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倦怠期……   (勇太バージョン)

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倦怠期…… (勇太バージョン)

17 - 倦怠期…… (勇太バージョン)

♥

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2021年03月18日

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勇太side

こんなに小さかったっけ?

今、俺の腕の中にいる〇〇を見たのはいつぶりだろうか…

細くて、貧弱そうな肩は、少し力を入れただけで潰れてしまいそうな程だった。

それでも、もう二度と〇〇と離れたくないという思いから、力強く抱きしめてしまう。

〇〇

勇太……痛い…

勇太

あ、ごめん。

反射的に〇〇から離れると、目と目がバッチリあった。

勇太

………/////

久しぶりの〇〇を目の前にすると、何から話していいか分からず、目が泳いでしまう。

〇〇

勇太?…

勇太

あ…ごめんごめん

〇〇

ごめんごめんって、さっきからそればっかり…

勇太

ごめん…

〇〇

ほら…また

ほんと…ここまで来て俺何やってんだよ…

〇〇

ねぇ…

勇太

何?…

〇〇

上條さんと…勇太って付き合ってるの?

〇〇

それとも……浮気だったの?

〇〇

……っどっち?

発言する度に、泣きそうな声になる〇〇…

俺は、感情がごちゃごちゃになりそうだった…

〇〇にこんな顔させたいわけじゃないのに……

なんで俺は〇〇に辛い思いしかさせられないんだろう…

〇〇

ねぇ……勇太…どっちなの?ねぇ…どっち!!

勇太

どっちも違うんだって!!!

やべ…また間違えた

ここは、俺が感情的になるところじゃない…

それに気づいた時にはもう遅かった。

〇〇

なんで怒るの?……なんで勇太が怒るの?

目を真っ赤にして、少し体を震わせながら俺の事を見つめる〇〇は、見てられないほど辛そうで、胸が引き裂かれそうだった。

なのに…感情的になることが辞められなかった…

勇太

俺だって…俺だって嵌められたんだよ…

勇太

撮影の時も、マンションの前であったあの出来事も……悪かったとは思ってる…

勇太

でも、俺がやりたくてやったわけじゃない!全部あの女に嵌められたんだよ…

〇〇

……勇太…怖いよ…

勇太

あ………

声を荒らげて、感情的になっている俺の姿で、〇〇を怖がらせてしまった…

もう俺と〇〇はやっぱりダメなのかもしれない……

〇〇

私本当に…本当に辛かったの…死にたいなって思ったぐらい…

〇〇

でももしかして…

〇〇

勇太も辛かった?

勇太

え……

〇〇からの急な発言…

もう俺の頬を伝う泪は止まることはなかった…

勇太

辛かった……

勇太

辛かったに決まってるじゃん…

勇太

〇〇と喧嘩して…時期的に〇〇も少し反抗期なのかなって思ってたぐらいだったけど

勇太

俺の周りで知らない間に変なことばっかり起きて…なんの理由も分からずに〇〇は俺から離れていった…

勇太

正直、俺結構鈍いからそういうの全然気づけなくて……

勇太

俺…本当に〇〇のことが大好きなんだ。

勇太

なんで…なんでこんなことになるんだ

勇太

本当に自分のことばっかりだった…

〇〇

勇太…

勇太

俺…浮気もしてないし上條さんとは付き合ってもない…

勇太

でも…そう思われる仕草や行動は沢山あったと思う…

楽屋でのハグに、家の前でのキス…

上條さんと〇〇のちょっとした喧嘩の時も、俺はいつの間にか上條さんの味方になっていた…

情けなさすぎて…自分が憎かった…

勇太

(俺が上條さんにやられてきたことを、もし、〇〇が受けている側だったら…ダメだ…耐えられない)

耐えられない…きっとそれが今までの〇〇の思いだったのかもしれない…

〇〇が他の男と触れ合っているのをもし、俺が見たら……その男を殴ってるかもしれない…

それを…俺がやってしまったんだ…

最低だ……

ギュッ……

勇太

!?

こんな最低な俺を、〇〇は小さな体で受け止めようとしてくれてる…

〇〇

……もういいや

勇太

え………

〇〇

勇太が私のこと嫌いじゃないってことがわかっただけで私は幸せ。

〇〇

死ぬほど幸せ……

勇太

でも……俺

〇〇

分かってる………

〇〇

私が1番怖かったのは、勇太にもう嫌われてるのかなって思ってた

〇〇

それが、そうじゃなかった…

〇〇

だから、今めっちゃ幸せ

勇太

え……俺こんなに最低なのに…

勇太

怒んないの?

〇〇

コクッ……

〇〇

もちろん、本当は1発殴りたかったけど…勇太の本心をちゃんと聞けて

〇〇

もうどうでもよくなっちゃった

〇〇

…それに、私は1度も勇太のこと嫌いになんてならなかったよ?

〇〇

いや…なれなかったんだよ

勇太

なんで……ポロポロ……なんでだよ…

泣いてる俺の目の前で、〇〇の久しぶりの笑顔が見えた

その顔にほっとしたせいか、次々と涙が溢れ出てきて止まらない…

俺がずっと…ずっと見たかった〇〇の笑顔が見れてもうこの子には一生勝てない気がする…そう思った

勇太

〇〇……?

〇〇

ん?

勇太

結婚しよ……

〇〇

……………

〇〇

………へ!?!?

ん…………?

勇太

あ、…いやっ…その!今のは…

〇〇

プッ……結婚を前提に付き合ってください?笑笑

勇太

そ…そそそそう!!それそれ!

〇〇

もう〜急にびっくりするから〜!

勇太

ごめんごめん笑笑

〇〇がまた眩しく笑うから、俺まで幸せな気持ちになった。

〇〇

もちろん。よろしくお願いします。

勇太

やったぁ〜!!ありがとう

その後、お互いの唇を重ね合い、その温もりに俺は溶けそうになった…

やっぱり、俺は〇〇の事が世界で1番大好きなんだ。

~END~

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