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59 - 終焉を伝える蒼い蝶

♥

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2021年06月04日

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あーぁ…

世も末って感じ

世界崩壊の前日はまーなんと汚いこと汚いこと

暴徒が多数現れて好き放題しちゃってさ

最期は最後なんだから受け入れないと

暴れても結果は変わらないのに

私みたいにこーやって夜の草原に来て星を眺めるそれだけでいいじゃない

空に見えるのはいずれ落ちてくる隕石

小さなものは沢山流れ落ちてきて

流星群みたいで綺麗なのに

蒼依

蒼依

ん?

蒼依

お前凜か?

え?

蒼依じゃん

どしたのこんなとこで?

蒼依

そのままその言葉を返すわ

私は街中の暴徒に疲れてここに逃げてきた

蒼依

じゃあ俺とほとんど同じか

てことは蒼依も?

蒼依

まぁな

蒼依

もうひとつの理由もあるんだけど

それは?

蒼依

最後に稀に現れる幻蒼の蝶を見たくて

幻想の蝶?

蒼依

幻の蒼い蝶って事だよ

蒼依

俺も噂しか聞いてないからいるのか怪しいけど

蒼依

目撃情報が多いのがこの草原でさ

それを見ようと、ね

蒼依

しかもだぞ?夜にはその蝶光るらしいんだよ

んなわけないでしょ

蒼依

ホントだって!

蒼依

友達がそれみたって言ってたし

全然信じれないけど

蒼依

まぁ友達も遠くからだったらしいけど

私あんたがここに来るより前からいるけど見たことないわよ

蒼依

おっかしいなぁ…

蒼依

確かにいるはずなんだけどな…

その蝶の特徴は?

蒼依

蒼いって言うのと光るって言うことくらい?

それ以外よそれ以外

蒼依

えっとー…

蒼依

蒼依

あっそうだ!!

蒼依

羽の模様がなんでも銀河にも見えるって

何それ

蒼依

なんか幻想的でその蒼の羽を見てると吸い込まれていく様な感じになるんだって

蒼依

とにかくその蝶はめっちゃ綺麗で可憐な蝶なんだよ!

聞いてるこっちがバカバカしくなってきた

蒼依

なんでだよ!

まぁせいぜい頑張りなさいな

私はこの空を見てるから

蒼依

危機感ないなぁ

お互い様だろ?

蒼依

そーいやそーだった

んじゃ頑張りなさいな

蒼依

はいはい…

ほんとにこの世が終わるって言うのが実感できないのよねー

でもアレかも…

最期ってなんか綺麗かもしれない

紺色の空に見えるのは薄紅色の曲線を描く小さな流れ星

まぁ実際に地球に落ちてくるんだけどね

これ写真撮ってネットにあげれば沢山いいね来そう

最後の最後に私はナーニを考えてるんだか…

草原に寝そべり空を見てた凛の視界の端に何かがちらっと映る

ん?

今なんか蒼いものが通り過ぎたような…

その蒼いものがいたであろう方に視線を移すと蒼依の話した幻蒼の蝶がヒラヒラと飛んでいた

うっそ…

ほんとにいんじゃん……

蒼依ーー!!

まだこの辺にいるー!!?

蒼依

蒼依

あんだようっせーな

こっち来てこっち

蒼依

あぁ?

ほら!あれ見てよ!!

蒼依

んー?

蒼依

蒼依

うぉ!?

蒼依

マジでいんじゃん蒼い蝶

バカにしといてなんだけどすごく綺麗ね

蒼依

ホントにいるなんて…

蒼依

マジで綺麗だなこいつ

それにこんなに近くにいるのに逃げようとしないよ?

蒼依

不思議なもんだな…

こっちに飛んできたよ

蒼依

ちょっと指を出してみるか

そう言って左手をスッと出して蝶の足場を作ってみる

するとそこに蒼い蝶はひらひらと舞いながら足をつける

蒼依

ほ、ほんとに乗った……

人差し指に止まってるわね

蒼依

改めてこう見るとほんとに綺麗だな

蒼依

羽の模様も銀河みたいって言うのも納得できるわ

この程よく暗い蒼に少しずつ鏤められた白の模様が宇宙を連想させるわね

蒼依

こうしてずっと眺めてたいな…

この子にはそれだけの魅力があるわねホント

しかしその願いは悲しく少しした後2人の間を抜けるようにと羽ばたいた

そして2人がその蝶を目で追った先に映る光景は、自分たちに迫り来る小さな隕石だった

迫る隕石と蝶が重なり不思議とその光景を見たふたりは危機感はなく

ただただ魅力されていた

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