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『昼休みの出会い』
昼休みになると、ひなたが弁当を広げながら色々と話しかけてくれた。
ひなた
唯奈
ひなた
唯奈
笑い合っていると、クラスの男子たちがふざけながら教室を駆け抜けていく。 その中に、背の高い男子と、金髪の双子っぽい男子二人が混ざっていた。
宮治
宮侑
唯奈
廊下へ飛び出していった三人を目で追いながら、唯奈は少し胸が高鳴った。
まだ名前も知らない。 けれど、あの賑やかな雰囲気は、中学時代の男子バレー部を思い出して少し懐かしくなる。
『体験入部の日』
入学式から数日後、部活動体験の日がやってきた。
ひなた
ひなたが笑いながら聞いてくる。
唯奈
ひなた
唯奈
笑いながら体育館へ向かうと、中では男子バレー部が練習をしていた。 速い。中学とは比べものにならない速さと迫力に、唯奈は思わず立ち尽くした。
宮侑
中にいた金髪の少年が元気に手を振る。 入学式の日に見かけた、あの双子の一人だ。
宮治
隣にいた落ち着いた雰囲気の少年も、同じ顔立ち。 やっぱり双子なんだと改めて思った。
宮侑
宮治
宮治
唯奈
宮治
無邪気に笑う宮侑と、優しく微笑む宮治。 その隣には、背が高く無表情な男子がいた。
角名倫太郎
無愛想なのに、言葉は優しかった。
唯奈
心臓が強く脈打つ。 そんな唯奈を見て、宮侑がさらに笑った。
宮侑
宮治
宮治が呆れながらも、唯奈の方を見て穏やかに頷いた。
宮治
角名も小さく「…あぁ」と呟いた。
『はじまりの予感』
体育館を出ると、夕焼けが校舎をオレンジに染めていた。 心臓がずっとドキドキしている。
宮侑の眩しい笑顔も、宮治の落ち着いた優しさも、角名の無表情の奥にある柔らかさも。
唯奈
頬を撫でる冷たい風に桜の花びらが混ざっていた。 それは春の匂いがして、唯奈の胸に小さな勇気を運んでくれた。
主
主
主
主
主
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