リクエスト集 2

桃赤

一途なだけ

布団に潜ったまま

ボソボソと返事をすると

青は溜息をつき

俺のベットの端に座った

そして思いっきり布団を引き剥がす

引きこもりのようになっていた俺は

久しぶりの太陽の眩しさに

思わず悲鳴を上げた

あの日から

1週間も学校に来なかった俺に

青は痺れを切らしたのか

家にズカズカ入り込んできた

そして今現在

俺の家の冷蔵庫にあった

プリンを勝手に頬張っている最中である

クソリア充が(((

スキップでもしそうなくらい

軽い足取りで颯爽と去っていく

その後ろ姿に苛立ちを覚えながら

俺は駅のホームで

夕方に青と別れた

結局どこに連れていかれたかと思ったら

彼女のプレゼントを一緒に

選んで欲しいんだと....

あぁでもない、こうでもない

散々文句いいやがって....

まじで行かなきゃ良かった

青の事を良い奴だと思った

数時間前の俺を殴りたい

溜息ひとつに

電車に乗り込むと

車内は混んでいて

また溜息が零れる

....最近はとことんついてない

彼女だって山ほどいた事はあるが

大体向こうから一方的に

告白してきてすぐに振られる

''私の事、 本当に好きなのか分からない''

振られる度涙目でによく言われる言葉

当たり前だろ

元々好きでもなんでもねぇんだから

勝手に告白して振って

ふざけんな

こっちが泣きてぇよ

ていうかこんな恋で落ち込むなんて

俺らしくない

また溜息をつきそうになって

ふと視線あげると....

すぐ近くに

例のあの可愛い子がいた

どこかに遊びに行ってきた帰りだろうか

突然の事にパニックになりつつ

え、私服可愛い....なんて思っていると

彼はほんのり顔を赤らめて涙目で

何故か俺を上目遣いに見つめてきた

ぇ....??

え？ん？あ？

これは誘っているって事でおk....

と自惚れたのもつかの間

中年のジジイが

彼の後ろに異常な程

ピッタリと寄り添っているのに気づいた

その時俺の頭の中で何かが

確かに切れた

その汚らわしい手を

グキっと音がなるほど

締め上げ上に持ち上げると

そのクソジジイは

みるみる顔を真っ青にした

周りにいた乗客は

目の色を変えて

クソジジイを軽蔑し始める

逃げようとするクソジジイの手首を

さらに今度は強く捻りあげる

俺と彼は

あれから事情聴取など

あのクソジジイを警察に

受け渡して、警察署を出る頃には

すっかり辺りは暗くなっていた

可愛い彼が

しどろもどろに

俺を見つめて口を開く

あっ、....心臓破裂しそう(((

平常心を装い

何とか彼と向き合う

.......

きたぁぁぁぁ！！

心の中で思わずガッツポーズ

突然の事に戸惑いながらも

俺がスマホのQRコードを差し出すと

彼は連絡先を交換してくれた

''赤''

彼の名前が追加されるのを見て

またニヤける顔を必死に抑える

リンゴーン！！

妄想してた事が現実になって

俺の中で教会の鐘が幸せの音を告げた

リンゴーン！！リンゴーン！！

またもや教会の鐘がなる

幸福に浸りニコニコしていると

彼はバツが悪そうに俯いた

彼は申し訳なさそうに涙目で

さらに縮こまって鞄を握りしめる

にこりと笑っているつもりだが

彼を痴漢したやつらを

地獄に送ってやりたいと思っている

俺が顔を覗き込んで見つめると

赤はほんのり顔を赤くして

小さな声で''よろしくお願いします''

と呟いた

これで俺の

甘酸っぱい恋物語の始まり始まり....

と、調子にのっていた

俺が馬鹿だった。

朝、駅のホームで赤と待ち合わせをして

るんるんで待っていたら

黄色の髪をなびかせた

赤の知り合いらしい人が

凄い怖い顔で 俺を睨みつけてくるではないか

一方隣のいる赤は

オロオロと黄色の髪の彼の

腕を掴んでいる

しまった、という顔の赤を

黄ちゃん？と呼ばれる彼が

今度は両肩を揺らしながら質問攻めしている

俺は混乱しながらも

ふと、黄と呼ばれる彼の

手首に見覚えのあるような

ブレスレットを見つけた

あれ....確か青が彼女に

プレゼントするって買ってたやつじゃ....

そんな事思っていると

黄色の彼が俺にブンっと指を指す

あれ....会話....

俺空気(((

そんな言い争いをして

電車を乗り過ごした

3人なのであった。

めでたしめでたし(((

力尽きました....w タップお疲れ様ですw 無理やり終わらせた感が凄いw ネタに走ってすみませんでした(((