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瀧澤希余
瀧澤希余
慌てて飛び起きて、
そして、
自分が
ベッドで寝ていたことに気が付いた。
瀧澤希余
瀧澤希余
混乱しながらも
急いでお風呂場に向かう。
そこに、
香坂仁の姿は無かった。
横目で
鏡を見ると、
そこには
見紛うことなき
瀧澤希余の姿が。
瀧澤希余
己の顔に触れ、
頬を引っ張る。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
だが、
答える者はいない。
部屋を見渡しても、
そこに香坂仁がいたという形跡は無かった。
強いて言えば、
台所のシンクが綺麗になっているぐらいだ。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
気が抜けるように
冷蔵庫を背にして
その場にへたり込む。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
渇いた笑みをこぼす。
瀧澤希余
瀧澤希余
安堵の息を吐き、
ゆっくりと立ち上がる。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
布団をひっぺ返し、
枕を持ち上げたところで
インターフォンが鳴った。
瀧澤希余
瀧澤希余
ドアスコープを覗くと、
そこにはいかつい男性たちが立っていた。
瀧澤希余
飯塚
飯塚
飯塚
そして、
男たちは扉を叩く。
飯塚
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
そう思った瞬間、
フラッシュバックのように
映像が脳裏を過る。
瀧澤希余
それは、
自分が
何かを
冷凍庫に入れる映像。
瀧澤希余
踵を返し、
冷凍庫の取っ手を掴む。
瀧澤希余
それは
私の良く知るモノ。
瀧澤希余
それは
そこにあるべきモノじゃない。
瀧澤希余
瀧澤希余
香坂仁が
言っていた。
瀧澤希余
瀧澤希余
だが、
冷凍庫を開ける勇気が
出ない。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
”そんなわけない。”
そう否定した自分と
”本物ですよ”
そう囁くナニカ。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
飯塚
そう
引き開けた
冷凍庫の中には
瀧澤希余
瀧澤希余
ラップに巻かれた
瀧澤希余
聡子の生首が。
その目には
鉛筆が深々と刺さっていた。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
反射的に
冷凍庫を閉めてしまう。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
目を閉じた
その
真っ暗な瞼の裏に
映ったのは、
涙と鼻水を垂らして
泣き叫ぶ
怜子の顔。
嫌な予感がして、
目を開ける。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
冷蔵庫の
取っ手を掴む。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
言いながら
手が震える。
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
瀧澤希余
飯塚
瀧澤希余
勢いよく開いた
その
扉の先には
瀧澤希余
大皿に乗せられた
怜子の生首が。
その目には
深々と
釘が刺し込まれていた。
瀧澤希余
・
”いつから”
”全てを話してくれてると思ってた?”
”いつから”
”あいつを疑わなくなっていた?”
”いつから”
”あいつは私を騙していたのだろう…”
・
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
飯塚
飯塚
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
飯塚
飯塚
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
佐々木尚太
佐々木尚太
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
飯塚
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚は深いため息をこぼす。
佐々木尚太
佐々木尚太
飯塚
言いながら飯塚は首を傾げる。
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
飯塚
佐々木尚太
そう言って佐々木はニッと笑った。
飯塚
佐々木尚太
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
飯塚
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川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
そう言って楽しそうに笑う。
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
落ちていた鉄パイプを拾い上げる。
川原益夫
川原益夫
川原益夫
手足を拘束されたまま、
芋虫のように
這いずって逃げる川原。
その足めがけて、
彼は鉄パイプを振り下ろした。
川原益夫
川原益夫
鉄パイプが再び振り下ろされると、
骨が折れる音がした。
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
鉄パイプを振り上げた手が、
ピタリと止まる。
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
川原益夫
心底楽しそうに微笑み、
鉄パイプを振り下ろした。
・
・
END…?
コメント
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最高にサイコな秀作です!! 序盤からクライマックスにかけて雰囲気の「色」が少しずつ変わっていく様はほんとうにお見事、の一言です。 「入れ替わり」をモチーフにした展開ではなく虚木さん独自の路線で突き進んでいく展開は、中盤以降全く読めなくなりました。それでもグイグイ読者を引き込む技が光っています✨
作中に出てきた”シマ”については、過去作の『何でも相談所』で書かれているので気になった方は是非そちらもご覧ください。ただ、この作品よりもグロテスクな表現が強いので苦手な方はお気をつけ下さいm(_ _)m