろう

認められるため?

褒められるため?

分からない

いや、分かりたくないだけだ

僕はきっと

そもそも

生きることを

生まれてきたことを

望まれていなかったんだ

だから僕は

“失敗作”なんだ

生まれてきちゃってごめんなさい

何もできなくてごめんなさい

迷惑かけてばかりでごめんなさい

頑張って言いなりになるから

もう傷は嫌です

.........ろ........

何の声......?

こ.........ん........

よく聞こえない、怖い

ころん........

僕を呼んでる?

ころん......起きて.......

起きて..........?

もしかして、寝坊しちゃった?

怒られる、殴られる

怖い.....

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい

許して.......お父さん........

ころん!!!!

ころん

うぅ..........パチッ.....ポロポロ

さとみ

.......!

さとみ

ころんっ.....!

ころん

さとみ......くん......?ポロポロ

30分前

さとみ

んん........パチッ

さとみ

朝..........

土曜日

珍しく早く目が覚めた

隣に温もりを感じて視線を落とす

さとみ

.............

さとみ

.......っ?!///

腕の中で気持ちよさそうに眠っている君

さとみ

あー.......そうだ.....

さとみ

ころん家に連れてきたんだった......

早まる鼓動を落ち着かせながら君を眺める

さとみ

.......ぐっすりだな

さとみ

疲れてたのかな、まぁそりゃそうか......

さとみ

.....というか.......この寝顔は反則だろ...///

さとみ

はぁ......ほんと可愛いな......///

ゆっくりと君の髪を撫でて、微笑んだ

その時だった

さとみ

........え?

すやすやと寝息を立てる君の目から

そっと涙がこぼれた

ころん

うぅ.....ポロッ...

さとみ

......ころん?

君は苦しそうに顔を歪め、うなされている

ころん

うぅ...ハァッ....あ゛ぅ.....ポロッ

ころん

ハァッ.....ハァッ.....ポロポロ

さとみ

ころん?!ころんっ!

さとみ

大丈夫、大丈夫だからな.....ギュッ...

さとみ

落ち着いて......大丈夫.....大丈夫......

ころん

ゔぅぁ゛.....ハァッハァッ.......ゔ....ポロポロ

君はまだ苦しそうだった

さとみ

っ.....

さとみ

とりあえず、もう起こすしかないな.....

さとみ

ころんっ!ころんっ!!

さとみ

ころんっ!起きてっ!

ころん

ゔぅっ......ポロポロ

ころん

ご........さ......

さとみ

.......え...?

ころん

ごめ.......な......さ.........ポロポロ

ころん

ごめ......んな......さ.............ポロポロ

さとみ

っ......

さとみ

ころんっ.....!

さとみ

大丈夫だからっ.....

さとみ

起きて......頼む......

ころん

ごめ.......さ........ポロポロ

ころん

お..... と.....うさ.......ん........ポロポロ

さとみ

......!

さとみ

ころんっ!ころんっ!!

ころん

うぅ......パチッ.....ポロポロ.....

さとみ

.....!

さとみ

ころんっ...!

ころん

さとみ.....くん.......?ポロポロ

さとみ

ギュウッ.......

ころん

えっ.....?!

さとみ

......よかった....本当によかった......

ころん

なんで........?ポロポロ

さとみ

ころんずっと...

さとみ

泣きながらうなされてたから.......

ころん

え.......?あ....何で...?

ころん

何で僕....泣いて.......ポロッ

ころん

っ.....!

ころん

おと.....う....さ........ん.........ブルブルッポロポロ

さとみ

大丈夫.....俺がついてるからっ......ギュウッ

ころん

っ.......ポロポロ

ころん

ギュウッ.......ポロポロ

君が泣き止むまで、しばらく2人で抱き合っていた

さとみ

そろそろ落ち着いた...?

ころん

うん....もう大丈夫

さとみ

さとみ

なぁ......

さとみ

夢の内容.....話せるか.....?

ころん

.........うん

ころん

夢の中で家族みんなに怒られて

ころん

僕は謝ることしかできなくて

ころん

いつもそうなの.....

ころん

僕、実際家でもいつも謝ってた

ころん

何もできなくて、迷惑ばっかりかけて

さとみ

(.........だからか)

さとみ

(ころんがよく謝るのも、家族が原因だったんだな.....)

ころん

そしたら、誰かが僕を呼んでる声がして

ころん

お父さんの声に聞こえて......ブルッ

ころん

怖くて、またずっと謝って.......ジワァッ

さとみ

そっ......か......

怯えたような表情の君に優しく声をかける

さとみ

大丈夫、ここにはころんを否定するものは何もないから

さとみ

謝らなくていい、自分を責めなくていい

さとみ

お前は何も悪くない、な?

ころん

......うん....

ころん

ありがとう....

ころん

ギュウッ........

さとみ

(.........俺が思ってた以上に)

さとみ

(ころんが背負ってる傷は)

さとみ

(深そうだな..........)

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コメント

1

ユーザー

続きが楽しみです!

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