高田 春也/ヤイダ
まず…コロタをこっちの家に引き取るってのは?
橋本 涼太
…やろうと思えばできると思うけど…やだ
高田 春也/ヤイダ
だよな
高田 春也/ヤイダ
うーん………
高田 春也/ヤイダ
隠れて今まで通り過ごすってのは?
橋本 涼太
それは考えたけど…バレたときのリスクが………
高田 春也/ヤイダ
まぁそうだよな…
高田 春也/ヤイダ
父さん脅すか?
橋本 涼太
…最終手段かな……
高田 春也/ヤイダ
おっけー
高田 春也/ヤイダ
やっぱ説得の方も考えてみるか?
橋本 涼太
うん
高田 春也/ヤイダ
……要は世間にバレても平気だと思わせればいいんだろ?
橋本 涼太
………
橋本 涼太
無理……
高田 春也/ヤイダ
いやいける
高田 春也/ヤイダ
俺が守ってやる
橋本 涼太
…
橋本 涼太
できるの…?
高田 春也/ヤイダ
俺は狼だ
高田 春也/ヤイダ
たかが狼1匹
高田 春也/ヤイダ
だが、俺はこの能力だけ長けていてな
高田 春也/ヤイダ
犬の声も聞けるんだ
橋本 涼太
………
高田 春也/ヤイダ
野生の犬なんて、この周りにたくさんいる
高田 春也/ヤイダ
俺の仲間だ
高田 春也/ヤイダ
大体80くらいはいるぜ
橋本 涼太
!?
高田 春也/ヤイダ
人助けならぬ犬助けをしまくった結果こうなったんだ
高田 春也/ヤイダ
俺1人で負いきれないものも、80もいれば獣人間でなくともなんとかなるだろ
高田 春也/ヤイダ
最悪の場合、俺が獣人間だと明かせばそれで済むしな
高田 春也/ヤイダ
獣人間の生体について調べたいなんて科学者がいたらどうなるかなんて想像も付かねぇし、危険生物だって認識されたらそれこそ狼のように絶滅させられるかもしれない
高田 春也/ヤイダ
だから、ほんとに最悪の場合だけど
橋本 涼太
………
高田 春也/ヤイダ
だから、まぁ父さんを説得したら俺もバレないように全力を尽くすようにするよ
橋本 涼太
……よく分からなくなっちゃったけど
橋本 涼太
………ありがとう
橋本 涼太
でも…………
橋本 涼太
………ほんとに納得してくれるかな
高田 春也/ヤイダ
しなかったら、お前がどんだけコロタを好きか言ってやりゃいい
高田 春也/ヤイダ
それでもだめだったら俺が脅す
橋本 涼太
そっ…か
橋本 涼太
ねぇ
高田 春也/ヤイダ
んあ?
橋本 涼太
いつも見守ってくれてるんだよね?
高田 春也/ヤイダ
…気づいてたのか?
橋本 涼太
前高校生に会ったとき、すぐ現れて倒してくれたから、分かった
橋本 涼太
だからさ
橋本 涼太
バレないようにするためにも、守るためにも
橋本 涼太
今度から、一緒にいてほしい
橋本 涼太
…だめかな…?
高田 春也/ヤイダ
…それ、コロタの許可もいるんじゃねぇか?
橋本 涼太
………
橋本 涼太
……コロタ呼んでくるよ
橋本 涼太
コロタ…
コロタ
…涼太!
橋本 涼太
!?
橋本 涼太
コロタ…!
コロタ
涼太ぁ…!!
寂しさを紛らわすため
全力で走り、全力で抱きつく
コロタ
ごめん…!僕のせいで…!!!
涙が手に付いたのが分かった
橋本 涼太
………コロタの…せいじゃないよ
コロタ
ねぇ…
しかし、次に出てきたのは予想外の言葉であった
コロタ
駆け落ちしよ…?
橋本 涼太
…え?
どこでそんな言葉を学んだのだろうか
コロタ
涼太だけでいいの…
コロタ
涼太がいないだけで嫌!!
コロタ
死ぬまでずっと…一緒にいよ…?
橋本 涼太
……駆け落ちは、無理だよ
橋本 涼太
お金もないし、学校にも行かなきゃ………
コロタ
そんな……
コロタ
もう"2度と失いたくない"の…!
橋本 涼太
…?
違和感があった
どこか懐かしい感じ
橋本 涼太
………
そこで、関係ないのに思い出した
橋本 涼太
…!そうだ、コロタ!
橋本 涼太
俺コロタを探しに来てたんだよ!
コロタ
…え?
橋本 涼太
春也の家に行こう!?
橋本 涼太
事情はそれから!だから一旦駆け落ちは忘れて!
コロタ
…分かった
高田 春也/ヤイダ
お、来たか
コロタ
話ってなに?
橋本 涼太
……俺が説明するね
橋本 涼太
橋本 涼太
って話をしてたんだよ
橋本 涼太
んでコロタの許可もいるんじゃないかって
コロタ
なるほどね…
コロタ
(先に他の話について詳しく聞きたいところだけど……)
コロタ
デート中一緒にいるってことだよね?
高田 春也/ヤイダ
あぁ
高田 春也/ヤイダ
邪魔はしねぇ
コロタ
…そう
コロタ
………変なこと考えるね
コロタ
とりあえず今はOKって言っとく
コロタ
デートしてみてやりづらかったらやだ
橋本 涼太
…分かった