コメント
20件
コメント失礼しますm(_ _)m とても面白かったです! 読んでて感情が伝わってきました!伏線回収とかも上手でびっくりしました。続きが楽しみで仕方ないです!
コメント失礼します♪ サムネがとても面白そうで読んでみたらとてもハマりました! 次回も楽しみにしてます♪
え ... まって 一気読みしてたらもうこんなに読んでたんだが !? 伏線回収がすごいですね 〜 ! 早く続きが読みたい ((o(´∀`)o))ワクワク
第3章開幕〜!!!! てことでついにクライマックスです。 多分残り10話弱くらいかな!
あと、確定じゃないけど次投稿するのこの連載じゃなくてクリスマスの話かもです。第1話で止まってる連載を思い出しました(果たしてそれは連載なのか) もしよろしければそちらも!!!
2024/12/21投稿
第58話
「剣士、里帰りにて」
水
青
赤
黄
桃
寒さに震えながらもなにかと浮き足立ってそうなパーティーメンバーの声が後ろから聞こえる。
ないちゃんの言葉に、1番前に立って先導していた足が止まる。
紫
紫
紫
赤
紫
ワクワクなんてもんじゃない。 ドッッッキドキ。心臓爆散しそう。
正直今すぐ帰ってしまいたい。 王都の方が安心できるなんて思ったのは初めてだ。
水
紫
紫
紫
コトッ
紫
省長
定位置に戻って、面食らっている省長に自慢げな笑みを見せつける。
隣に並ぶみんなもいい笑顔だ。
省長
紫
紫
今は大晦日の1日前。 想像以上にみんなの傷が深く回復するのにかなりの時間を消費し、ダンジョンを出るのに手こずり、その後泊まっていた村が魔族に襲われ....
なんやかんやあったのだ。仕方がない。 それでもちゃんと帰ってきたのだから、お褒めの言葉が一つや二つあってもいいと思う。
紫
省長
赤
省長
水
いむくんの頭にないちゃんのチョップが飛んでいった。 どんまい。でも俺も思った。
紫
青
省長
紫
紫
省長
紫
省長がコンパスを見たのを確認し、彼の周りをゆっくりと歩いてみせる。
紫
省長
紫
紫
黄
悠くんが俺の剣を持ったまま、さっきと同じ道を辿る。 これは1度実験した。きっとコンパスも悠くんについていったはずだ。
省長
赤
水
省長
紫
偉い人に問い詰める変な集団になった気分だが、俺たちだけではこの剣がなんなのか分からなかった。
これは俺たちより世界が広そうな人に聞くしかない、と、とりあえず省長に聞いているのだ。
省長
省長
紫
水
青
桃
黄
赤
....いやまてまてまてぃ!!!!
紫
省長
紫
省長
水
意外にも一番に冷静さを取り戻したのはいむくんだった。 俺の背中をゆっくりさすって呼吸を整えるよう促す。
紫
紫
省長
省長
黄
黄
赤
水
紫
自分の名前なのに初めての発見や.... 多分みんな俺のミドルネームまで覚えてなかっただろう。20年間気づかなかった自分がおそろしい。
省長
省長
紫
省長
省長
省長
紫
なんだかそれは責められている気がして心に刺さります省長。
省長
紫
省長
紫
まったく同じことを言おうとしたら先に言われた。 ちゃんと知っているじゃないか。
省長
省長
紫
紫
青
紫
赤
紫
省長
おじいちゃんは用心深い。 親しい人しか入れない高度な魔法をかけているのだと話していたことがある。
というか知らぬ間に身元を探られていたことが衝撃だ。 あまりいい気分では無い。正直見つからなくてよかったと思う。
省長
省長
省長
桃
桃
みんなないちゃんの言葉を待っているのに、俺の方をチラチラ見て遠慮しているみたいだ。
何を言おうとしているのかは知らないが、「いいよ」という合図のつもりでニコッと笑ってみせる。 ないちゃんが消化しきれていないような顔のまま話し始めた。
桃
桃
紫
水
桃
桃
桃
言いにくそうに開いた口のまま固まるないちゃん。 俺が傷つくのを恐れているのだろう。優しいから。
紫
省長
省長
省長
紫
省長
て感じでちょっと一旦言わせていただきたい。
紫
昔からミステリアスな人やとは思っとったけど....やりすぎやおじいちゃん!!
なんかすごい魔法かけれるし?勇者の末裔かもしれないし?そんで俺にこの剣渡したんあなたですからね!?
謎多すぎるって!!俺子供やのになんも知らへんやんけ!!!!
紫
水
赤
紫
桃
紫
桃
黄
紫
おじいちゃんに対する疑問を書きなぐるように連ねた手紙を送ったら、ただ一言「帰っておいで」と書かれた手紙が届いた。
実際に会うつもりではあったが、少しぐらい手紙に詳細を書いてくれてもいいのではないだろうか。
水
無邪気ないむくんの声に返事を返す気分にもなれず、そのままとぼとぼ我が家へと進む。
正直、おじいちゃんにいろんなことを隠されていたのがショックでならない。 たった一人の子供だったし、ずっと2人きりで一緒に居たはずなのに。
....ん?なんか腹たってきた。 問いたださないと気が済まない。
紫
紫
青
水
水
紫
赤
桃
赤
水
青
ガラララッ
黄
紫
この前もそうだったが、彼はいつもタイミングがいい。 疲れたところにやってくる。
紫
ゴン兄
紫
ゴン兄
ゴン兄
紫
赤
青
ゴン兄
ゴン兄
桃
自己紹介の仕方がすごい。 師匠のこと「飲んだくれ」って言っちゃってるもん。
ゴン兄
桃
ゴン兄
桃
水
紫
ゴン兄
紫
ナイスタクシー!!(失礼)
村の子供たち
村の子供たち
紫
村の子供たち
紫
水
黄
桃
青
村長
紫
村長
村長
紫
紫
紫
青
赤
紫
水
黄
桃
家の周りはおじいちゃんが雪かきをしているようだが、ここにくるまでの山道はかなり険しかった。
多分おじいちゃん、あまり村に降りていない。道の雪は踏みしめられていなかった。 これはスキーが楽しめそうだ。
紫
水
赤
ガチャッ
紫
おじいちゃん
まるでタイミングまで全てわかっていたかのように、ゆっくりと振り返るおじいちゃん。
場所は定位置のキッチンだ。
おじいちゃん
おじいちゃん
紫
おじいちゃん
赤
水
黄
青
桃
おじいちゃん
嬉しそうな顔でまるで我が子のように背の高くなったないちゃんの頭を撫でる。 それにないちゃんがはにかむ。
先俺やろ!!!ってちょっと思ったけど、2人は7年とか8年とかぶりの再会なのだ。センチメンタルにもなるのは当たり前なのかもしれない。
おじいちゃん
そう言ってみんなを暖炉の方へ促す。 顔が思いっきり緩み始めるのを見ると微笑ましい。相当寒かったからな。
紫
おじいちゃん
赤
紫
丁度1年前に向こうの部屋に挨拶をしに行った時、そういえば次は仲間も紹介したいと思っていたのだった。
お父さんとお母さんに見せたい。 俺の最高で最強の仲間。
紫
紫
おじいちゃん
おじいちゃんが心まで見透かしてそうな目で他5人を見つめる。 みんなの顔に緊張が走る。
あの部屋はご先祖さまも居るから、神聖な場所だし伝統的なものでもある。 許可が貰えるか正直わからない。俺も祈るようにおじいちゃんを見る。
おじいちゃん
紫
紫
青
紫
紫
紫
そう言って突き当たりのドアをゆっくりと開く。
少し埃が舞い、カビっぽい匂いが漂う。 1年ぶりでも何も変わっていない。いつものその場所だった。
桃
紫
紫
水
6人全員はもちろん座れそうにないので、みんなには入り口のところに立ってもらい、俺だけ両親の場所の前に正座する。
床は冷たく古いものだが、2人がすぐ隣に居るような、そんな気がするのだ。
紫
紫
紫
そこで1度言葉を止める。 本人たちの居る前でベタ褒めするのはこちらも少し気恥ずかしい。 そうしたい気持ちは山々だが。
言葉は多くなくていい。 ありきたりでもいいから、その人のことを想って言葉を厳選する。
そうすると本当の気持ちがありのまま伝わるのだとおじいちゃんは言っていた。
紫
紫
紫
そして"いつもの言葉"を。
紫
紫
青
水
部屋から戻るとおじいちゃんがリビングにチーズフォンデュを並べている最中だった。
いい感じに漂う湯気。 これは美味しい以外の何物でもない。
おじいちゃん
紫
紫
おじいちゃん
黄
おじいちゃん
紫
桃
黄
青
水
紫
赤
赤
紫
実はほぼみんなお酒を飲めてしまう。 今飲むのは勘弁だけど、またいつかそういうのをやってみるのも楽しそうだ。
おじいちゃん
おじいちゃん
紫
水
「レシピは秘密」と言って片目を閉じるおじいちゃん。 スペシャルブレンドなようだ。
赤
青
紫
紫
黄
紫
これが目的じゃないのだ。 別に故郷の味を思い出しにここに来た訳では無い。みんなもわかっているだろう。
紫
おじいちゃん
紫
紫
おじいちゃんが目をそらす。 この人は隠す時は綺麗に隠す。15年間、俺に隠し通してきたのだから。 言うつもりではあるのだろうけど。
紫
桃
桃
そう言って俺が狙っていたウィンナーをかっさらっていったないちゃん。 わかっててやってるな。顔でわかる。
「美味しく食べれるうちに」とは、どういうことだろうか。 別に少しくらい時間が経ってもこのプレートの上なら温かいだろうに。
おじいちゃん
紫
なにか深刻な話が待っているということだろうか。たしかに沈んだ空気で食べるご飯は美味しくない。
それにおじいちゃんが賛同したということは、この後待ち受けている話は暗いものなのだろうか。
紫
水
紫
水
フォークにウィンナーを刺したまま、何ともなさそうな顔でこちらの返事を待ついむくん。 さっきの言葉の裏に気づいてないのだろうか。
でもそんな純粋さに上を向かされた気分になる。
紫
水
紫
紫
7人も居たのにちゃんとお腹いっぱいになった。というか机に出てたものだけだと思ってたらキッチンにまだまだ食材があったらしい。
恐るべしおじいちゃん。 買い込んだな。全部食べたけど。
おじいちゃん
おじいちゃんがゆっくりといつもの定位置であるロッキングチェアに座る。
おじいちゃん
そう言われて曲がっていた背筋が伸びる。向こうから話題を出されるとは思わなかった。
みんなの表情も固くなる。 それもそうだ。この人は勇者の末裔なのかもしれないのだから。
紫
紫
紫
桃
水
速い心臓の音を感じながら返事を待つ。 なんて言われるのかがたまらなく怖かった。
大好きなのだ。 おじいちゃんも、この家も。
真実を知れば全て離れてしまうような、これまでのここでの生活が否定されるな、そんな予感がして気が気じゃなかった。
おじいちゃん
紫
おじいちゃん
紫
赤
紫
俺は養子やなかったん....!?
おじいちゃん
おじいちゃん
桃
紫
紫
紫
おじいちゃん
紫
そんなキッパリと言われたら信じるしかない。 なんでそんな嘘をついたのかは気になるが、とりあえず俺にはオリウィンの血が流れていることがわかった。
水
紫
紫
青
おじいちゃん
桃
紫
黄
紫
紫
水
赤
俺は勇者の末裔....ってのが1番筋が通ってるんだから、もう無理やりにでもそう理解しておこうと思う。
おじいちゃんがサッパリしすぎてて、俺もサッと受け入れるしかない。 そういうところはやっぱり血を引いているのかもしれない。
黄
黄
紫
すぐ側にあった自分の荷物からいつもの盾を取り出す。クエストの予定は無いが、一応持ってきたのだ。
黄
紫
黄
桃
黄
そういえばスカイに魔物監視省が執着している理由は俺にあるかもしれないとか言っていた気がする。 当たっていたのだ。すごいな。
黄
紫
膝の上の盾に視線を落とす。 たしか文字が書いていた。
『一生の仲間を守り給え』
紫
赤
青
水
桃
水
水
赤
水
学校に行ってない俺は無論、分かるわけが無い。 1人取り残された気分になる。
黄
桃
ないちゃんが疑いの目でおじいちゃんを見る。 よく分からないが「まさか〜」と言おうとしたら、先に向こうの口が開いた。
おじいちゃん
紫
この家に違和感なく溶け込んでいる時計の横の神棚。 おじいちゃんが昔「この家の守り神」だとか言っていた気がする。
毎日水を変えてご飯を供えるのだ。 すべての家庭にあるものだと思い込んでいた。
桃
おじいちゃん
赤
赤
水
こちらはその「すごい人」の自覚さえ無いのに、みんなの中の俺はかなりレベルアップしたみたいだった。
これで距離を置かれたりしてしまったらどうしようという考えが頭をよぎる。 身分ってそういうものだし、変えようがないし、どうすることもできない。
紫
黄
紫
黄
桃
紫
まだ口に出してないにも関わらず、俺の心配していたことを全て否定する2人。 そんなに顔に出ていただろうか。
「何も変わらない」という言葉の意味をゆっくりと飲み込む。 たとえ俺が何だとしても、俺たちの関係は、距離は、変わらないのだ。
青
青
紫
そうかもしれない。 なるべく顔に出さまいとしていたはずなのに、こんなにあっさりバレていたとは。
水
紫
赤
赤
紫
水
水
にやにやしながら俺の腕をつついてくるいむくん。 本当にその通りだと思う。
紫
桃
紫
紫
おじいちゃん
紫
紫
言っても問題は無いはずだ。 むしろ言ってくれたほうが俺にも自覚が芽生えて強くなれたのではないか。
おじいちゃんが下を向く。 余計なことを聞いてしまった....?
おじいちゃん
水
おじいちゃん
おじいちゃん
紫
家事でお母さんとお父さんが死んでしまったからやないん....?
おじいちゃん
桃
桃
おじいちゃん
全部こちらに投げてくるおじいちゃん。 そんなにいきなり決めれない。
なぜ引き取られたかの話は聞くべきだと思う。自分のことだ。 でもメンバーは....
紫
おじいちゃんが全て俺に委ねた理由。 仲間がいたら強くなれる。何事も一緒に乗り越えていける。 もしかして、そういうこと?
黄
水
紫
紫
青
赤
メンバーが快く引き受けてくれて、自分の固くなっていた心がゆっくり溶けていくような気分になる。
みんなと一緒なら大丈夫。 そう思えた。
紫
紫
おじいちゃん
おじいちゃん
紫
戦争孤児って....戦争で保護者を失った子供のこと....やんな。
火事じゃなかった....?
紫
紫
...もしかして
紫
続く