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首切り巨人はハサミを掴む(短編)

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首切り巨人はハサミを掴む(短編)

1 - 首切り巨人はハサミを掴む(短編)

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2022年04月30日

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ある噂を聞きつけた

森の奥には巨人がいて

"ある種"の望みを 叶えてくれるらしい

ハサミを掴む "首切り巨人"

人はたちまち それを"神"と呼んだ

少女は歩く "神"に逢うため

そして "ある願い"を 叶えてもらうため

長く歩いていたものの これっぽっちも 疲れていなかった

まだまだ歩ける

まだまだ進める

少女はあたかも何かに 導かれているような そんな気がした

もしかすると 少女の脳には 何かが"寄生"していたのかも

これは仕方がないのお父さん だから悲しまないでお母さん

どれくらい歩いたのだろうか

少女はふと 故郷を恋しく感じ 振り返ってみる

しかし それはもう遅すぎた

少女は森の中へ潜っていた

きっと もう 誰にも見つけられない

濃霧の中

"それ"は以外にも見つかった

樹々の影に潜り 濃霧を羽織って その存在に埋もれ

頭と身体は 認識できない

しかし 少女は凝視していた

少女の身体を一摘みで 掴める程に大きな手

そして手元の大きなハサミ...

"それ"は

少女の探していた "神"である。

少女は異常な景色に たじろいだが "ある願い"を 叶えてもらうため ここに来た

つばを飲み 覚悟を決める

少女

わ...たしの首を..
切ってもら...えますか

巨人

ーーーーーー

少女

お願いしま...す...

巨人はハサミを 見つめた気がした

....ッ.....ッパチン...

そこに転がるのは 人の頭

フフッ

神は愉しげに ナニカを 切った

ダレカ?

カラダを 縦ホウ...コウに

ぎこちなく 切っている

ッジョキ...ッジョキ...

誰かの身体は 真っ二つ

どうして そんなにも 生々しいの?

赤い 赤い 血が

チガゥ...

チガウ

重力に逆らわず 真っ逆さまに 落下して 流れ落ちて...

何の躊躇いもなく どぶどぶ と血が溢れて...

チガウ

違う

そんなもの求めてない

苦しみたくなくて ここに来たのに

嫌だっ!

怖いっ! いやだあああ!!

嫌だ嫌だ嫌だ 嫌だ嫌だ嫌だ 嫌だ嫌だ嫌だ 嫌だ嫌だ嫌だ

どうして 私はこんな馬鹿なことをっ!

どうしてっ!!

どうしてっ!!

神様どうか 私を殺して下さい

こんな馬鹿なことを した私を

どうか殺して下さい

ここに来る少し前 そして今この瞬間

私はそんなことを 考えていた

馬鹿だ

神に首を切ってもらう つもりがこのザマだ

どうして私は逃げている

どうして...

巨人

まあ、待ちなさい

巨人

迷える少女よ...

少女はぴたと 足を止めた

驚く程に 優しい声だ

さっきまでの恐怖が 一瞬和らいだ

巨人

お前をここまで連れて来たのは私だ

巨人

安心しなさい

巨人

私はお前に苦しい
思いをさせたいだなんて
微塵も思っていないよ

少女

....

少女

....ど..して

少女

ひ...

少女

ひとをきって...

話せる相手だと知った 少女はたちまち緊張がほどけ 涙が溢れ出した

少女

..たの...

少女

...うっ...ごめんなさいぃ..

少女

ごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさい
ごめんなさい......

巨人

何が怖いんだい

囁かれる

少女

はさみ

少女

ぐろくて...

少女

痛いのは嫌だ...

少女

苦しいのだって...無理

巨人

では何故謝ったのだい

少女

私...馬鹿なことをしたから

少女

ここに来るまで幸せな気持ちで来てた

少女

自分の抱いた都合のいい妄想に浸ってた...

少女

平和ぼけしてた...

少女

私の苦しみなんて
私が特別なんだと
自分に溺れる材料で...

少女

あんなのと比べたら...
私ほんとうに馬鹿で...

少女

お父さんもお母さんも悲しむこと何も考えてなかった...

少女

自分のことしか考えてなかったの

少女

ごめんなさい。

神は笑った気がした

私は感じた

ああ もう戻れないなと

その笑みは 私を見透かしていた

巨人

少女よ...

巨人

怖がらなくていい...

巨人

私はお前を大切にするよ...

巨人

お前をここまで連れて来たのは私だ

巨人

自分を責めるな

巨人

これは仕方のないことなのだ

こちらに向かって 手が延びる

赤く塗られた手が

ゆっくりと

少女

ねえっ

少女

だっ

少女

誰を切っていたの?!

腰が抜けて 身体が動かない

少しでも時間を...

もう少し話を...

巨人

さあ...
お人形さんさ

身体を掴まれた 逃げれない程度に

少女

いやだあっ

少女

殺さないでぇ...

とくとくと脈打つ心臓

衣服が擦れて 赤くなる

少女

うう...

少女

私を呼んだの...?

少女

神様が...?

にやりと笑った

巨人

ずっと頭の中に居たよ

少女

分からない...

巨人

今痛い?

少女

痛くない...

少女

お願い...痛いのは嫌だ

巨人

大丈夫

巨人

もう少しだよ

涙が止まらない

自分が情けない

少女

私..悪くないんだよね...

少女

神様の所為...?
なんだよね...

巨人

そう。

巨人

私がお前をここまで連れて来た

ハサミを掴む

私は目をつむる

震えが止まらない

巨人

ご苦労さま

巨人

私の宿主

サイモン

おい、聞いたか

サイモン

また例の首切りの神様の話

ベーカー

首をハサミで切る巨人とかだろ?

ベーカー

若い子が

ベーカー

神様にー

ベーカー

神様に会わなきゃー

ベーカー

とかってぼやいて
あの危ねえ森に行っちまうんだよな

サイモン

人格が突然変わるんだよな...

サイモン

可哀想に

サイモン

でも仕方がない

サイモン

神の導きだ

サイモン

そうゆう運命だったんだ

ベーカー

....

ベーカー

あの子のご両親は悲しんでるらしい

ベーカー

何せ痛そうな死体になって
出てくるからな

ベーカー

ほんと...森の魔物に喰われた形で...

ベーカー

残酷な姿になって...

サイモン

神ではないと...

サイモン

お前は思うか

ベーカー

...ああ

ベーカー

神だとは信じたくないね

サイモン

同じ考えだな...

サイモン

私はこれに関して調べているんだ

ベーカー

そうなのか

ベーカー

神への侮辱だと言われたりするからな...中々言えないんだよな...

ベーカー

で、何か分かったこととかあるのか?

サイモン

寄生虫

ベーカー

へ?

ベーカー

寄生虫?

サイモン

相手の意思や考えをコントロールし、幻覚を見せたりするのさ...

サイモン

そいつは自分を神だといい、
相手の弱みに干渉し、都合よく宿主を操作しているんだよ...

サイモン

森は魔力が強い...

サイモン

それを利用するために森に向かわせ、幻覚を強め、姿を実際に表すことを可能とさせているのかもしれん...

ベーカー

それは驚いたなあ

ベーカー

森まで行ったらそいつの力が強くなってこちら側に戻れなくなるってことだよな

ベーカー

森に行かせなきゃいいのかもな...予防策として...な

サイモン

そうだな

ベーカー

俺も協力するよ

ベーカー

..悲しい出来事を減らしたい...

ベーカー

じゃあさ

ベーカー

ハサミってゆう特徴はなんなんだ?

サイモン

わからない...

サイモン

ハサミはそいつが愛用しているものかもな...

ベーカー

.....なあ

サイモン

ベーカー

神っているのかな

ベーカー

本当は"寄生虫"なんじゃないか

ベーカー

見つけられないだけで...

サイモン

まさか...

ベーカー

冗談だよ!

冗談ならいいね

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