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商店街のいちばん端っこに、時が止まったような小さな古本屋がある。
俺
ユイ
ユイはランドセルをわずかに揺らしながら、天井まで届きそうな棚を見上げる。
ユイ
俺
ユイ
俺
店内に充満するのは、古い紙が吸い込んだ数十年分の時間とインクの匂いだ。
少しだけ茶色く色づいたページたちが、誰かに開かれるのを待っている。
ユイ
ユイが背伸びをして一冊の分厚い本を抜き出した。タイトルは、俺でもたじろぐような難しい哲学書だ。
俺
ユイ
俺
ユイ
俺も一冊、背表紙の剥げかけた本を抜いてみた。
パラパラとページをめくると、余白に前の持ち主のものらしき名前が、薄い鉛筆書きで残っていた。
俺
ユイ
俺
ユイ
俺
しばらく、二人で黙った。
店の奥で、店主が新聞をめくるカサリという音だけが、やけに鮮明に響く。
ユイ
俺
ユイ
俺
ユイ
ユイは愛おしそうに表紙を撫でてから、本をそっと棚に戻した。
俺
ユイ
俺
ユイ
店を出ると、外はいつもの騒がしい商店街だった。
夕方の雑踏が、さっきまでより少しだけ大きく、記号のように聞こえる。
ユイ
俺
ユイ
俺
ユイ
ユイは満足そうにうなずき、夕日を背にして歩き出した。
ユイ
俺
ユイ
商店街は、今日も変わらずそこにある。
しゃべらない本たちの記憶と、よくしゃべる小学生の先生がいるだけで。