カランカラン
懐かしい入店音
あまずっぱいレモンの香り
にぎやかなお客さんたち
何も変わってない
ストン
席に座る
懐かしいここからのながめ
すべてがすべて
懐かしい
ピーンポーン
ミルクとレモンの呼び出しボタン
意外だけど、意外と似合う
店員さん
はい。ご注文はお決まりですか?
私
シュガーミルク&レモンティー下さい
店員さん
はい。かしこまりました。
変わらないメニュー
変わらない店員さんの制服
そして…
店員さん
お待たせいたしました、
店員さん
シュガーミルク&レモンティーです
早く届く注文の品
店員さん
お客様
私
はい
店員さん
シュガーミルク&レモンティー、正しくは
店員さん
sugarsnow milk & moonlemontee、
店員さん
シュガースノーミルク&ムーンレモンティー
店員さん
です
私
…へぇ
その品は確かに
白いカップに全面真っ白なミルク
透き通った銀色のスプーン
左の端に置いてある雪のような シュガー
カップに差し込まれている月のようなレモン
そんなことより目に入るのは
私
…はると?
店員さん
…はるとさん、とは?
私
あ…すいません!
店員さん
やっぱり
私
ふぇ?
店員さん
変な声出すなよw
私
え?
店員さん
あ、やべ、やらかした
店員さん
そうだよ
店員さん
俺、はるとだよ
私
はると…!
店員さん
いきなりいなくなるから
店員さん
言いそびれた
私
…へ?
店員さん
みりあ。
店員さん
俺と
店員さん
付き合ってください