幸枝に会うため病院に向かっていたアホ美と聖夜は
駅前で一人、自作のビラを配る幸枝を発見し声をかけた
早樹のために募金を集めることを思い付いた幸枝は
手書きでビラを作成して何十枚もコピーし
人通りの多い駅前で道行く人に声をかけ続けた
しかしどんなに声をかけても
黒字で書かれた何の装飾もない紙に目を向ける人は少なく
更に募金箱の類いも持っていなかったため
幸枝の姿を怪しむ人も多かったようだ
ビラの文面から幸枝の思いを強く感じた聖夜は
未熟さを痛感し立ち尽くす幸枝にある提案をする
権田沼聖夜
原田幸枝
権田沼聖夜
権田沼聖夜
原田幸枝
聖夜の言葉に嬉しさが涙となって溢れる幸枝
聖夜はアホ美と幸枝に思い付いた計画を話し始める
権田沼聖夜
原田幸枝
権田沼聖夜
権田沼奈穂美
権田沼聖夜
原田幸枝
聖夜が二人にスマホで検索した画面を見せる
救う会は
早樹のような心臓疾患やその他、臓器の疾患など
移植が必要な子供達のための市民団体で
募金のための専用のサイトの立ち上げから指定口座の開設
更に募金を呼び掛ける動画を製作し
各動画サイトで一斉公開するなどの活動をしていて
その効果で既に何十人もの子供達が移植によって命を繋いでいる
原田幸枝
権田沼聖夜
権田沼聖夜
権田沼聖夜
海村早樹
幸枝の脳裏に浮かぶ早樹の言葉
早樹はまるで全てを諦めてしまっているかのようだった
原田幸枝
原田幸枝
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
原田幸枝
権田沼聖夜
原田幸枝
権田沼奈穂美
権田沼奈穂美
幸枝と早樹は幼い頃からいつも一緒だった
元々、二人の母親が学生時代からの友人で
結婚後に偶然、再会を果たし
家も近所だったことから家族ぐるみで付き合うようになった
原田芳枝
海村亜樹
早樹は生まれてすぐに心臓に疾患がみつかり
人生の殆どを病院内で過ごしていた
原田芳枝
海村亜樹
幸枝はよく母親と共に早樹の病室を訪れていて
原田幸枝
原田幸枝
海村早樹
学校に行けない早樹のために授業のノートを届けたり
原田幸枝
海村早樹
原田幸枝
海村早樹
学校で起きたことなどを話して聞かせ
時には早樹の歩行訓練を手伝ったりもしていた
だが中学に上がった頃から早樹は幸枝を避けるようになり
幸枝自身も病院を避けるようになってしまった
その頃から早樹は自分の病状を把握していて
移植手術が困難であることもわかっていたため
これ以上、幸枝に迷惑をかけたくない
そんな思いから幸枝を遠ざけるようになってしまったようだ
月曜の空き教室でそんな早樹の想いを知った幸枝は
早樹を助けたい一心で募金集めのためのビラを作成した
現状、幸枝の言葉に耳を貸す人は殆どいなかったが
アホ美と聖夜の心にはしっかりと幸枝の想いが伝わっていた
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