莉犬side
栗林忠道
栗林さんの合図で一斉に突撃する
兵隊たち
栗林忠道
莉犬
右も左も敵しかいない
それでも、恐れずに立ち向かう
兵士
兵士2
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
何時間経ったのだろうか
もう日本軍はほとんど残っていない
全滅するのも時間の問題だろう
莉犬
俺は一個の手榴弾を取り出した
莉犬
莉犬
俺はアメリカ軍に気づかれないように中心部へ近づく
一歩一歩進むにつれ、今までの思い出が蘇ってきた
弟たちが生まれたときのこと
お花畑にピクニックに行ったこと
夏はとうもろこし畑でかくれんぼをしたこと
山に登ってみんなで紅葉を見たこと
雪だるまやかまくらを作っておもちを食べたこと…
そんな何気ない日常が蘇っていく
どの瞬間も楽しかった
嬉しかった
…また、みんなと会いたい
思い出を作りたい
何気ない日常を、何回も何回も
繰り返したい
…でも
莉犬
莉犬
莉犬
莉犬
そして、俺は敵の中心部に飛び込み
手榴弾の引き金を引く
ドカァァァァァァン!
体が引き裂けそうな轟音と共に爆発する
…これで、俺の役目も終わりだ
莉犬
日本軍は、最後まで日本軍の誇りを胸に、36日目に散った
硫黄島の戦いは、日本軍、アメリカ軍いずれも2万人以上の死者を出した
アメリカ軍は硫黄島を占領したものの、あまりの被害の大きさから、この戦いを「勝者なき戦い」と呼んだ
当時、硫黄島の摺鉢山は爆撃によって4分の1が吹き飛び島そのものが無くなる可能性もあったという
コメント
28件
う、うぅっお国のために頑張ってくれてありがとう。
莉犬くん、お国のために儚く散りましたね。主さんも体調に気をつけて連載書いてください。応援してます。
え、?莉犬くん、?