死神
死神
死神
同僚で数少ない友人のひとりに、今までの経緯を話していた
死神
死神
死神
魂を回収するたびに、悲痛な叫びが耳にこびりつき離れない──
『お願い、死なないで……!』
『わたしを置いて逝かないで……!』
『ねぇ、目を開けて……』
『……嘘、こんなの嘘よ…………』
『いやあぁぁぁ……!』
死神
死神
愛する者を失った者たちの悲しみが胸を突き刺す──
数日後
死者の魂
死者の魂
死神
死神
死神
死者の魂
目にも留まらぬ速さで、大鎌を振り下ろす
死者の魂
目を見開いたまま、光りの粒となって消えた
死神
死神
2日後
死神
死神
挙式したばかりの新婚夫婦が事故に遭い、妻は一命を取り留めたが夫は打ち所が悪く死亡…………
夫の魂を回収したが──
死神
『いやあぁぁぁ!!』
『“あの人“を返してよ……!!』
『返して……!!』
死神
木製ベンチに腰を下ろす
死神
死神
死神
死神
死神
ガシッ
死神
腕を掴まれ、抱きよせられる
死神
王子
王子
王子
王子
死神
死神
死神
王子
死神
死神
王子
死神
死神
死神
一国の王子が死神に恋するなんて
王子
いつの間にか、腕から逃れていた
死神
王子
慌てて手を掴もうとしたが、むなしく空を切る
王子
茫然自失と立ちすくんた
死神
死神
死神
……なのに
なんで、こんなに胸がずきずきする?
死神
死神
死神
死神