あいたっ
弓羽
戦場から微かながらも確かに聞こえてきた声に、一気に現実へと引き戻された
弓羽
日向と弓羽の声にハッとして他3人も戦場をよく見ると、そこには大きな敵を前に先程よりも負傷している近侍の姿があった
乱藤四郎
今剣
膝丸
傷口から鮮やかな血が垂れ、服ははだけたり破けたりしており、苦悶の表情を浮かべている
莉緒
義経
冷や汗が頬を伝い、唾を飲みこむ音が響く
一言も喋らない千歳のほうを見ると、彼女は先程よりも強く手を組み、祈っていた
しかし、弓羽を含む3人は彼女の思惑をすぐに知ることになる
俺が負けては、兄者の評判にも関わるからな!
義経
服がさらにはだけてほぼ上裸の状態になり、身に付けていた防具が宙に派手に舞う
千歳
今剣
乱藤四郎
日向正宗
膝丸に続いて今剣、乱、日向も真剣必殺を発動した
弓羽
莉緒
心配な戦況は一転し、近侍達は不利な陣形ながらも先程までとは比べ物にならないほど刀を思い切り振るい、敵に突撃していった
そんな状況を受け、千歳の顔には笑顔が戻ってきた
しかし、それはただの笑顔ではなく、安堵と確信の入り混じった笑顔だった
義経
義経がそう呟くと、千歳は義経にキリッとした笑顔を向けた
千歳
その声に、思わず興奮しきっていた弓羽と莉緒も千歳のほうを見た
千歳
千歳
莉緒
千歳
弓羽
千歳
3人だけでなく、こんのすけも千歳を見上げて感心しているようだ
管狐(こんのすけ)
千歳
笑顔が戻ったところで、再び4人とこんのすけは戦場を見守った
心なしか4人の近侍達の顔にも、少し自信が戻っていた
日向正宗
今剣
膝丸
乱藤四郎
日向の声掛けで4人は一斉攻撃である「連撃」を発動させた
千歳
莉緒
体についた傷など気にもとめず、敵の首を次々に刎ねていく
すっかり暗くなった夜は短刀の多い部隊にとっては絶好の環境
夜戦の得意な短刀達と、打撃値の高い太刀が互いの弱点を補いながら
一撃
また一撃
今までの経験と皆を守る決意を込めながら、ずしりと重い攻撃を仕掛けていった
日向正宗
時間遡行軍
大地も空も何もかも切り裂くような轟音をあげ、とうとう時間遡行軍は倒れた
禍々しい光は消え、やがて骸のような体は塵になり儚く消えていった
コメント
5件
真剣必殺狙いだったのね!!なるほど!みんな頑張ったね!!
うおおおおお千歳!!!よくやったぞ!!!お母さん嬉しい!!!! 藤四郎の「お触り禁止」一生気になってる