偉猫伝~Shooting Star
猫は至高の存在である。※猫視点の物語です。
ホウ……よく来たな。訪問者とは随分と久方ぶりだ。
歓迎はしないが、まあゆっくりしていくがいい。
貴公はマタタビはイケる口か? おっと……人間は酒なるアルコールだったな。
肴は何も無いが……そうだな。折角だからオレの半生でも振り返って、聞かせてやろうと思う。
なぁに、大した猫生じゃない。
運が悪いと言えば悪いし、運が良いと言えば良かったのかも知れない。
それはこれを聞く(読む)貴公等で判断してくれ。
ただし、波乱万丈とか感動とか摩訶不思議だとか、そういうベクトルを求めているのなら御門違いだ。お引き取り願おう。
――くどい。
貴公等がオレに期待するのも分からんではない。
だがこれはオレの猫生に於いて、“取るに足らない”出来事の数々と言う訳だ。
それでも聞きたい(読みたい)と言うのか?
※はい←
※いいえ
物好きな輩だ……。
では『はじめから読む』をクリックするがいい。
――何だ? 何か言いたそうだな。
よく喋る猫――だと? 失礼な。オレ程寡黙な猫は、そうそう居るものではない。
貴公等人間の尺度で、我々を計らないで頂きたい。