第一章 味のしないガム
タイチ
タイチ
あれ、此処は…?
タイチ
……前までの記憶が無い
タイチ
何してたんだっけ
タイチ
電気は無い、
真っ暗だが、影もなく全ての家具が見える
だが、窓も何もない
放送
ウ、ウヴン、!
放送
…あーあー、聞こえてまスか?
突然聞こえてきた声はヘリウムっぼい声だった
辛うじて分かるのは、多分。何処かで会っているということ
喋り方の癖に聞き覚えがある
放送
突然だけど君には此処に一生監禁してもらいマ〜す!
タイチ
タイチ
(誰だ…?)
放送
アッ、出ようとしたら〜
放送
アアアっ、言わないって約束したんだった★
放送
じゃ、あとハ自分をしんジテ……………
放送
ープツン
タイチ
放送が切れた、?
???
…
タイチ
?
タイチ
あ、食べ物か。
フードを被った痩せこけた女、?男、?は食事を置いたら
直ぐに何処かへ行ってしまった
タイチ
……味が無いな
タイチ
……
タイチ
見た目はおにぎりみたいだけど、食感や味はガムみたいだ
タイチ
……”最初から味のない”
ーガチャッ
タイチ
?
タイチ
何かの音…
タイチ
周りを見回したが特に変わったことは無かった
放送
…───い!
ブツン
タイチ
……?
タイチ
ん?あれは?
タイチ
なんだこの穴…?
僕は好奇心に負けて穴を覗いてみた
タイチ
………
タイチ
!?
タイチ
(…あれって?)
???
一瞬だけ、“アイツ”が見えた気がした
ーーコロン
タイチ
?
タイチ
……!!
その時。
視界が回った







