しづ
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⚠️ 死ネタ含みます。 人を選ぶ作品(な気がする)
俺には小中学生の頃、何かとかわいがってくれた大伯父が居た。
大伯父は一風変わった人だったけど、大伯父が話してくれる作り話が好きでよく続きをせがんでいた気がする。
高校に入って忙しくなって、親戚の集まりとかも欠席するようになり大伯父とも疎遠になっていた。
大伯父と疎遠になって10年弱
この夏大伯父は還らぬ人となった。
いふ
大伯父の遺書では「山頂の別荘はいふに引き継ぐ」とあった。
なぜこの別荘を俺に託したのかはわからないが、せめて所有者としてきちんと管理しなければ、と足を運んだ。
いふ
いふ
予想通りというか想定内というか、部屋中至る所に埃がかぶっていて蜘蛛の巣だってできている。
いふ
いふ
いふ
ふと周りを見渡すと窓辺の椅子に人形が座っていた
人形の周りは比較的埃を被っていなかった。
いふ
いふ
見た目は大体15歳くらいだろうか
まだまだあどけなさの残った顔立ちだ。
ロリータと言うのだろうか、水色を基調としたひらひらして豪勢なドレスを着ている。
すごく似合っていてまるで水色とはこの子のためにある色かのよう、
目はなんだか濁って見えた。
そっと頬に触れてみる。
無機質な冷たさはなく、ほのかな温かみを感じた。
いふ
そんな考えが頭によぎったことにびっくりする。
いふ
いふ
いふ
片付け始めて数時間
生活する分には困らない程度には綺麗になった。
いふ
いふ
いふ
気がつくと窓辺の椅子に腰掛けていたはずの人形がいなくなっていた。
この屋敷には俺しかいない上に、掃除の時に動かした記憶はない。
いふ
?
いふ
?
振り返ろうとしたところ、そう抑止される。
口調は柔らかいはずなのに逆らえない圧がある。
?
いふ
いふ
気がつくと朝になっていた
昨夜のことを思い出した俺は例の人形の元に駆け寄る。
掃除を終えた時にはいなかった場所にちゃんと座っており、手を握ってみると昨日のような温かさはなく無機質な冷たさが広がるだけだった。
まるで、昨日のことは夢だったんだと思わせるかのように──────
考えてもわからないものはわからない
諦めて今日は外で草抜きをしようかと思う
好き放題に伸び切った草木、孤独に建つ大きな屋敷。
いふ
いふ
いふ
太陽はちょうど真上にあるから正午くらいだろうか
お腹も空いてきたしキリが良いところまでやったのでひとまず中断する
いふ
何の気なしに屋敷を眺めていると彼女と目が合った。
いや、彼女の座ってる椅子の角度とかでそう見えるだけかもしれない…
そう思っていると、彼女がこちらに微笑みかけ手を振っている。
唖然としているといつのまにか彼女がこちらに来ていた。
?
人形じゃなかったん?生きてるん?
聞きたいことはいっぱいあったけど、黙ってついていくことしかできなかった。
動きにくそうなロリータ衣装をものともせず、テキパキ動く背中をぼんやりと眺める。
俺が草抜きをしていた時に作ったのかあとは盛り付けだけならしい。
いふ
いふ
いふ
こんな馬鹿げたことを考えるくらいには俺は混乱していたらしい
?
?
いふ
いふ
いふ
いふ
いふ
いふ
いふ
目が覚めると掃除したはずの部屋は俺が来る前より荒れていた。
あの人形は俺を看病しているかのようにベッドの側の椅子に座っていた。
いふ
いふ
いふ
こんなことこの子に聞いても意味ないのかもしれないけれど俺は縋り付くように尋ねた。
頬に手を添え、額をこつんと合わせて目を瞑る。
すると俺の手に誰かの手が添えられた。
いふ
?
?
いふ
?
?
?
?
?
この得体の知れない子の誘惑に何故か勝てず、
俺は誘われるようにこの子をベッドへ押し倒した───
ないこ
1週間前からまろと連絡がつかない
今まで既読スルーをされたことは数多いけれど、既読すらつかないのだ
まろがこの屋敷に着いた時に電話をくれたから連絡が届いてないことはないはずなのに
ないこ
頭は良いししごできなのに片付けなどの家事全般に関しては怠惰な友人を思い出す
!人形…?
後で片付け、手伝ってやるかと考えていた時だった
どこかの部屋の窓からこちらを見下ろす人形を見つけた
ないこ
ないこ
ないこ
警察
ないこ
ないこ
あれから俺は警察に通報した
警察によって運び出されたまろは青いロリータ衣装を着ていた
男の中でも長身の部類に含まれるまろにピッタリのサイズだった。
死人特有の血の通ってない青白い顔に映える真っ赤な唇が何とも不気味で目を逸らした
警察
ないこ
ないこ
警察
警察
ないこ
ないこ
家に着いてやっと状況が理解できた気がする。
ないこ
もっと一緒に遊びたかった
もっと一緒に競い合いたかった
もっと一緒に明日になれば忘れているような他愛ない話をしたかった
もっと一緒に馬鹿っやって笑い合いたかった
もっと一緒に…ッ
ないこ母
ないこ母
ないこ
ないこ母
ないこ母
ないこ
ないこ
ないこ母
ないこ母
ないこ母
ないこ母
ないこ
絹のような滑らかな赤髪
15歳くらいのあどけない顔立ち
ないこ
あのお人形がこちらを向いて笑った気がした
見つけた、私のご主人様────
end
コメント
1件
うわぁ、意味深大好きだわぁ、、 凄く素敵な作品ですね!✨