”便利屋ベース”の常連客
持田冴香に呼び出されたのは、
小さな喫茶店だった。
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
先日会ったときとは打って変わって
持田は非常に穏やかな雰囲気を纏っていた。
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
メールには”会ってから話す”
と記されていた。
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
そう言ってテーブルの上に置かれた写真は
画素の荒いモノだった。
古い写真を無理に拡大したような
そんな雰囲気もあったが、
そこに写っているのは
一人の男子高校生だった。
眼鏡をかけ笑みを浮かべるその姿は
写真からでも
人の良さが伝わってくる。
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
持田 冴香
紫雲 かぎり
持田 冴香
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
その言葉に持田は
無言で首を横に振った。
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
持田は当時を懐かしむように
目を細める。
紫雲 かぎり
持田 冴香
そう言って持田は笑った。
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
”探しているのか?”
と口には出さなかったが
言いたいことは察して貰えたらしい。
持田 冴香
紫雲 かぎり
それは紫雲が生まれる前のこと。
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
そう言って、
持田はやんわりと微笑んだ。
・
・
【三週間後】
やはり、というべきか
持田が思っていたよりも
紫雲かぎりは何倍も早く
宮内冬真を見つけてきた。
持田 冴香
持田は感心しきりだった。
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
持田 冴香
そこに眼鏡をかけた
一人の男性が現れると、
あの優しい笑みを浮かべて見せた。
宮内 冬真
持田 冴香
持田 冴香
宮内 冬真
宮内 冬真
持田 冴香
持田は嬉しいような
困ったような
複雑な表情を浮かべて
紫雲を見返した。
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
紫雲に尋ねられて
宮内は小さく頷いた。
宮内 冬真
宮内 冬真
宮内 冬真
宮内はその光景を思い出したのか、
眉間にシワを寄せた。
宮内 冬真
宮内 冬真
宮内 冬真
宮内 冬真
宮内 冬真
宮内 冬真
宮内 冬真
持田 冴香
頭を下げようとした宮内を
持田はそっと止めた。
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
宮内 冬真
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
そう言って
持田は深々と頭を下げた。
宮内 冬真
宮内は言葉に悩みながらも、
その表情はどこか晴れやかだった。
しかしそれは、
顔を上げた持田も同じだった。
宮内 冬真
宮内 冬真
持田 冴香
持田 冴香
宮内 冬真
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
宮内 冬真
宮内 冬真
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
宮内 冬真
宮内 冬真
あたふたする二人を見て、
紫雲が
紫雲 かぎり
と口を挟んだ。
持田 冴香
持田 冴香
持田 冴香
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
持田 冴香
持田 冴香
持田は重ねて礼を言い、
報酬の支払いを済ませた。
喫茶店を出る前、
紫雲が振り返ると
持田と宮内はまだ
楽しそうに会話を続けていた。
きっと、
学生時代の話しに
花を咲かせているのだろう。
そんな二人を見つめる紫雲の目に
そっと翳りが落ち、
なにかを振り払うように
彼は喫茶店を後にした。
・
・
いい事をしたあとの足取りは軽い。
しかし、
目的地に近付けば近付くほど
途端に足取りは重くなる。
”会いたい”
と思う反面、
”会っていいのか?”
と自問を繰り返す。
だが、
あれやこれやと考えているうちに
目的地に着いてしまった。
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
店のドアノブを掴むことは出来ず、
そのまま立ち尽くしていると…
───ガチャッ
紫雲 かぎり
店のドアが開き、
女性が顔を覗かせた。
滝津 七星
滝津はパッと笑顔になった。
滝津 七星
そして、
紫雲を招き入れた。
店内に客の姿は無く、
滝津は店の扉に
”準備中”
と書かれた札をぶら下げた。
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津は冷蔵庫に向かい、
何かを取り出して戻ってきた。
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
それはグレープフルーツのタルトだった。
紫雲 かぎり
一口食べると
爽やかな酸味と
カスタードクリームの甘味が
口の中に広がった。
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
言われて咄嗟に
口元を隠した。
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
滝津 七星
しかし、
そう言った滝津本人は
どうにも納得していない様子だった。
滝津 七星
滝津 七星
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲はスマホを見て
立ち上がった。
滝津 七星
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲は千円札を数枚テーブルに置いて、
足早に店を出て行った。
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
紫雲 かぎり
・
・
『人探し』 END
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