刹那 真白
(また家に来てしまった…)
刹那 真白
(でも、あいつに学校来てほしいから。)
家のインターホンを押した。
ガチャ。
若草 龍
あ、真白。
刹那 真白
おー!龍!
刹那 真白
椥いる?
若草 龍
お姉ちゃん今日は部屋にこもりっぱなしだよ~
若草 龍
それよりお菓子ちょーだい!
刹那 真白
あ、ポッキーならあるぞ。
俺は鞄の中からポッキーを取り出して龍にあげた。
若草 龍
ありがと!
刹那 真白
お邪魔しまーす。
俺は家に入り、 椥の部屋に向かった。
ーコンコン。
刹那 真白
(あれ、いつもならドア開けてくれんのにな。)
刹那 真白
おい、椥!
刹那 真白
入るぞ。
ガチャ。
刹那 真白
椥?
布団の中で苦しそうにしていた椥が目にはいった。
汗をたくさんかいていて、肩で息をしている。
若草 椥
おい、入って…来るな。
刹那 真白
どうした!椥!?
若草 椥
風邪が、うつる…だろ?
若草 椥
(ほんとは風邪じゃない。)
若草 椥
(発作なんだけど、あいつには知られたくない。)
若草 椥
帰れ…。
刹那 真白
風邪!?
刹那 真白
ちょっと…待ってろよ。
俺は椥の部屋から出ていき、リビングに向かった。
松尾 華澄
鈴~
本橋 鈴
はい!
松尾 華澄
急なんだけど、好きな人とかいる?
本橋 鈴
えっ!?
本橋 鈴
(好きな人はいるけど…)
本橋 鈴
(どうせ、叶わない恋だから…。)
本橋 鈴
いっ、いないです!
松尾 華澄
へぇ~?
松尾 華澄
ほんとかー?
本橋 鈴
はい、本当です。
本橋 鈴
(これでいいよね?)
本橋 鈴
ま、松尾さんは好きな人いるんですか??
松尾 華澄
ちょっ、ちょっと待って!!笑
鈴、うちの名前、名字で読んでたのかよ笑
鈴、うちの名前、名字で読んでたのかよ笑
松尾 華澄
華澄って呼んで
松尾 華澄
あと、敬語じゃなくてタメ口で!
うちら、もう友達だろ?
うちら、もう友達だろ?
本橋 鈴
華澄ちゃん!!
本橋 鈴
(これであってるかな…。
は、恥ずかしい。)
は、恥ずかしい。)
松尾 華澄
ほんと、鈴は可愛いな~
華澄ちゃんは 私の頭をなでなでした。
松尾 華澄
うちは好きな人とかいないよ。
本橋 鈴
か、華澄ちゃんも!?
本橋 鈴
(てっきり、好きな人いるかと思った。)
松尾 華澄
でも、気になる人がいる。
本橋 鈴
え!?
本橋 鈴
誰ですか?
松尾 華澄
星!!
華澄ちゃんはニコッと笑った。
本橋 鈴
(砂川くん…。)
本橋 鈴
(気になるっていっても、好きと何が違うんだろう…。)
本橋 鈴
(私、おかしいのかな…)
本橋 鈴
(きっと、華澄ちゃんは
砂川くんの事が好きなんだ。)
砂川くんの事が好きなんだ。)
心臓がバクバクうるさい。
なんかモヤモヤする。
なんなの、この気持ち。
如月 琉生
星、何食べたい?
砂川 星
“ポテトSとりんごジュースS”
如月 琉生
おっけー
如月 琉生
じゃあ、星は席取っといて。
如月 琉生
おまたせー。
砂川 星
“ありがとう”
如月 琉生
うん。
俺は星のむかいの椅子に座った。
如月 琉生
真白、
また椥の家に行ったんだって。
また椥の家に行ったんだって。
如月 琉生
なんであんな人の事気になるのかな
如月 琉生
そりゃ学校には来てほしい…。
如月 琉生
大人数の方が楽しいから。
砂川 星
“そーだね。”
如月 琉生
星は気になる人とかいないの?
砂川 星
“いないよ”
砂川 星
“話してみたい人は
たくさんいるけどね。”
たくさんいるけどね。”
砂川 星
“逆に琉生はどうなの?”
如月 琉生
俺はー…。
如月 琉生
(話したら…、どうなる?)
如月 琉生
(でも星は気になる人いないって言ってるってことは)
如月 琉生
(星は鈴が好きじゃないんだね。)
如月 琉生
俺は、中学のときから
好きな人いるよ。
好きな人いるよ。
砂川 星
“そうなんだ。知らなかった。”
砂川 星
“琉生は顔に出ないから
何考えてるか分かんない時あるからなぁ。”
何考えてるか分かんない時あるからなぁ。”
砂川 星
“応援してるよ。”
誰が好きなの?とは 聞いてこない。
如月 琉生
(でもいつかは話さないといけない。)
如月 琉生
(俺は鈴の事が好きだって。)







