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これは、とある日の蝶屋敷での物語

竈門 炭治郎

はぁ…………

竈門 炭治郎

(最近同じ夢ばかりだ。
ずっとずっと、あの夢……)

縁側に一人俺は座り込んでいた。 最近同じ夢ばかり見る。 あの日の任務の夢を。

我妻 善逸

あ、炭治郎!

竈門 炭治郎

………

我妻 善逸

あれ?

我妻 善逸

(聞こえてないのかな?)

我妻 善逸

(何だか辛そうな音がする。
彼奴また、何か抱え込んでるのか?)

我妻 善逸

炭治郎ってば!

竈門 炭治郎

わわっ!?

竈門 炭治郎

善逸、、、

振り向くとそこには善逸がいた。 夢の事で頭がいっぱいで、善逸の匂いに気付かなかった。

我妻 善逸

お前、また何か抱え込んでるだろ?

竈門 炭治郎

えっ!?いや、そんな事は…

我妻 善逸

顔に出てるんだよ。
炭治郎は分かりやすいからさ。

呆れた顔をして俺の隣に座る善逸。

流石だな。

俺の事を良く分かっている。

竈門 炭治郎

そんなに分かりやすいかな?

我妻 善逸

音聞く前に顔で分かる。

我妻 善逸

俺達一緒の時が多いだろ?
だからなのもあると思う。

竈門 炭治郎

なるほど。そっか。
善逸には敵わないな。

我妻 善逸

何があったのか話してくれよ。

我妻 善逸

俺達、兄弟みたいなものだって言ったのは、炭治郎だろ?

竈門 炭治郎

うん。ごめん。

竈門 炭治郎

ちゃんと話すよ。
聞いてくれるか?

我妻 善逸

当たり前だろ?
で、何があったの?

竈門 炭治郎

それが…………

竈門 炭治郎

最近同じ夢を見るんだ。

竈門 炭治郎

ずっと、あの日の

竈門 炭治郎

無限列車の夢を。

竈門 炭治郎

煉獄さんと上弦の鬼が戦っていて、
俺は何も出来ないまま。

竈門 炭治郎

加勢したくても出来なくて、
煉獄さんが息絶えたその瞬間に、目が覚めるんだ。

夢に見るのは あの日の無限列車での夢。

煉獄さんの最期となった任務だ。 あの日の事が今となってまた、、

頭から離れられなくなっている。 もう大丈夫な筈なのに。

我妻 善逸

そっか、、

我妻 善逸

炭治郎は煉獄さんの最期を見てるんだもんな。

竈門 炭治郎

うん………

竈門 炭治郎

あの日の事は、昨日の事のように覚えてる。

竈門 炭治郎

俺、煉獄さんみたいに強くなりたい。

竈門 炭治郎

でも、今のままじゃ駄目なんだよな。

竈門 炭治郎

もっともっと強くならないと。

竈門 炭治郎

そうじゃなきゃ………

竈門 炭治郎

また誰かを…………

『失ってしまうから。』

その言葉を呑み込み、俺は俯く。

もう二度と誰も失いたくない。 だから俺がもっと強く、もっともっと 頑張らないといけないんだ。

我妻 善逸

この、、馬鹿炭治郎!!

竈門 炭治郎

痛っ!?

突然俺は善逸に頭を殴られた。

我妻 善逸

お前は一人で抱え込み過ぎなんだよ!!

我妻 善逸

俺達はお前に守られなければならない程、弱くない!!

我妻 善逸

…………とは俺自身は言えないけどさ。

我妻 善逸

でも、一人で強くなろうとしないでよ。

我妻 善逸

俺だって、炭治郎の力になりたいんだ。

我妻 善逸

炭治郎の事、守りたいんだよ。

我妻 善逸

炭治郎がいなければ、俺も伊之助もここにはいなかったんだよ?

竈門 炭治郎

善逸…………

我妻 善逸

人は一人では生きられないって、炭治郎がよく言ってる事じゃんか!

我妻 善逸

だからね?俺達の事頼ってよ?

我妻 善逸

頼りないかもしれないけどさ、、、

竈門 炭治郎

そんな事は無いよ。

竈門 炭治郎

善逸も伊之助も、頼りにしてる。

竈門 炭治郎

心強い、俺の大切な同期だから。

竈門 炭治郎

ありがとう、善逸。

我妻 善逸

えへへ!
どういたしまして!

夢の事でずっと心が沈んでいたけど

善逸と話していると何だか心が暖かくなっていく。

一人じゃないって、幸せな事なんだなと、 俺は改めてそう思った。

竈門 炭治郎

善逸、これからも一緒に頑張ろうな!

我妻 善逸

うん!
禰豆子ちゃんを人間に戻す為にね!

我妻 善逸

また嫌な夢を見たら、俺にちゃんと教えてよ?

我妻 善逸

長男だからとか 、
そんな事は関係ないんだからな?

竈門 炭治郎

うん。ごめん。

我妻 善逸

炭治郎ってば謝ってばっかじゃん!

我妻 善逸

そんなんじゃ、煉獄さんに怒られるよ?

我妻 善逸

煉獄さんの想いを継いだんだろ?
なら堂々としていれば良いの!

竈門 炭治郎

そうだな。ごめ………じゃなかった。
ありがとう、善逸。

竈門 炭治郎

皆んなで強くなろう。
これからも一緒に。

我妻 善逸

うん!!

俺と善逸は互いに笑い合う。

善逸は優しい。 そして俺の大切な仲間だ。

これからも一緒にいたい。

共に強くなって、 この悲しみの連鎖を断ち切るんだ!

そう心に誓って、何処までも広がる夜空を見上げた。

その中にあった赤い星が まるで煉獄さんの日輪刀の鍔のように明るくて、

「心を燃やせ」

煉獄さんのその言葉が、赤い星を見ていると聞こえた気がした。

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