この作品はいかがでしたか?
30
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由利香
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由利香
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由利香
由利香
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由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
夕空が照らす学校の廊下
真っ直ぐに伸びたその廊下に人はいない
いるのは僕ただ1人
その廊下を歩く音が学校中に響き渡る
そんな気がする
僕は少し前まで自宅にいたが学校に忘れ物を取りにわざわざもどってきた
この時間帯学校に残ってる生徒は少ないだろう
だから僕の歩く音が木霊する
少しして自分のロッカーに着く
中をあけ必要なものを取り出す
だが、ひとつロッカーにすら入ってない物があった
物の管理はしっかりとしていると思っていたがしてなかったようだ
自分のロッカーにないことを知り渋々教室に入る
不思議なことに教室の扉に鍵は掛かっていなかった
他の教室は掛けてあるのに何故かここだけ掛けていなかった
その理由はすぐにわかった
教室内に目を向けると人が1人立っていた
彼女はただ暮れる空を眺めている
紅い光に照らされた彼女はキレイだった
少し空いた窓から風が入る
すると彼女の栗色の長い髪がユラっと靡く
彼女もきっと忘れ物でもしたのだろう
そう思いながら自分の席まで歩く
机の中を確認すると探していたものが見つかった
机の中に入れっぱなしで帰ってしまったようだ
自分のずぼらさが学校生活にも現れてる
そんなことを思いながら目的の物をバッグに詰めて帰り支度をする
ふとさっきのカノジョが気になり彼女がいた方を向く
彼女はこちらに気付いていたのか僕の方を見てフフっと笑う
その笑顔はとても可愛らしかった
不覚にもそう思ってしまう
しかし僕はすぐに視線をバックに戻し荷物を詰め込んでいく
そんな作業をしてる僕に彼女は話しかけてきた
由利香
由利香
意外な一言だった
僕のような影が薄く漫画やアニメで言うところのモブ男の名を知っててくれた
少し驚きはしたがそれだけ
彼女の問いかけに僕はうんと頷く
由利香
由利香
由利香
話しかけてくれた彼女の名を僕は知らない
それもそうだ…だって彼女は
僕のクラスメイトじゃないから…
でもなんでこの教室に居たのだろうか?
そんなことを思い浮かべるが別に大した事じゃないと割り切り考えを放棄する
身支度が終わり帰ろうとした時
やはり気になってしまった
彼女がなぜここにいるのかを…
何の気なしにそれを彼女に聞く
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
景色を見たいがためにここにいただけ
少し変わってるなと思いつつその場を後にしようとする
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
本当はこんなところで話してる場合ではない
さっさと帰りやるべきことを済ませておきたいのだが
何故か僕の意志に背いて口は彼女の提案に賛同していた
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
スラスラと彼女は自分の過去を話した
その話を聞いて僕は何をすれば良いのか
寄り添えばいいのかそれとも拒絶か
あるいは反応をしないということか
与えられた選択肢が多くありすぎて
そこから取捨選択は出来なかった
結局悩んでるうちに応えは無反応となってしまった
由利香
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由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
彼女の質問に僕の体は無意識のうちに歩み寄っていた
そして何故かそっと彼女を包んだ
由利香
由利香
謎こんな行動をしたのかわからない
でも何となくしないといけない気がした
そう感じた
由利香
由利香
由利香
由利香
由利香
そういい彼女もまた僕を強く抱きしめる
そしてそのまま窓の方にと倒れる
この窓には安全装置としてストッパーがあったが少し前に壊れていたのだ
満開になった窓口から僕と彼女の体が投げ出される
僕の居た教室は4階
2人とも無事じゃ済まない
なぜ僕は身投げに協力してるのだろう
理由は分からないけれど
きっと僕の心にも彼女と同じで
何もかもどうでもいいと思えていたのか
だからこの運命を認めたのか
それは分からない
けれども悪い気はしない
遅かれ早かれ人は死に直面する
僕の場合はそれが早かったそれだけ…
由利香
由利香
由利香
由利香
落ちゆく中で彼女は最後にそう呟いた
そして僕は最期に見てしまった
満々の笑みを浮かべて幸せな顔をしてる彼女の事を……
コメント
6件
……好きです (語彙力は冬の寒さによって凍りました)
深夜に書いたものなので何が言いたかったのか書いた本人もよく分かりません