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人は誰しも一度は思うことがある
綺麗になりたい、と
男性なら格好よくなりたい、女性なら可愛くなりたい
だからこそみんな努力を惜しまない
ファッションを学び、メイクを学び
自分の魅せ方を生きてく中で模索し実行する
私もそんな自分磨きに精を出してる一人だ
でも、私は自分に自信が無い
と言うのもスッピンの時の私はいつ見ても世間的に言うブサイクと言われる部類
肌も他の子より荒れ気味で、それを治そうと頑張ってるが
努力量に対して成果は見合ってない
その荒れた肌を誤魔化しているが、その分濃いめになってしまう
それがネックで時間を見つけては肌荒れを治す方法を調べて回る
それが最近の私の日常となりだしている
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
そんな独り言を呟きながらスマホでまた色々調べていく
検索エンジンで肌荒れに効くものを探している時たまたま出た広告に目が止まる
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
好奇心に勝てずそのアプリをダウンロードし早速開く
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
『私の肌荒れを治す』とだけ打ち確定ボタンを押してみる
打ち込んだ文字が消え、また【文字を入力】と出てきた
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
ドレッサーの前に行き鏡に映る自分を見てみる
サラ
そこに映し出されたのは、確かに自分だが長年悩んでいた肌荒れが綺麗になくなり
まるで赤子のようなタマゴ肌を持つ自分が映し出されていた
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
その悩みの種も入力してみるが確定ボタンは現れない
サラ
サラ
サラ
翌日、昨日何故か確定が現れなかった内容を再度入れてみる
すると今日は確定ボタンが現れてそれを押してみる
文字が消えて少しした後胸部がやけに痛みその痛みが治まった時には、以前よりも明らかに胸囲があった
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
それから数日後彼女は次々と自身の悩みの種をアプリを使い解決していく
下手に整形なんかをしなくてもこのアプリを使えば理想の自分になれるのだ
なんのリスクも背負わず美しさを求めることが出来る
行き着いた結果として以前とは比べられないほど綺麗になり
異性からもありえないほど交際を求められるほどまで行き着いた
だが、その便利さと思うがままの力に溺れていき
遂には彼女はこのアプリがないと生きれないと感じるほどにまでなっていた
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
サラ
そんな優雅な気分で街を歩いている彼女に最低最悪の悲劇が待っていた
突然彼女の腹部に激痛が走り腹部を見ると明らかに刃物が体を貫いていた
後ろから何者かに刺されたのだ
その後何度か刺され最後の力を振り絞り刺された方向を見る
そこに居たのは彼女が”遊んでいた”男の一人だった
彼女は自身の美しさに溺れ、異性と何人も関係を持っていた
そのツケが経った今回ってきたのだ
だが、彼女の頭の中はそんな事よりも今を生きたいと強く願う
何とかスマホを取り出し例のアプリを開こうとするが
開くまもなく彼女の命の灯火は静かに消えていく
通り魔に刺された現場で様々な人が慌てふためく中
ただ一人少し遠目の電柱に寄りかかる深くフードを被った男性がいた
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
？？？
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