幸太郎
暑い…。
幸太郎
なんだ、この暑さは…。
幸太郎
信じられない……!
子供
ママー!!暑いよ!
幸太郎
子供が泣いてる…
子供の母
もう少しで家だから我慢してね……
子供の母
………!
幸太郎
!?
子供
ママ!!!?
子供の母
だ、大丈夫よ。ちょっと暑さクラクラしたらだけ…。
子供の母
もう少しちょっとだから…頑張りましよう…!
子供
……うん。
子供
僕、頑張りマッスル!
子供
…なんてね。こうでもしなきゃ…頑張れないよ…。
子供の母
…ああ、世界はどうなってしまうの!!
幸太郎
…皆もう限界だ…。
幸太郎
このままじゃ…。
幸太郎
プー子……。
幸太郎
どこに、行ったんだ…!!
幸太郎
…あ!
玄さん
……。
幸太郎
玄さん!大丈夫ですか!?
玄さん
おお、幸太郎!
玄さん
ちょっとこの暑さで参ってな。ちょっと座って休んでたんだ…。
幸太郎
こんな暑い、アスファルトの上で座ってたら、死んでしまいますよ!
玄さん
全く問題ありまとうぇーん!!
幸太郎
!
玄さん
…ああ。すまない。
玄さん
やっぱり暑さでどうにかなってしまったのかも…。
幸太郎
…とりあえずこの水を飲んでください。
玄さん
ああ、ありがとう。
玄さん
…うん、もう大丈夫だ。心配かけた。
幸太郎
良かった。気をつけて下さい。この暑さは注意しなければ死んでしまいますよ。
玄さん
うむ。
玄さん
ところでお前さんはこの暑さで外に出て、何をしていたんだ?
幸太郎
…プー子を探していたんです。
玄さん
プー子…といえばお前さんの飼い猫か?
幸太郎
はい。
幸太郎
今日、目が覚めたら家から居なくなっていたんです。
幸太郎
この暑さでしょ?外に出たら危険だから…早く見つけなければ…。
玄さん
…そう言われてみれば、さっきプー子の鳴き声を聞いたような…。
幸太郎
本当ですか!!
玄さん
ああ。あくまでも気がするだが、この道の左の方で鳴き声が聞こえたような気がする。
幸太郎
!ありがとうございます!
幸太郎
では、僕は行きます!玄さんお気をつけて、
玄さん
全く問題ありまとうぇーん!
玄さん
…いや、幸太郎も気を付けるのだぞ!
幸太郎
……はい。
幸太郎
はあはあ。
幸太郎
どこだ。
幸太郎
どこにいる、プーコ!!
??
にゃー
幸太郎
!
幸太郎
プーコの鳴き声!
幸太郎
プーコ!!!
幸太郎
どこにいるプーコ!!!
??
にゃー
幸太郎
ここだ!俺はここにいる!
幸太郎
プーコ!!
幸太郎
一緒に生きて帰るぞ!!
ブーーーー!
幸太郎
!!
幸太郎
なんだこの音は。ブザー?
??
にゃゃー!!!
幸太郎
プーコ!
幸太郎
何て辛そうな鳴き声なんだ…。どこにいるプーコ
ブーーーーーーー!
緊急アナウンスです。温度がさらに上がりました。
55度。60度。
70度。80度!!
幸太郎
何て、暑さだ。
幸太郎
ああ、もうダメ…だ。
ぶっ!!
??
にゃゃーやー!!!!
幸太郎
プーコの断末魔が聴こえる…プーコ…。
………。
幸太郎
……ん?
TV
さあ、続いて、さっきの二組のお笑い芸人のコラボだー!!
玄さん
今日は非常に寒いけど、でも全く問題ありまとうぇーん!
子供
いやいや問題ありまくりマッスル!!
子供の母
こんな滑りギャグマシーンがコラボしたら、ああ、世界はどうなってしまうのーー!
TV
いやー、流石今人気の、スベリ芸人たち!
TV
大晦日なのにとことん滑ってるねー!!
幸太郎
大晦日…
幸太郎
ああ、そうか今日は大晦日だった。
幸太郎
…コタツ?
幸太郎
ああそうだった。コタツの中でTV見てたんだ。
幸太郎
そのまま眠ってしまったわけか。どうりで暑いわけだ。
ぶっ!
幸太郎
あっやべ、おなら出ちゃった
??
にゃーーー!!!!!!
幸太郎
ん?コタツの中に…。
幸太郎
…あ
幸太郎
何て目で見つめてるんだ。
幸太郎
…プー子。
幸太郎
…まさか夢の中の、断末魔のような鳴き声は。
幸太郎
俺の……お、オナラの匂いで……!!