宮舘涼太
……ふふっ
彼は、まるで気の狂ったハツカネズミのように
深く追い詰められた様子で
絶望の淵から、踏切の中へ飛び出したのだった。
宮舘涼太
翔太、_________
渡辺翔太
………は、?
渡辺翔太
涼太。
渡辺翔太
大丈夫、俺がいるよ。
宮舘涼太
っ、翔太…
なぁ、早く俺の手を掴めよ。
独りで辛いだろ?居場所なんか無いだろ?
渡辺翔太
なぁ、俺を頼れよ。
渡辺翔太
友達、だろ?
宮舘涼太
………っ
君が手を取ってくれたなら
2人きりでこのまま、愛し合えるよ。
渡辺翔太
っ、!
ミーン、ミーン…
ジジジジジ……
蝉の声が響き渡る夏
二度とは帰らぬあの日の君の姿がフラッシュバックする。
千切れてしまったキーホルダーは、まるで俺らの絆を表しているようだ。
あぁ、夏が消し去ってしまった君に、
哀しい程に取り憑かれたいぐらいだよ。