コメント
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ほわぁ…(?) すごい物語構成すぎて頭溶けるわ…🫠 悪役の裏事情?っぽいのもちょこちょこ出てきてるから今後にどう響くのだろう…🤔💭
不穏すぎて悶絶してます…。 悪役さんはどうして英雄達4人の写真を持っているんだ…でも『私がこの時に戻れないと知っていても』ってことは悪役さんもかつて英雄だったってことですかね? 仲間のことを心配してるし素はめちゃくちゃ優しそうな人なので是非とも救われてほしいです…😢
カチカチと、時計の針が部屋に鳴る。
音が全くない部屋で、心臓の鼓動と時計の音だけがなり、無機質な空間と成る。
ガラガラ
時計の針を聴きながら、花を見ている間に彼女達が帰って来た。
雰囲気的に負けてしまったのだろう。 だけど私に責める権利なんて無い、あってたまるか。
彼女の事を気にしながら、花と、指にはめられている黄金の指輪をぼーっと見つめる。
花瓶には綺麗な薔薇が咲き誇っていて、ピンク色の薔薇とそれより少し明るい、ライトピンクの薔薇がある。
2人が別室へ行く後ろ姿を見る
もしも計画が終わったら、私には何も残らないだろう。
まあ自分のせいなんだけど、と自分にいいつかせ、書いた自分でも最悪だと思う計画書とメモ帳を見上げる。
計画書に挟まれた栞代わりの写真を机の上に我ながら大切そうに置く。
写真と計画書を見る内に計画を始める前に天地がひっくり返って欲しいと願うほどに、自分を嫌う。
今の自分に、自尊心なんて言葉は無いだろう
そんな姿の自分を嘲笑う様に、未だ取れない呪縛の様な、黄金の指輪は今も尚輝く。
今となっては、ずっと持っていたい思い出の写真を離れ、光るだけの黄金の指輪を常に肌身から離れない。
書類から目を背ける様に、窓を見上げると星一つ見えない夜空が何処まで紡ぐ。
暗黒の大地のような空に、なぜか目を奪われる。
天から地へ視点を下ろすと、そこに2人の少年少女が居た
片方は黒髪と紫色の目の少年、また片方は茶髪で赤い髪飾りをつけた女性だ。
自分の使命をやり遂げろ。
今まで犠牲を振り返るな。
過去を振り返るな。
終わりのない演劇に終わりを教えろ。
あの日から、いつも自分が不安に押し潰されそうになる度に、指示するような言葉が頭を掻きむしって刻む。
私が私である為の物だったとしても、こんな物なら私は私じゃなくていい。
眠る時、私は一つの写真を枕の下に置く。
どんなお呪いだって、私は頼りたい。
刻乃真流、三神咲、逆波白雨、ロゼル・クラウドが国を救った時の写真を大事に、そして雑に眠りの下に置く。
私がこの時に戻れないと知っていても。
今際の際に零れるのが後悔だったとしても。
後悔先に零れず、後に零れる。