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金太郎を選んだ十日市は、なんと無難に【まさかりを担ぐ】という、それこそ真っ先に出てきてしまいそうなストーリーを選択。

結果、十日市は地雷原を回避。

一宮が敗北直前まで追い詰められてしまう。

それもそのはず。なぜなら――。

二ツ木

(はっきりと言ってしまおう。この一宮という男、かなりの馬鹿)

二ツ木

(元々、私は十日市側の人間であって、絵本と能力は失えども、こうして仲介することができてる)

二ツ木

(それなのに、どうして上辺の言葉ばかり信じて、人を疑おうとしないのか)

二ツ木

(もう、残りの冊数は2冊。運良くドボンを回避できたとしても、次の絵本の中に仕掛けてあるストーリーを切り抜けなければ負けが確定する)

二ツ木

(あえて抜け道を残してあげたのは――フェアな部分を残しておいてあげたかったから)

二ツ木

(確かに、一宮の人を信じるという力は凄いと思う。誰にも真似はできない)

二ツ木

(でも、時としてそれは諸刃の剣となってしまうことを覚えておいたほうがいい)

一宮

それじゃあ――ジャックと豆の木だ。

一宮の言葉に、二ツ木は吹き出しそうになってしまった。

なぜなら――。

二ツ木

一宮、それドボン。

一宮

えっ……?

二ツ木

(一宮は馬鹿正直で分かりやすい男。だから、無意識に新しい絵本を選びたがるとは思っていた)

二ツ木

(一宮が持っているのは、最初から所持している桃太郎、九条から奪ったシンデレラ、そして私から奪った赤ずきんと金太郎)

二ツ木

(この中で彼にとって馴染みの深い絵本は、桃太郎と金太郎。良くも悪くも性質をよく知っている絵本だ)

二ツ木

(だからこそ、その本は避ける)

二ツ木

(となると、彼が選びそうなものは残り3冊のうちいずれかとなる)

二ツ木

(その中でシンデレラは、私より前に戦った九条が所有していた絵本。私との戦いで手に入った赤ずきんよりかは馴染みが深い)

二ツ木

(だから、そのシンデレラも避ける傾向にあるとは思っていた)

二ツ木

(結果、赤ずきん、ジャックと豆の木を一宮は選んだ)

二ツ木

(つまり、私は意図的に、一宮が選びそうな絵本にドボンを仕掛けていたってわけ)

二ツ木

(もちろん、詳しいことは十日市と打ち合わせ済み)

二ツ木

(私があえて仲介に入ることで、中立性を高めたように見えるかもしれないけど、実のところは逆)

二ツ木

(私が仲介したことにより、一宮の敗北は確定的になっていた)

二ツ木

(でも、そこまで読み切れなくとも、絶対に勝てない仕様にはなっていない)

二ツ木

(選ぶ絵本によっては十日市にリードすることはできただろうし、確実に負ける仕様にはなっていなかった)

一宮

そんな……ジャックと豆の木がドボン?

二ツ木

そうだね、間違いなくジャックと豆の木がドボンだよ。

十日市

ありゃ、思ったより簡単に勝てちゃったね。

二ツ木

(十日市には、事前に全てを知らせてある。どの絵本がドボンなのか、そしてどの絵本にどんなストーリーを仕掛けるのか)

二ツ木

(覚えるストーリーは全部で11種類。覚えようと思えば難しくはないレベル)

十日市

え、これで終わり?

十日市

ゲームセットってやつ?

二ツ木

(十日市のファインプレーがあったとすれば、さっきの金太郎)

二ツ木

(この絵本は一宮も警戒していたはずだし、もし今の段階まで残っていたら、怪しいが故に選ばれていた可能性もあった)

二ツ木

(本人はそんなつもりもないのだろうけど、その可能性を断ったことで一宮にプレッシャーをかける形になったのも、彼の自爆を誘う結果になったのかもしれない)

一宮

そんな……こんなあっさり負けるなんて。

二ツ木

(主人公補正ってあるよね?)

二ツ木

(あれって、最終的にみんな主人公が勝つって、潜在的に思ってるんだよね)

二ツ木

(でも、現実はそうもいかない)

二ツ木

(主人公っぽいやつだろうが、それらしい性格だろうが――死ぬ時はあっさり死ぬ)

二ツ木

残念だったね一宮……。

二ツ木

あのね、他人ってものを信じすぎなんだと思うよ。

十日市

それじゃあ、遠慮なく。

一宮

二ツ木、それってどういう意味だ?

二ツ木

そのまんまの意味だよ。

二ツ木

一宮、あんたの負け。

一宮VS十日市。

一宮、痛恨の敗北――。

見知らぬ本屋と12冊の呪われた絵本

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