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ー私に夢を見させてー

〜第2話〜

コートの中から声が聞こえた。

日向翔陽

ゆゆ!タオルどこー!?

その声に、はっと現実に引き戻される

振り向くと、汗だくで笑っている日向翔陽が立っていた。

夢々ユユ

はい、ここ。ちゃんて戻してって言ってるでしょ?

日向翔陽

えへへ、ごめんごめん!

―変わらないな、この人

私はベンチに座ったまま、コートを見つめる。

オレンジ色のボールが宙を舞って、床に叩きつけられる音が響く。

あの場所

本当は、私が立ちたかった場所

夢々ユユ

....

視線を落とすと、無意識に膝に置いた自分の手を握りしめていた。

 

日向翔陽

ゆゆ?

 

日向が、不思議そうに私の顔を覗き込む。

 

日向翔陽

今日元気なくない?

夢々ユユ

そんなことないよ。ただ、考え事してただけ

 

嘘じゃない。でも本当でもない。

 

日向翔陽

そっか!じゃあさ

 

日向がぱっと笑って、親指でコート指さした

 

日向翔陽

俺たちのプレー、ちゃんと見ててよ!

日向翔陽

夢々がマネージャーなんだからさ!

 

その言葉に、胸が少しだけ、熱くなる。

 

―マネージャー

選手じゃない。

コートには立てない。

それでも。

夢々ユユ

.......うん。ちゃんと見る

そう答えると、日向は満足そうにコートへ戻って行った。

その背中を見ながら、私は小さく息を吸う。

ここは、私の居場所。

夢を失った場所で、

それでも夢を諦めきれなかった私の場所。

夢々ユユ

大丈夫

誰に言う訳でもなく、心の中で呟いた。

―私は、コートの外からでも、

バレが好きって言っていい

体育館に響く音が、

少しだけ、優しく聞こえた。

私に夢を見させて

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