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主
主
主
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主
神妙な面持ちで「話がある」と言われ、促されるままに家に入ってソファーに座ったのはいいが… 一向に話し始める気配がない。
おい。切り出してくれ。頼む。 いつになく真面目な冬弥に、こちらも自然と身が引き締まり、黙り込んでしまう。
くっそ、いつまで待たせるんだよ!! あ"〜、嫌だけどしょうがねぇ… 話切り出すか…
彰人
冬弥
冬弥
彰人
沈黙の後、 いきなり冬弥の口から発せられた言葉に、戸惑いを隠せない。
彰人
彰人
必死に誤魔化すが、そんなことも虚しく、否定されてしまう。
冬弥
彰人
彰人
冬弥
彰人
冬弥
そんなに前、か。 悲しみと、怒りと、色んな感情が混ざりあって、自分でもよく分からない感情。
彰人
彰人
分かってる。 怒ってもしょうがない。 ただ、冬弥に、感情を、この抑えきれない感情をぶつけているだけ。
冬弥
冬弥
冬弥
彰人
彰人
彰人
冬弥
明らかに怒りのこもった怒鳴り声に、ビクッとして、体を強ばらせる。
冬弥
俯いてしまって顔は見えないが、怒っているような、泣きそうなような、そんな声だった。
冬弥
彰人
冬弥
「すまなかった」
俺が帰る直前、冬弥は、ソファーに腰掛け俯いたまま、そう呟いた。
…ピロリン。
僅かな街灯の明かりに照らされる中、無機質な機械音が静寂を切り裂く。
…冬弥から、だ。
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
彰人
何も、悪くないのに。 冬弥が意図的にどうにかできるものじゃないのに。
…ちゃんと、話をしよう。
最後になるかもしれないってのに、こんなんじゃだめだ。
手術まで、あと6時間。
目に見えて減っていく生きるための時間に、迫り来る死への恐怖に、ここ最近はずっと怯えていた。
死ぬとはどういうことなのか。 死んでしまったらどうなるのか。 それこそ、意識も無い空間なのだろうか。 それとも、ただ真っ暗なだけの空間を、永遠とさまよい続けるのだろうか。 天国と地獄はあるのだろうか。 あるとしたら、俺はどっちに行くのだろう。
考えれば考えるほど、意味の無いように思えてくる。
手術の前に、みんなと話がしたかった。
もう終わりだ、きっと。
行って、話をしたい。
不思議と、先程までの恐怖は無い。
未だに実感が湧かない。 夢を見ているのかもしれない。
あと、2時間。
あと、2時間。
…なんだったかな。 何か忘れているような気がする。
…そういえば、 まだ何かをやっていない気がする。
そうだ、彰人に…
そうだ、冬弥に…
『まだ、伝えてない事があった。』
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主
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