深澤辰哉
阿部亮平
始まりは本当に、素っ気ないものだった。
珍しく早めに終わった仕事の帰り、ムードもクソも無い小道で、好きなゲームの話でもするみたいに自然に放ったその言葉
今の関係が崩れたら嫌だとか、グループの活動に支障をきたしてしまいそうだとか言って、今まで遠ざけてきたのに
いとも簡単に出てきた言葉に、俺は文字通り開いた口が塞がらなかった。
言った後で、後悔した。と同時に、自分の単純さに心底呆れた。
阿部亮平
数十秒空けて、俺のと同じくらいの素っ気なさで、彼は言った。
これはまずいな、と、まず思った。
何で言っちゃったかな、と過去の自分に悪態をつきながらも、俺は彼からの返答を待っていた
阿部亮平
そう言って意地悪に微笑む彼はどんな花や宝石よりも綺麗で、俺には勿体ないな、とぼんやり考える
深澤辰哉
阿部亮平
大切なことは全て、とお決まりの台詞を吐いた彼は、楽しそうにくすくす笑いながら俺を見ていた。
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
と言って笑顔で立ち止まった彼に、俺はドヤ顔で回答してみせる。
深澤辰哉
阿部亮平
深澤辰哉
深澤辰哉
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
これからフラれるんだと思ってた
思ってたからこそ
恋が終わる時くらいは、笑ってようって
わざと、こんなおかしな答え方したんだけどさ
阿部亮平
君が、嬉しそうに頬を赤らめるから
胸がドクンと鳴いた気がして
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
深澤辰哉
一瞬、ソイツ誰だっけ、そんな奴居たっけ、と思ってしまった
ただただ、信じられなくて
というか、整理できなくて
自分だ、と理解した後は聞き間違いも疑ったけど
彼は間違いなく、俺の名前を口に出していた
矛盾してることは解ってるけど
何故か、そこだけは確証があったんだ
阿部亮平
深澤辰哉
深澤辰哉
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
頭の中で喜びやら混乱やらがぐちゃぐちゃになって、訳も分からず涙が出てきた。
泣かないでよ、と笑う彼の姿は、今までに見たどんなものよりも輝いていたと思う。
こんなに綺麗で優しい人が、僕の恋人になったんですよって、
今すぐ、自慢して回りたい程だった。
__でも
この幸せは、永く続かなかった
この関係を壊したのは
間違いなく
「自分」だった。
コメント
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おぉ✨いいぃぃぃぃ⤴←テンションがぁ
おっと?おっと?おっとっと〜(やめなさい)
おぉ~✨️